現場改善ラボ 記事一覧 お役立ち情報 産業用ロボット事故事例と安全対策6つ:従業員の安全意識を高める教育の肝も解説

工場向け安全対策の動画マニュアル「tebiki現場教育」を展開する、現場改善ラボ編集部です。

産業用ロボットは生産性を飛躍させる反面、人間の反応速度を超える動作による激突や設備との挟まれなど、重大な労災につながる危険を多く伴う設備です。厚生労働省の労働災害事例でも死亡事故が複数取り上げられており、現場は法令と現実とのギャップに悩まされています。

そこで本記事では、実際に工場の勤務経験がある筆者の観点も踏まえ、実際に発生した事故事例や危険を誘発する要因にもとづきながら、「柵なし」の実現も視野に入れた6つの具体的な安全対策と企業事例を紹介します。

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産業用ロボットとは?なぜ安全対策が必要なのか?

産業用ロボットの導入において、安全対策は避けて通れない最重要課題です。強力なパワーを持つロボットは、一歩間違えれば重大な労働災害に直結します。ここではロボットの定義と、怠った際の法的リスクを解説します。

  • 産業用ロボットの定義と法的根拠
  • 法令違反のリスクとは

産業用ロボットの定義と法的根拠

産業用ロボットの稼働には、法令によって厳格な安全対策が義務付けられています。自動運転する機械は、人との接触により重大な事故を招くためです。労働安全衛生規則第150条の4に基づくと、ロボット運転時の原則が規定されました。

第百五十条の四

事業者は、産業用ロボツトを運転する場合(教示等のために産業用ロボツトを運転する場合及び産業用ロボツトの運転中に次条に規定する作業を行わなければならない場合において産業用ロボットを運転するときを除く。)において、当該産業用ロボットに接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのあるときは、さく又は囲いを設ける等当該危険を防止するために必要な措置を講じなければならない。

引用元:e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」*1

上記の規定により、ロボットを導入する現場では安全柵の設置が原則として必須な状態です。

しかし、「危険が生ずるおそれ」を技術的に完全に排除できれば、例外的な運用も可能となります。適切なリスク評価とセンサー等の代替措置を講じれば、合法的に「柵なし」の運用も可能です。

一方で、産業用ロボットの事故の多くはティーチングや検査・修理の際に発生しています。そのため、こうした非定常作業に対する安全基準も法令で厳格に規定されました。

労働安全衛生規則第150条の5では、検査や修理時のルールが明記されています。

第百五十条の五

事業者は、産業用ロボットの可動範囲内において当該産業用ロボットの検査、修理、調整(教示等に該当するものを除く。)、掃除若しくは給油又はこれらの結果の確認の作業を行うときは、当該産業用ロボットの運転を停止するとともに、当該作業を行つている間当該産業用ロボットの起動スイッチに錠をかけ、当該産業用ロボットの起動スイッチに作業中である旨を表示する等当該作業に従事している者以外の者が当該起動スイッチを操作することを防止するための措置を講じなければならない。

ただし…

引用元:e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」*1

原則としてロボットを停止させ、起動スイッチに錠をかけるなどの措置が必須です。運転状態での作業が避けられない場合も、厳密な手順や監視体制の構築が求められます。

さらに同規則第151条では、ティーチング作業を始める前の事前点検が義務付けられました。

第百五十一条

事業者は、産業用ロボツトの可動範囲内において当該産業用ロボットについて教示等(産業用ロボットの駆動源を遮断して行うものを除く。)の作業を行うときは、その作業を開始する前に、次の事項について点検し、異常を認めたときは、直ちに補修その他必要な措置を講じなければならない。

一 外部電線の被覆又は外装の損傷の有無

二 マニプレータの作動の異常の有無

三 制動装置及び非常停止装置の機能

引用元:e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」*1

電線の損傷やマニプレータの異常、非常停止装置の機能を必ず確認する決まりです。日常的な運転時だけでなく、メンテナンス時の法令遵守も現場には不可欠と言えます。

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法令違反のリスクとは

安全対策を怠ってロボットを運用した場合、企業や現場の管理者は厳格な罰則を受けます。労働安全衛生法第119条*2に基づき、安全柵設置義務違反には6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられます。同法第122条によると、柵を設けない違反行為者だけでなく法人にも罰金刑が下される仕組みです。

