現場改善ラボ 記事一覧 お役立ち情報 【事例あり】セントラルキッチン導入のメリットや費用は?

経費削減や品質向上を目指して、セントラルキッチンの導入を検討する場合があります。しかし「導入することでどのような効果が得られるのか」「初期費用がどれくらいかかるのか」と悩んでいる方も多いでしょう。

そこで、この記事ではセントラルキッチン導入のメリットや費用について解説します。事例や導入のポイントも紹介するので、セントラルキッチンの導入を検討している経営者や公共施設の運営責任者は最後までご覧ください。

セントラルキッチン導入の際には、衛生管理が必須になります。食品衛生管理における実践的なポイントを知りたい方は、以下から専門家による「HACCPに基づく衛生管理手法」の解説動画も併せてご覧ください。


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目次

セントラルキッチンとは?

セントラルキッチンとは、複数の店舗や施設で提供される料理を1箇所で調理・加工する施設のことです。セントラルキッチンの仕組みを導入することで、品質の統一化や業務の効率化が図れるため、以下のような店舗・施設で導入されています。

  • ファミレス
  • カフェ
  • コンビニ
  • フードデリバリー
  • ホテル
  • リゾート
  • 病院
  • 福祉施設
  • 学校給食

たとえば、チェーン店でセントラルキッチンを利用すれば、各店舗での調理作業の負担が軽減され、どの店舗でも同じ味を提供することが可能です。また、原材料を一括購入できるため、コスト削減も期待できます。

セントラルキッチンのメリット

セントラルキッチンの導入には、以下のようなメリットがあります。

品質のバラつきを減らせる

各店舗で調理を行う場合、調理スタッフの技術や経験によって味や見た目が異なり、クレームが出る可能性があります。しかし、セントラルキッチンで一括して調理することで、同じ品質の料理を提供できます

飲食店はもちろん、公共施設でも品質のバラつきが指摘されることが多いです。しかし、セントラルキッチンを導入することでこの問題を解消し、お客様の満足度を向上させられます。

衛生管理を一元的に行える

各店舗で個別に衛生管理を行う場合、管理方法や基準が異なることがあり、衛生状態にバラつきが生じる可能性があります。しかし、セントラルキッチンで一括して調理をすることで、衛生管理を一元化し、統一した基準で管理することが可能です

大量生産において効率が良い

1ヶ所で大量生産することで、効率的に調理・加工でき、結果として生産量を増やせます。また、一度に仕入れる量を増やせるため、仕入れコストが安くなり、コスト削減につながります。

さらに、各調理スタッフの担当範囲を細かく分業することで、短期間で必要なスキルを習得することが可能です。

採用と教育のコストを削減できる

各店舗に調理スタッフを配属する形だと、店舗ごとに採用・教育を行う必要がありますが、セントラルキッチンならまとめて効率的に行うことができます

規模の小さい事業者だと採用・教育にかかるコストは比較的小さいかもしれませんが、みなさまの多くは、セントラルキッチンの導入を検討されるくらい規模の大きい事業者かと思われます。

採用と教育が1か所でできるようになったときに削減されるコストは、かなり大きなものとなるでしょう。

土地代を削減できる

セントラルキッチンを導入すると、各店舗にキッチンを置かなくて済みます。キッチンスペースが不要になると必要な店舗面積が小さくなるため、土地代や賃貸料を抑えることが可能です

小さなスペースで出店できるようになるため、土地代の高い都市部や商業施設内にも出店しやすくなるでしょう。

新規店舗を出店しやすい

セントラルキッチンを導入することで、高度なスキルを持った料理長を各店舗に配置する必要がなくなります。そのため、新規出店のたびに料理長を見つける手間が削減され、スムーズに店舗を展開することが可能です

セントラルキッチンのデメリット

セントラルキッチンには以下のようなデメリットがあるため、導入時には注意が必要です。

導入の際の初期費用がかかる

セントラルキッチンの導入には、設備投資や建設費用、物流の整備などの多くのコストが必要になります。また、初期コストが大きいため、コスト回収には時間がかかることもあります。

