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時間研究(タイムスタディ)とは、作業にかかる時間を正しく測定し、標準時間を定め作業の効率化を目指すための分析手法です。
本記事では時間研究の定義や目的など基礎的な内容から、具体的な分析手法、時間研究の進め方を解説します。加えて、標準化された作業を定着させるための有用なツールも解説しますので、最後まで是非ご覧ください。
現場改善ラボでは、時間研究をはじめ製造現場のデータ活用に役立つセミナー動画をご用意しております。効果的なデータ活用の進め方や、具体的な改善につなげるためのアプローチが満載ですので、是非本記事と併せご覧ください。
時間研究(タイムスタディ)とは?
時間研究(タイムスタディ)とは、作業を細かいステップや単位に分け、それぞれのステップにかかる時間を測定し、作業の効率化を図る手法のことです。
日本産業規格では「作業を要素作業又は単位作業に分割し,その分割した作業を遂行するのに要する時間を測定する手法」と定義されており、インダストリアルエンジニアリング(IE)の一環として、ムダを排除し生産性を向上させるために広く用いられています。
ここでは、時間研究について以下2点を解説します。
- 時間研究が生まれた背景
- 時間研究の目的
時間研究が生まれた背景
時間研究の起源は、20世紀初頭のアメリカにさかのぼります。産業革命の進展に伴い、大量生産が求められる中で効率的な生産体制の確立が急務となり、時間研究が必要とされるようになりました。
時間研究はアメリカの技術者であるフレデリック・テイラーが提唱した概念です。テイラーは作業を細かく分析し、効率的な手順を見つけ出すことで生産性を向上させることに成功しました。
この分析手法は「科学的管理法」と呼ばれ、作業効率を最大化させるために科学的な手法を用いて、作業方法や労働環境を最適化する管理手法として発展しました。現在でも多くの工場で時間研究が導入され、作業の標準化と最適化が図られています。
時間研究の目的
時間研究の具体的な目的として、以下の2点が挙げられます。
- 要素作業を洗い出し評価する
- 標準時間を定める
要素作業を洗い出し評価する
時間研究の目的の1つは、作業の各要素を洗い出し評価することです。具体的には価値作業、付随作業、ムダの3つに分類します。
種類 | 説明 | 例 |
価値作業 | 製品やサービスに直接的な付加価値を与える作業 | ・自動車製造ラインでの部品の組み立て作業 ・商品の包装作業 |
付随作業 | 直接的な価値は付与しないものの、価値作業を支えるために必要な作業 | ・機械のセットアップ ・工具の準備 ・製品の検査作業 |
ムダ | 製品やサービスの価値を生み出さず、無駄な時間や労力がかかる作業 | ・部品を探す時間 ・過剰在庫 ・二度手間の修正作業 ・不要な移動 |
時間研究では、各作業ステップを詳細に観察し測定することで、作業の進行状況や時間の使い方が明確になります。これにより、どの作業が効率的で、どの作業がムダであるかがわかります。
つまり、時間研究を通じてムダを発見し、削減するための具体的な改善策を講じることが可能です。
例として、ある製造ラインで部品の組み立て作業を時間研究によって分析した場合、作業員が工具を探すために頻繁に移動していることがムダであると判明するかもしれません。
この場合、工具を作業台に近い場所に配置することでムダな移動を削減し、作業効率を向上させる改善策が考えられます。
標準時間を定める
標準時間とは、一定の作業条件の下で、平均的な作業者が通常のペースで作業を完了するのに必要な時間を指します。時間研究の目的の一つは、この標準時間を定めることです。標準時間を設定することで、作業者のパフォーマンスを評価する明確な基準が得られます。
また、標準時間は作業効率を改善するための重要な指標となり、最適な作業手順や人員配置を考える際の基礎となります。例として、ある工程での作業時間が標準時間を大幅に超えている場合、その原因を分析し、作業手順を簡素化したり、機器を改善することで効率化が図れます。