さらに柵の未設置等の過失で人を死傷させれば、刑法第211条*3の業務上過失致死傷罪に問われる事態も避けられません。同条に沿えば、業務上必要な注意を怠ったとして5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金という重い刑罰となります。

狭さを理由に対策を省く行為は、作業員の人命も企業の信頼も失いかねません。

産業用ロボットの現場で起こりがちな危険

産業用ロボットの導入現場では、特有の恐ろしい労働災害が潜んでいます。圧倒的なスピードとパワーを持つ機械への油断は、直ちに命に関わる重大事故へ直結します。ここでは現場で頻発する3つの危険を解説します。

  • 危険①:高速動作による激突・衝突
  • 危険②:関節部や周囲設備とのはさまれ・巻き込まれ
  • 危険③:不意の起動や予期せぬ挙動による接触

危険①:高速動作による激突・衝突

産業用ロボットの高速動作による激突や衝突は、現場で警戒すべき危険です。人間の反射神経をはるかに超える速度でアームが動くため、回避は極めて困難になります。数百キロの機械が予期せぬタイミングで自動起動すれば、不意に衝突し、怪我をする恐れや人命を落とす可能性があるわけです。

実際に、自動運転中の機械が突然動き出し、作業者を襲う重大事故が後を絶ちません。実際にダイカストマシンの事故事例*4では、作業者がアルミくずを取るため金型の間に立ち入った際、機械が突然作動しました。全自動モードのままであったため、突然の動作による激突を避けられず、作業員は死亡しました。

また、搬送用ロボットでの異常対応中の事故*6も報告されています。作業者が電源を切らず危険区域へ入ったところ、自動運転中の機械が作動しました。稼働中のロボットアームが超高速で迫ってきた場合、作業者に逃げる隙は一切残されていません。

こうした事例からわかるように、ロボットの可動範囲内における激突・衝突リスクは非常に高い状態と言えるでしょう。省スペース化を目指して柵なし運用を検討する場合でも、激突・衝突の理解が前提となるはずです。

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危険②:関節部や周囲設備とのはさまれ・巻き込まれ

産業用ロボットや周囲の設備との「はさまれ」も怪我や死亡事故に繋がると言えます。逃げ場のない狭い空間で強大なパワーを持つ機械に挟まれると、致命傷を負うからです。特に安全設備の不十分な現場では、取り返しのつかない凄惨な事態を招きかねません。

実際にマニプレータに挟まれる事例*5では、パネル破片を取り除くため、作業者が稼働中のロボットの可動範囲に立ち入りました。接触を防ぐ安全柵や囲いがなく、侵入時に駆動を遮断する安全マット等も未設置でした。

その結果、稼働するマニプレータと減速機の間に頭部を挟まれて死亡する事態に至っています。物理的な安全対策の欠落が、取り返しのつかない重大な労働災害を引き起こしたと言えるでしょう。こうした事例から、省スペース化を目指す現場であっても、人が近づくと必ず止まる仕組みは必要と言えます。

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危険③:不意の起動や予期せぬ挙動による接触

ロボットの不意の起動や予期せぬ挙動も、現場で警戒すべき極めて重大な危険です。人間の予測を超えた突発的な動きは、前述の危険①の「激突・衝突」や危険②の「はさまれ・巻き込まれ」の原因となりえます。

特にティーチングやエラー復旧などの非定常作業中には、予期せぬ挙動による接触の可能性が高くなります。危険①で紹介したダイカストマシンの事故事例でも、金属くずを取り除こうとした作業者が停止中のはずの機械の「予期せぬ挙動」によって挟まれ、死亡しました。

そもそも人間の注意力には限界があり「止まっているから大丈夫」と思っても、紹介した事例のように「予期せぬ挙動」で死亡事故に至る場合があります。ロボットの動きそのものに危険が潜んでいると認識せねばなりません。

産業用ロボットの危険を誘発する要因

産業用ロボットの事故は、個人の不注意だけが原因ではありません。人ではなく仕組みの問題や紙マニュアルの限界が要因となりえます。ここでは産業用ロボットの危険を誘発する要因として次の4つを解説します。

  • 要因①:作業員のルール無視
  • 要因②:ヒューマンエラーやポカミス
  • 要因③:安全装置の不備・無効化
  • 要因④:どこに危険があるかを共有できていない