さらに、スタッフの研修や管理システムの導入にもコストがかかるため、必要になる費用を十分に考慮した資金計画を立てることが大切です。

初期費用の詳細については、「セントラルキッチンの導入にかかる初期費用」でご紹介しています。

食品ロスが増える

大量に調理してから各拠点に配送するため、注文が少ないと食品ロスが多くなる可能性があります。そのため、在庫管理や需要予測を正確に行ったり、余った食材を有効活用する方法を検討したりして、食品ロスを減らす対策を講じることが重要です。

消費量がある程度決まっている病院や学校なら受注量が安定するため、食品ロスへの懸念はそれほど大きくないでしょう。

少量多品種だとコスパが悪くなる

大量生産が得意なセントラルキッチンでは、少量の注文に対応するのは効率が悪く、人件費や製造コストが高くなります。また、仕入れや在庫管理も複雑になるため、運営コストも増加します。

さらに、品質管理や衛生管理がしにくくなるリスクもあるため、少量多品種に対応させる際には慎重に検討しましょう。

スタッフのやりがいを奪ってしまう可能性がある

もともと各店舗で調理を行っていた場合、スタッフたちは自分で調理することにやりがいを感じています。しかし、セントラルキッチンの導入によって店舗で調理する機会が減少すると、新しいメニューの考案や調理の工夫などの創意工夫を楽しむ時間がなくなり、スタッフのモチベーションが低下する恐れがあります

モチベーションの低下が著しいと離職率が高まるため、スタッフのやりがいを維持するための工夫が不可欠です。

1つのミスによって大きな損害が生じる

セントラルキッチンでは衛生管理を一元管理できるというメリットがありますが、1つのミスで大きな損害を引き起こすリスクがあります。たとえば、上流で品質チェックのミスが発生すると、下流のすべての拠点に影響が及び、多くの料理が廃棄される可能性があります

ミスの範囲が広範囲に及ぶことで復旧や対応にかかる時間とコストが増えるため、セントラルキッチンを運営する際は厳密な管理体制とリスク対策を行うことが重要です。

現場改善ラボでは、品質不良を未然防止するためのアイデアを専門家が動画で解説しています。ヒューマンエラーの発生メカニズムとそれを除去するにはどうしたら良いのでしょうか。ぜひ以下からご覧ください。


人に起因する品質不良の未然防止と具体的な対策 (1)

セントラルキッチンの導入にかかる初期費用

セントラルキッチンの導入にかかる初期費用は、500〜2,000万円程度です。初期費用は、大きくこの3つに分けられます。

  • 物件取得費用
  • 工事費用
  • 厨房機器の購入費用

物件取得費用は、物件の取得方法によって費用が大きく変動します。物件を譲渡してもらう場合は100〜300万円程度ですが、空き物件を探す場合は200〜500万円程度、更地から作る場合は500〜1,000万円程度かかるでしょう。

工事費用は、原状回復にかかる費用がメインとなり、坪単価5〜100万円程度。壁や床、天井などを全て撤去するスケルトン工事の場合は、坪単価30〜100万円程度と高くなります。元の物件の設備や内装を再活用できる居抜き工事の場合は、5〜30万円程度になるでしょう。

調理機器・炊飯機器・加熱機器・冷却機器・洗浄機器・消毒保管機器など、厨房機器の購入にかかる費用はおおよそ100〜500万円程度です。居抜き物件で再活用できる設備が多い場合は費用を抑えられますが、調理効率を重視して最新設備を導入すると初期費用がかさみます。

ここで算出している数値はあくまで概算なので、それぞれのケースで費用は多く変動します。詳細はセントラルキッチンの工事会社に相談してみると良いでしょう。

セントラルキッチンの導入手順

セントラルキッチンの導入手順は、以下の通りです。

  1. ビジネスプランを立てる
  2. 法律や規則を確認する
  3. 土地を探す
  4. 物件を探す
  5. 工事会社を探す
  6. 厨房機器を探す
  7. 配属スタッフを考える
  8. 原材料の調達先を探す
  9. 営業許可を取る
  10. 衛生管理計画を策定する
  11. 物流・配送システムを選定する
  12. 受発注や在庫の管理システムを選定する
  13. 教育方法を考える