具体的な標準時間の定め方は、後述する『観測結果をもとに標準時間を構成する』で解説します。
ここまで、時間研究の基礎的な内容について解説しました。次章からは、具体的な時間研究の手法を例を挙げながら解説します。
時間研究の手法や例
時間研究には多くの手法が存在し、それぞれの手法が持つ特徴や適用範囲があります。以下に代表的な手法を紹介します。
ストップウォッチ法
ストップウォッチ法は、現場で作業時間を直接測定する手法です。ストップウォッチを使って各要素作業の所要時間を計測し、作業者の技量や作業環境に応じて補正を行います。特定の作業を繰り返し観察することで時間のばらつきを分析し、標準時間を設定することを目的としています。
ストップウォッチ法は、以下の2種類に分類できます。
- 連続観測法
- 反復観測法
連続観測法
連続観測法は、ストップウォッチを使って作業開始から終了までを一度も止めることなく測定する手法です。
具体的な例として、製造ラインでの組立作業の観測が挙げられます。作業者が部品を組み立て始めてから、最終的な製品が完成するまでの一連の動作をストップウォッチで計測します。
連続観測法のメリットは、作業の流れを連続的に捉えられるため、全体の工程を把握しやすい点です。各ステップ間の調整が容易になり、プロセス全体の最適化を図ることが可能です。
各工程の所要時間を個別に記録するのではなく、全体の作業時間を通して測定するため、全体の流れや作業のスムーズさを評価するのに適しています。
一方で、連続観測法では作業全体を通してストップウォッチを止めずに測定するため、個々の微細な動作の正確な開始と終了のタイミングを把握するのが難しく、測定のタイミングが正確でない場合があるというデメリットも存在します。
反復観測法
反復観測法は、ストップウォッチを用いて要素作業ごとに”開始と終了の時間”を個別に計測する手法です。各要素作業の開始時にストップウォッチをスタートし、終了時に停止して時間を記録します。
例として、「部品を拾い上げてねじを締め、製品を検査する」という一連の作業を個別に計測する場合、まず、作業者が部品を拾い上げた時点でストップウォッチをスタートし、ねじを締め終わった時点で一度停止してその時間を記録します。次に、ねじを締めた後の検査工程でも同様に、作業の開始と終了を測定します。
反復観測法は各要素作業ごとに個別の時間を計測するため、どの工程がボトルネックになっているのか、どの部分に改善の余地があるのかを詳細に把握しやすいというメリットがあります。
一方で、各要素作業の開始と終了を頻繁に記録するため作業者の負担が増加し、測定ミスが発生しやすい点がデメリットとして挙げられます。
PTS法
PTS(Predetermined Time Standard)法は、作業をさらに細かい動作単位に分解し、あらかじめ決められた時間値をもとに分析を行う手法です。具体的には以下の2つの方法が挙げられます。
- WF法
- MTM法
WF法
WF(Work-Factor)法は動作の身体部位、動作距離、取り扱う重量、動作の困難性などの要因にもとづいて動作時間を決定する手法です。動作の身体部位は、以下の6つに分類されます。
- 指や手の動作
- 前腕の旋回動作
- 腕の動作
- 胴の動作
- 脚の動作
- 足の動作
例として、工具を取るために腕を30センチ動かす動作を考えます。WF法では動作距離や使用する身体部位などの要因をもとに動作時間を設定します。腕を30センチ伸ばす動作が0.5秒と設定されている場合、その動作に対して0.5秒の標準時間を適用します。こうして細かく設定された時間値をもとに、全体の作業時間を算出します。
WF法のメリットは、動作ごとに決められた標準時間を用いて作業時間を割り出すため、直接的な計測が不要であり、個々の作業者によるばらつきが排除できる点です。結果として、作業者の技量や経験に関係なく一貫した分析結果を得られ、動作の標準時間を客観的に設定できるでしょう。
一方で分析手順が複雑でノウハウの蓄積が必要なため、習得に時間がかかるというデメリットがあります。
MTM法