要因①:作業員のルール無視

ロボット事故の多くは、作業員による意図的なルールの無視から発生します。効率を優先して正規の手順を省く、あるいは正しいルールを知らないからです。

危険①で触れた搬送ロボットの事例も、作業員のルール無視が招いた結果と言えるでしょう。異常時に電源を切らず危険区域へ入り、機械に激突・衝突して命を落としました。また危険②のマニプレータの事例も、稼働中の領域へ立ち入ったことが原因です。

「少しの間なら大丈夫」という効率優先の心理が、最悪の事態を引き起こすわけです。こうした意図的な違反を個人の責任としてはいけません。ルール違反が起きない、もしくは物理的に違反できない仕組み作りが必須となります。

関連資料:繰り返される不安全行動 行動科学から編み出す決定的防止網

要因②:ヒューマンエラーやポカミス

悪意のないヒューマンエラーやポカミスも、重大な危険を誘発する要因と言えます。人はどれだけ注意しても、疲労などによって必ずミスを犯します。ルールを熟知していても、手順のど忘れやスイッチの押し間違いは防げません。

危険③で指摘したように、予期せぬ挙動による接触は非定常作業中に起こりがちです。危険①のダイカストマシンの事例でも、全自動モードのまま作業者が接近しました。「停止中だから安全」という個人の思い込みや錯覚、つまりヒューマンエラーが引き起こした事故と言えるでしょう。後述の安全対策で述べる「作業員の注意・判断に依存させない」仕組み作りが必要です。

関連資料:ヒューマンエラーによる労災を未然防止する安全教育

要因③:安全装置の不備・無効化

安全装置の未設置や無効化も、現場の仕組みの欠陥が招く重大なヒューマンエラーです。本来命を守るはずの機能が作業の邪魔になるとして、現場の判断で外されてしまうからです。

工場での勤務経験のある筆者自身も、過去に放電加工の現場で安全装置を無効化し、電極とワークの間に指を挟まれ出血し、切断寸前の大怪我を負いました。放電加工機は本来、透明な扉から覗いて電極とワークの動きを観察しますが、当時扉が汚れで曇り、目視しづらかったため、扉が開くと自動で止まる安全装置を解除していました。当時は安全装置の解除が日常的にあったために起こった事故です。産業用ロボットと放電加工機は異なりますが、安全装置の解除がいかに取り返しのつかない事態を招くか、身をもって痛感しています。

また、危険①で紹介したダイカストマシンの事故事例*4でも、扉を開ければ止まるはずのインターロックが全く機能しない状態で事故が発生しました。

物理的な安全柵をなくす現場には、誰も装置を無効化しない教育体制が大前提となります。意図的な解除を防ぐ仕組みとともに、安全意識を標準化できる教育環境を構築しましょう。

要因④:どこに危険があるかを共有できていない

危険箇所が共有されない要因は、字や静止画に頼った紙マニュアルの限界にあると考えられます。文字情報だけでは、現場特有の危険なニュアンスや作業の勘所が正確に伝わらないからです。文字は受け取り手の読解力や想像力に依存してしまい、現実問題として標準化が難しいと言えるでしょう。

また口頭指導やOJTのみでは、暗黙知による属人化が蔓延し教育品質にバラつきが生じます。ベテランの技術や危険予知がマニュアル化されず、誤った常識が定着してしまうでしょう。

危険①で紹介したダイカストマシンの事例*4でも「派遣労働者である被災者に十分な安全衛生教育を実施していなかったこと」が原因の一つとして死亡事故が発生しています。非定常作業の手順書がなく、危険区域へ無防備に立ち入ってしまったことが原因と言えます。

次節の安全対策で述べますが、「柵なし」の現場において、誰が見ても同じ解釈ができる動画などを活用し、標準化された現場を整備すべきです。

産業用ロボットの具体的な安全対策

産業用ロボットの重大事故を防ぐには、設備、仕組み、教育の安全対策が必要です。ここでは深掘りして次の6つの具体的な安全対策を解説します。

  • 安全対策①:人とロボットの空間を物理的に分ける
  • 安全対策②:インターロックの無効化をさせない
  • 安全対策③:作業員の注意・判断に依存させない
  • 安全対策④:誰が見ても同じ解釈ができるマニュアルの整備
  • 安全対策⑤:誰が教えても同じ質になる教育
  • 安全対策⑥:潜在リスクを無くす「ヒヤリハット・危険の可視化」