最初に導入の目的を明確にし、拠点や必要な設備、システムを選定しましょう。また、トラブルなく運営を行うためには管理システムの選定や教育方法の立案など、運用までの一連の流れを細かく計画することが重要です。

大手企業でのセントラルキッチン導入事例

セントラルキッチンの導入事例を3つ紹介します。

株式会社セブン&アイ・ホールディングス

株式会社セブン&アイ・ホールディングスでは、イトーヨーカドーの首都圏約200店舗に商品を供給するにあたり、生産性向上と品質向上の両立に課題を抱えていました。

そこで、惣菜やミールキットの製造を行うセントラルキッチン「Peace Deli千葉キッチン」を導入し、店内加工の機能の一部をセンター化することにしました。これにより、生産性が向上するだけでなく、従来は難しかった季節に合わせたタイムリーな惣菜の商品開発が可能になります

参照元:セブン&アイグループの力を結集したグループ”初”の共通セントラルキッチン「Peace Deli千葉キッチン」稼働開始┃セブン&アイ・ホールディングス

日清医療食品

給食の受託業務や弁当の販売を行っている日清医療食品は、食品の品質を安定させるためにセントラルキッチンを導入しています。契約先事業所へ配送する食事サービス「モバイルプラス」では、従来病院や施設の厨房で行っていた献立作成・発注・検収・下処理・調理等の業務をセントラルキッチンが担うことにより、事業所での作業効率が向上しました

また、大量多品種の調理を1箇所で行うことで調理コストの低減や食品衛生管理の強化、そして品質の一定化を実現しています。

参照元:セントラルキッチン┃日清医療食品

すかいらーくグループ

カフェレストラン「ガスト」や中華レストラン「バーミヤン」を運営する「すかいらーくグループ」では、全国10ヶ所にあるセントラルキッチンから全都道府県にある約2,600店のレストランへ毎日食材を配送しています。

セントラルキッチンを導入して物流を一本化することで、各店舗が余計な在庫を持たず、管理コストを最小限に抑えられています。また、毎日必要な量の食材を配送することで、保存料を極力使わずに新鮮な野菜を提供できるようになりました。

参照元:安心・安全リレー 流通┃すかいらーくグループ

セントラルキッチンを導入する際の3つのポイント

セントラルキッチンを導入する際は、以下の3つのポイントを押さえておくことが重要です。

適切な場所を選ぶ

セントラルキッチンの立地を選ぶ際には、以下のポイントを押さえましょう。

  • 地価
  • インフラの整備状況
  • 周辺の環境
  • 各店舗までの距離

水道・電気・ガスなどの基本的なインフラだけでなく、排水やゴミ処理施設が整備されている場所を選ぶことで、効率的に運営できるようになります。また、周辺に住宅地がない場所を選ぶことで、騒音や匂いなどのトラブルを避け、法的な問題を回避することが可能です。

衛生教育を徹底する

セントラルキッチンは大量の食材を扱うため、一般的な調理場よりも厳しい衛生管理が求められます。手洗いや消毒の徹底はもちろん、調理器具の洗浄や消毒、作業環境の清掃などの日常的な衛生管理を怠らないことが重要です

また、定期的な衛生教育研修や衛生管理マニュアルの整備を通じて、従業員に衛生管理の重要性を理解してもらう必要があります。

スタッフの業務内容を標準化する

セントラルキッチンでは多くのスタッフが同時に調理を行うため、業務内容を標準化し、作業のばらつきを減らすことが重要です。たとえば、調理の手順や使用する道具の配置、作業時間の管理などを明確にすることで、誰がどの作業を行っても同じ品質を保てます。

手順を誤ると生産がストップするだけでなく、最悪の場合不良品が消費者に届いてしまう可能性があるため、業務内容の標準化は不可欠です。

現場改善ラボでは、業務標準化を進めるための具体的な手法とアプローチを解説している動画をご用意しています。標準化によって作業のバラつきを軽減したいとお考えの方は、ぜひ以下の動画をご参考ください。