MTM(Methods Time Measurement)法は、基礎的な考えはWF法と共通しているものの、動作をする体のパーツではなく、「動作の種類」に着目した分析手法です。MTM法では動作を以下のように分類し、それぞれの動作と動作距離に応じて作業時間を設定します。
- 手を伸ばす(R)
- 運ぶ、動かす(M)
- 回転させる(T)
- 押す(AP)
- つかむ、握る(G)
- 定置する(P)
- 放す(RL)
- 引き離す(D)
- 目の移動(ET)
- 目の焦点合わせ(EF)
例として、手を伸ばして物を取る動作を考えます。MTM法では、動作を「手を伸ばす(R)」と「物をつかむ(G)」という二つの基本動作に分類します。手を伸ばす動作が0.3秒、物を取る動作が0.2秒と設定されている場合は合計で0.5秒の標準時間が適用されます。
MTM法のメリットは、動作単位ごとに標準時間を設定するため、分析結果が非常に詳細である点です。一方で動作を細かく分けるため分析に時間がかかり、複雑な手順が必要となる点がデメリットです。
MODAPTS法
MODAPTS(Modular Arrangement of Predetermined Time Standards)法は、PTS法の一種であり、動作を21種類に分類し、作業時間を設定する簡易的な手法です。「モダプツ法」と読みます。
たとえば、物を掴んで置く動作をMODAPTS法で表す場合、物を掴む動作は「G1」、物を注意して置く動作は「P2」と表せます。G1が0.3秒、P2が0.9秒と設定されている場合、それぞれの動作に対する時間値の合計は1.2秒です。
このようにMODAPTS法では、動作を分類し組み合わせることで、全体の作業時間を算出します。
MODAPTS法のメリットは、記号を用いたシンプルな方式であるため習得が容易であり、短期間で基本的な分析スキルを身につけられる点です。
一方でMTM法やWF法に比べて動作を大まかに分類するため、細部までの精密な分析が難しく、分析の精度が若干劣る点がデメリットとして挙げられます。
VTR法
VTR法は作業内容を動画撮影し、後から再生しながら時間を測定・分析する手法です。現場での直接観測と異なり、動画をスロー再生や一時停止することで、細かい動作を正確に分析することが可能です。
たとえば、製造ラインでの部品組み立て作業をVTR法で撮影する場合、作業者の手の動きや道具の取り扱いなど、肉眼では見落としがちな細かな動作もスロー再生で確認できます。
これにより、作業者が無駄な動きをしていないかや、効率的に道具を使っているかなどを詳細に分析し、作業の改善ポイントを見つけることが可能です。
また、同じ作業を複数回撮影・分析することで時間のばらつきを比較し、作業の標準化や効率化に役立てることができます。
VTR法のメリットは、動画をスロー再生や一時停止しながら確認することで、目視では捉えにくい動作も詳細に分析できる点や、細かい動作でも何度も再生して確認ができるため、正確に把握できる点です。
一方で、動画撮影やデータ管理、撮影のための機材を用意する手間がかかることや、撮影した動画を分析するために時間が必要というデメリットもあります。
MOST法
MOST(Maynard Operation Sequence Technique)法は、作業の流れ(移動)に着目した分析手法です。人や物の移動を「シーケンス」というモデルで表し、分析することが特徴で、MTM法を発展させた分析手法ともいえます。
日本のみならず、世界中で標準時間を設定するために幅広く導入されている分析手法であることも特徴です。
たとえば部品を置く動作を「A-B-P」というシーケンスで表します。Aは動作の移動距離(どのくらい動かすのか)、Bは身体の動き、Pは位置決めを示します。
それぞれのシーケンスに対して時間値を設定し、全体の作業時間を算出することで、様々な動作が組み合わさった複雑な作業でも、効率的かつ正確に標準時間を設定することが可能です。
MOST法のメリットは、複雑な動作でも分解して分析することで正確に作業時間を算出できる点にあります。一方で、作業の流れやシーケンスを正確に把握し、適切な時間設定を行うためには、熟練した分析スキルが求められます。