安全対策①:人とロボットの空間を物理的に分ける

ロボットの安全対策における大原則は、人と機械の作業空間を物理的に分けることです。猛スピードで動くアームとの激突や周辺設備との挟まれ事故を防ぐ防壁となるからです。安全柵なしの場合は、人を感知するセンサーを使用するのも有効な手と言えます。

一方で近年は、初めから安全対策が施された協働ロボットを使用する現場も増えています。作業に求める可搬重量やタクトタイムの条件が合致すれば、協働ロボットを選ぶのも良いでしょう。人と触れると安全に停止する設計のため、柵なし運用のハードルを大きく下げてくれるはずです。

安全対策②:インターロックの無効化をさせない

扉やセンサー等のインターロック機能は、いかなる理由でも無効化させてはいけません。機械が無防備な状態で動き続けるという最悪の事態を招くためです。

「作業の邪魔だから」と現場の判断で安全装置を外す現場の慣習は非常に危険と言えます。対策として、専用工具がないと解除できないような「無効化しにくい構造」を採用することも有効と言えます。

また後述するように、物理的な解除を防ぐ工夫と同時に、装置を外す行為の危険性を全員に認識させましょう。

関連資料:繰り返される不安全行動 行動科学から編み出す決定的防止網

安全対策③:作業員の注意・判断に依存させない

現場の安全対策を、作業員個人の注意力やその場での判断に依存させてはいけません。人は必ずミスを犯します。そのため、人のミス、つまりヒューマンエラーは注意・判断に依存では防げません。

ヒューマンエラーを個人の責任にするのではなく、ミスが事故に直結しない仕組み作りが重要と言えます。「柵なし」の現場であれば、人が侵入した際は有無を言わさず確実に電力が遮断されるといった改善策が挙げられます。人間の意識向上に頼るのではなく、ルール違反を物理的に防ぐ本質的な安全体制を構築しましょう。

安全対策④:誰が見ても同じ解釈ができるマニュアルの整備

産業用ロボットの現場の安全を守るには、作業手順を標準化するべきです。誰が作業しても同じ安全動作を再現できる、マニュアルの整備が必要となります。

ただし、作成の際は、新人でもベテランでも同じ手順で作業できるようする必要があります。紙のマニュアルは専門用語で新人にはわかりづらい場合やそもそも日本語が読めない外国人がいる場合などは意味を持ちません。

そこで、紙のマニュアルではない方法で、具体的な作業手順を動画化したのが児玉化学工業株式会社です。「ボルトを入れホットメルトでとめる」などの動作を視覚的に伝えています。正しい作業手順を可視化することで、作業者ごとの曖昧な理解をなくしました。

▼動画マニュアルによる標準化の例▼

このように動画による標準化は産業用ロボットにも応用可能です。「産業用ロボットをどうやって使うのか」「安全な作業はどういうものか」を教育で標準化し徹底させるのは極めて有効です。

安全対策⑤:誰が教えても同じ質になる教育

産業用ロボットの安全指導において、誰が教えても同じ内容が伝わる仕組み化が必要です。従来のOJTでは教える人によって内容が異なるからです。バラつきのある教育では知識や技術が人によって偏り、属人化の温床となります。

組織全体の共通知へと昇華させるため、ノウハウを動画に落とし込む方法が有効です。動画であれば伝わりにくいニュアンスも見たままに伝えられ、いつでも参照できるからです。

例えば明和工業株式会社では、作業場にディスプレイを設置しました。QRコードで即座に動画マニュアルを呼び出せる仕組みを設けています。

QRコードで即座に動画マニュアルを呼び出せる仕組み

安全対策⑥:潜在リスクを無くす「ヒヤリハット・危険の可視化」

産業用ロボットの現場における安全課題を解決するのが、危険の可視化です。危険箇所やヒヤリハットを文字の報告書で伝達しても、現場のリアリティが伝わらないからです。作業員の行動変容にはつながりにくく、重大な労災を未然に防ぐことが難しくなるでしょう。

例えば株式会社近鉄コスモスでは、「正しい作業」と「誤った作業」を映像で対比させました。正しい開梱動画では、刃物の向きや安全距離といった細かい動作を視覚的に示しています。