脱”我流化”!作業のバラつきを防ぐ『業務標準化のカギ』

セントラルキッチンの業務標準化は動画マニュアルが有効

セントラルキッチンの業務を標準化するためには、動画マニュアルを活用するのがおすすめです。動画マニュアルには、以下のような特徴があります。

誰に対してもわかりやすく伝わる

動画マニュアルは動作を視覚的に伝えられるため、文章や写真よりも業務内容をイメージしやすくなります。たとえば、新しい調理手順を導入する際に、文章だけでは細かい手順やポイントが伝わりにくいですが、動画であれば具体的な動作や注意点をそのまま伝えられます。

マニュアルをすばやく作成できる

動作を文章や図で正確に表現するためには膨大な時間がかかるだけでなく、個々の表現力によって完成度に差が出てしまいます。しかし、動画なら誰が撮影しても品質にバラつきが少なく、短時間でマニュアルを作成できます

実際に、文書マニュアルから動画マニュアルに切り替えた企業では、「1ページにつき1時間ほどかかっていたところ、同じ内容を動画マニュアルで作成すると15分もかからずに作成できた」という効果があらわれています。

事例の詳細は以下の記事にまとめていますので、是非ご覧ください。

教育にかかる工数を削減できる

動画マニュアルで予習してもらい、基礎知識を身につけた上でOJTを行うことで、短時間で業務を覚えてもらえます。また、わからない部分や不安な業務がある場合は、動画で自主的に復習してもらうことで、同じ内容のOJTを繰り返し行う必要がなくなります。

実際に、新人採用を積極的に行っている企業では、トレーナーの教育時間を年間で約3,700時間削減できた事例も。事例の詳細は以下の記事にまとめていますので、本記事と併せてご覧ください。

保管に場所をとらない

紙マニュアルは大量になると保管が難しくなりますが、動画ならサーバーに保存できるため、物理的な場所を取りません。また、クラウドサービスを利用すれば自社のサーバーを使わずに済むので、保管コストをさらに削減できます。

従業員が多いセントラルキッチンではマニュアルが多くなるため、保管コストを削減することが重要です。

動画マニュアルはtebikiで簡単に作成できる!

動画マニュアルは作るのが難しい、といった声をよく聞きますが、弊社が提供するtebikiなら動画マニュアルを簡単に作成できます。

▼動画マニュアル作成ツール「tebiki」紹介動画▼

動画マニュアルtebikiには、以下のような特徴があります。

誰でも簡単に動画を作成することができる

自動で字幕が生成される機能が搭載されているため、スマートフォンで普段のOJTを撮影するだけで動画マニュアルが完成します。tebikiはシンプルな操作画面で、パソコン操作が苦手なスタッフでも直感的に使えるため、動画編集の経験がない方でも簡単に高品質な動画マニュアルを作成できます。

必要な情報を検索してすぐ見つけ出せる

tebikiはクラウド上にマニュアルを一元管理しているため、キーワードやタグで検索し、簡単に必要な動画を見つけられます。さらに、マニュアルをQRコード化できるため、モバイル端末と生成されたQRコードを準備するだけで、検索することなく即座に動画マニュアルを閲覧できます。

進捗度や理解度などを可視化できる

tebikiではいつ誰がどのマニュアルを見たかを記録しているため、進捗度や理解度を一目で確認できます。そのため、データをもとに教育内容を調整し、一人ひとりに合った教育を進めることが可能です。さらに、各マニュアルの閲覧状況や人気度を分析することで、より効果的なマニュアルを作成できます。

100ヶ国語以上の自動翻訳に対応

tebikiは100ヶ国語以上に対応した自動翻訳機能を搭載しており、動画マニュアルを簡単に多言語化できます。また、英語やベトナム語など計15言語で字幕を読み上げる機能があるため、外国人スタッフも母国語でしっかりと業務手順を理解することが可能です。