ここまで、時間研究の主な種類について解説しました。次章からは、現場で実際に時間研究を進める方法について、ステップごとに解説します。
時間研究の進め方
時間研究は以下の手順に沿った進め方によって、効果的に実施できます。
- 対象となるワークユニット(要素作業の範囲)を定める
- 時間研究を行い、結果を記録する
- 観測結果をもとに標準時間を構成する
- 標準時間に沿って作業を標準化する
- 標準化された作業を現場に浸透させ、次の改善につなげる
対象となるワークユニット(要素作業の範囲)を定める
時間研究では最初に対象となるワークユニットを定めましょう。ワークユニットとは作業を細分化した最小単位のことです。
ワークユニットを明確にすることで各工程にかかる時間を精密に把握できるため、正確な時間測定と効果的な改善策の策定が可能になります。
まず、改善対象となる作業全体を把握し、主要な作業工程をリストアップしましょう。次に、各作業工程をさらに細かい要素作業に分割します。たとえば製品組み立て作業を考えると、部品の取り出し、組み立て、検査といった大きな工程があります。
工程を部品Aの取り出し、部品Bの取り付け、組み立て完了後の検査といった具体的な作業に分けることで、要素作業が明確になります。
時間研究を行い、結果を記録する
次に、定めたワークユニットごとに時間研究を行い、結果を記録しましょう。
計測や分析が完了したら、得られたデータを整理し、フォーマットに記録します。フォーマットには作業の名称や測定した時間、補正後の時間、観測回数などを記入しましょう。
記録することで、作業時間のばらつきを抑えた信頼性の高いデータをもとに分析が行えます。
観測結果をもとに標準時間を構成する
データを計測できたのちは、標準時間を定めましょう。標準時間は、実際の作業にかかった時間である「所要時間」にレーティング補正を行い、余裕時間を付け加えることで算出できます。
レーティングとは、観測した作業時間を標準的な作業ペースに調整するための係数です。具体的には、観測された作業者が通常の作業者よりも速いか遅いか、または標準通りの速度で作業を行っているかを評価します。
たとえば、作業者が標準的な速度よりも20%速ければ、レーティングは120%となり、逆に20%遅ければ80%とします。このレーティング補正を所要時間に掛け合わせ、標準的な作業速度に基づいた「正味時間」を算出します。
その後、予測される休憩や生産環境の変動を考慮し、バッファとして必要とされる「余裕時間」を加えて、最終的な標準時間を決定します。余裕時間は、以下の4つに分類されます。
作業余裕 | 作業に直接関連する、不可避な作業時間のロスをカバーするための余裕時間 | ・工具の取り替えやメンテナンス ・ 機械の設定変更 |
職場余裕 | 作業場全体の運営や管理体制に関わる余裕時間 | ・ 朝礼やミーティング ・作業手順の確認や指示の受け取り |
個人余裕 | 個人の生理的・保健的な必要に応じた余裕時間 | ・水分補給 ・トイレ休憩 |
疲労余裕 | 作業による疲労を回復させるための余裕時間 | ・簡単なストレッチ ・軽い休憩 |
このとき、余裕時間が適正かどうか、「余裕率」を用いて検証します。余裕率は、「余裕時間÷正味時間」の割合で求められます。例として、正味時間が30分、余裕時間が5分の場合、余裕率は約16.7%です。
余裕率はおよそ10~20%が平均とされることが多く、15%程度を目安にするとよいでしょう。
標準時間に沿って作業を標準化する
次は観測結果をもとに作業を標準化しましょう。具体的には以下の2つが挙げられます。
- 作業時間の標準化
- 作業手順の標準化
作業時間の標準化
作業時間の標準化は、すべての作業者が同じ作業を同じ時間で行えるようにすることを目指します。これにより、作業者間のばらつきを減らし、効率的な生産を実現します。
具体的には、時間研究などで算出された標準時間を基に、各作業者に対してその時間内で作業を完了できるようトレーニングを行います。さらに、定期的な観測やフィードバックを通じて、標準時間に近づけるための改善策を講じます。