一方の誤った動画では、現場で起こりやすい不安全動作をそのまま映像化しました。

文字では表現しきれない微細な危険ポイントを比較し、「なぜ危ないのか」を理解させています。

ロボットの現場でも同様に、電源を切らず可動域へ侵入する行動などをあえて映像化しましょう。高速で動くアームの恐ろしさを視覚的に伝えることで、柵なし運用でも自分ごととして捉えられ、安全意識を根付かせられます。

関連資料:イラストでわかりやすい!報告から教育まで行えるヒヤリハット事例・対策集

危険な現場の安全対策を成功している企業事例

危険な現場の安全対策に成功している企業として次の2社を紹介します。

  • 労働災害や設備管理などを可視化したコスモ石油株式会社
  • 業務手順を完全に標準化した神戸製鋼所

労働災害や設備管理などを可視化したコスモ石油株式会社

コスモ石油株式会社*7は「安全第一」を掲げ、危険物である石油製品を扱っている企業です。同社は紙の手順書では専門用語や作業の動きが伝わりにくい状況でした。その結果OJTに頼らざるを得ず、指導担当者の負担が非常に大きくなっていたと言えます。

課題導入後
・紙や文字では作業が伝わりにくい
・OJTの教育負担が非常に大きい
・紙マニュアルの作成工数が膨大
・動画化により視覚的に理解できる
・労災の再現動画で安全意識が向上
・教育担当者の指導負担が大幅軽減

そこで同社は動画マニュアル「tebiki」を導入し、設備管理や労災事例の周知を映像化しました。実際の労働災害を再現ビデオにすることで、具体的な危険のイメージ共有を実現しています。文字では表現しきれない現場のリアルな状況を、誰もが視覚的に理解できる環境を整えました。このように動画を用いた安全教育は、指導工数の削減と事故防止を実現するのに有効な手段です。

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業務手順を完全に標準化した神戸製鋼所

株式会社神戸製鋼所*8の大安製造所では、素材系事業の重要拠点として航空機向けの鋳造品などを製造しています。高度な品質が求められる現場ですが、従来の紙マニュアルとOJTによる教育には限界がありました。文字や写真だけでは職人の「カン・コツ」が伝わらず、教え方のムラが作業のバラつきを生んでいたからです。特に複雑な動きを伴う工程では、教育者によって指導内容が異なることが大きな課題となっていました。

課題導入後
・紙では作業の機微が伝わらない
・OJTの内容が教育者でバラつく
・手順書の作成に1ヶ月かかる
・動画で微妙なニュアンスを共有
・教育のムラがなくなり品質安定
・手順書作成が最短1日で完了

そこで同社は動画マニュアル「tebiki」を導入し、紙と動画を融合させた新しい教育体制を構築しました。導入後は現場に出る前に動画で予習を行うことで、OJTの時間を約3割削減することに成功しています。また、1ヶ月近く要していた手順書の作成工数がわずか1〜2日に短縮されるなど、劇的な効率化を達成しました。

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結論|産業用ロボットの安全対策は現場の仕組み・可視化によって実現する

産業用ロボットの安全対策は、安全柵の設置といったハード面だけでは不十分です。重大な労働災害を防ぐには、ヒヤリハットを個人の注意力の問題にせず、ルールを遵守せざるを得ない「仕組み」の構築と、誰もが危険を自分ごとに理解できる「可視化」が欠かせません。

特に省スペース化を追求する現場では、動画マニュアル等を活用した標準化教育が威力を有効です。文字だけでは伝わらない現場の映像で共有することで、作業員一人ひとりに当事者意識が芽生え、組織全体の安全意識が根付くでしょう。

関連資料:かんたん動画マニュアル作成ツール「tebiki現場教育サービス資料」

参考元/引用元

*1:e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」

*2:e-Gov法令検索「労働安全衛生法」

*3:e-Gov法令検索「刑法」

*4:厚生労働省職場のあんぜんサイト「ダイカストマシンの金型に付着した金属くずを取り除く作業中、金型にはさまれて死亡」

*5:厚生労働省職場のあんぜんサイト「産業用ロボットの可動範囲内に立ち入り、マニプレータに挟まれる」

*6:厚生労働省職場のあんぜんサイト「半製品の搬送用ロボットに挟まれ死亡する」

*7:コスモ石油株式会社「コスモ石油 堺製油所が実現する“安全第一”の動画教育改革」

*8:株式会社神戸製鋼所「動画を活用した現場の人材教育効率化と作業標準化」

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