また、作業の進捗をリアルタイムで確認できる仕組みを導入することで、作業者が自分のペースを把握できるようにし、効率的な作業が維持されるよう支援します。これには、タイマーや進捗管理システムの導入が考えられます。
標準化された作業時間が現場で実践できているかを確認するには、製造日報や点検表など、日々の記録を確認することも有効です。
現場記録や帳票を活用するポイントについては、後述する『標準化された作業の記録には「デジタル帳票」』で詳しくご紹介します。
作業手順の標準化
作業時間の標準化を行った後は、作業手順の標準化も併せて行いましょう。標準時間と同様に、「標準作業」を設けることで、作業者全員が同じ方法で作業を行い、業務の品質や効率にばらつきが発生しないようにすることが目的です。
作業時間の標準化のみに着目してしまうと、作業者が作業を時間内に終わらせることを優先して手順を省略し、作業品質が低下するリスクなどが考えられます。標準時間だけでなく、作業手順自体を標準化することで、一定の品質を保ちながら効率的に作業を進めることが可能になります。
標準作業の求め方は、こちらの別記事で詳しく解説しています。また、効果のある標準化の進め方について、トヨタ出身の講師が解説した動画もご用意しておりますので、本記事と併せてご覧ください。
標準化された作業を現場に浸透させ、次の改善につなげる
最後に、現場全体の効率と品質を向上させるために、標準化された作業を現場に浸透させ、継続的な改善を行うことが重要です。
標準化された作業を現場で徹底するには、主に作業手順書の整備や、教育による訓練などが有効な手段です。
まず、作業手順書の整備を行い、現場の全員が参照できる状態を作ることが大切です。作業手順書は、単なるマニュアルではなく、具体的な作業手順や注意点をわかりやすく示し、作業者が迷うことなく正しい手順で作業できるようにするためのツールです。
図や動画を活用することで、視覚的に理解しやすいものを作成し、効率的な学習を促進しましょう。
次に、教育や訓練を通じて作業者に標準作業を習得させます。これは単に一度の研修で終わるのではなく、定期的なOJTや復習を通じて、現場での実践を通じて確実に定着させていくことが求められます。
また、訓練の際には、熟練者からのフィードバックを受けることで、作業者が自身の手順のどこに改善の余地があるかを把握しやすくなります。
作業手順書によくある課題として、「作ったものの読まれずに形骸化している…」というケースをよく耳にします。作業手順書は「作って終わり」ではなく、従業員に内容が正しく伝わり、遵守されることがゴールです。
そこで現場改善ラボでは、「現場で使われる作業手順書のポイント」を詳しくまとめたハンドブックをご用意いたしました。以下の画像をクリックし、是非ご覧ください。
次章では、標準化された作業を現場に定着させ、改善につなげる2つのツールについてご紹介します。
標準化された作業を定着させる2つのツール
標準化された作業を現場に浸透させるには、効果的なツールと手法が必要です。ここでは「デジタル帳票」と「動画マニュアル」の2つのツールについて、詳しく説明します。
時間研究が「ゴール」ではない
時間研究を行っただけでは、課題解決や現場改善といった成果に繋がらないことが多いといえます。分析を通じて課題を洗い出し、対策を考え改善までつなげることが目標です。さらに、対策が実際の作業手順や工程として定着し、改善が持続的に行われることが成果につながります。
標準化された作業を定着させるには、作業者が手順を確実に理解し、実践できる状態が求められます。そのためには継続的な教育と訓練、そして記録の一貫性が不可欠です。
そこで役立つのが、「デジタル帳票」と「動画マニュアル」というツールです。
標準化された作業の記録には「デジタル帳票」
標準化された作業の記録には、デジタル帳票が非常に有効です。
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時間研究について理解して現場に活かそう【まとめ】
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