以下の資料では、tebikiの使いやすさやメリットについて詳しくご紹介しています。動画マニュアルを検討されている方は、ぜひご覧ください。


動画マニュアルがかんたんに作れる「tebiki」の概要を見る

セントラルキッチンでtebikiが活用された事例

tebikiはセントラルキッチンでもご利用いただいています。今回は、ロイヤル株式会社での導入事例をご紹介します。

なお、食品業界以外にも様々な業界での活用例をまとめた資料もご用意しています。tebikiの導入事例をもっと詳しく知りたい方は、ぜひ以下からダウンロードしてみてください。


tebiki導入事例集

ロイヤル株式会社

▼動画マニュアルtebiki活用事例動画:ロイヤル株式会社▼

袋入りレストラン用商品や機内食を製造するロイヤル株式会社の福岡工場では、パート・アルバイトが約130名、合計で約230名の従業員がセントラルキッチンで働いています。繁盛期には1日50名以上の新人を受け入れるため、教育担当者の負担が大きいという問題を抱えていました。

さらに、教育担当者によって教育の質にバラツキが出てしまうという課題もありました。そこで、教育内容を統一するためにtebikiを導入し、新人受け入れ教育を動画マニュアル化することに。

その結果、教育担当者が直接説明する必要がなくなり、教育にかかる時間と労力を大幅に削減できました。また、動画マニュアルを利用することで教育のムラをなくし、教育担当者が急に休んでも動画を使って教育の質を維持できるようになりました。

福岡工場での成功を受けて、ベトナム人スタッフが多い東京工場でもtebikiを導入し、自動翻訳機能を活用して効率的な教育が行われています。ロイヤル株式会社の導入事例をより詳細に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

まとめ

この記事では、セントラルキッチンの導入メリットや費用について解説しました。セントラルキッチンの導入にはデメリットもありますが、3つのポイントを意識することで効率よく運営できます。

セントラルキッチンで衛生管理を一元化することで、品質のバラつきを減らし、効率よく大量生産して人件費や土地代を削減することが可能です。そのため、コストを抑えて効率よく事業を進めたい方は、この記事を参考にしてセントラルキッチンを導入してみましょう。

セントラルキッチンでは多くの人が働くため、効率的に運営するためには業務の標準化が欠かせません。業務の標準化を進めるためには、動画マニュアル「tebiki」を活用するのがおすすめです。

文書のマニュアルよりも短時間でマニュアルを作成でき、視覚的に情報を伝えられるため、教育時間の削減や作業品質の向上が期待できます。また、100ヶ国語以上の自動翻訳に対応しているため、外国人労働者への教育もスムーズに行えます。

動画マニュアル「tebiki」の資料は、以下の画像から無料でダウンロード可能ですので、ぜひ詳細をチェックしてみてください。


動画マニュアルがかんたんに作れる「tebiki」の概要を見る

おまけ:セントラルキッチン導入の際に利用できる補助金

セントラルキッチンの導入費用を抑えたい方は、以下の補助金の利用を検討してみましょう。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、新規事業の立ち上げや既存事業の再編成を支援するためのものです。機械装置や内装の工事を含む申請に有効で、フードデリバリー事業でセントラルキッチンを設置する際や、レストランでドライブインを設ける際の改装工事に利用可能です。

また、技術導入費や運搬費用、外注費や広告宣伝費なども対象になるため、導入だけでなく運用する際にも役立ちます。

参照元:事業再構築補助金の概要┃経済産業省

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が新しい製品の開発や生産プロセスの改善を行うための支援を目的としたものです。機器の導入のみを申請する際に有効で、食品加工の自動化システムや最新の調理機器を導入する際に利用できます。

たとえば、株式会社ウェルビーフードシステムでは、この補助金を利用して、嚥下(飲み込み)が困難な方に向けた介護食「ウエルビーソフト食」を開発するためのセントラルキッチンを導入しました。全国の嚥下困難な高齢者や障害者の要望に応え、静岡市のセントラルキッチンで製造した介護食を、全国各地の老人ホームや身体障害者支援施設などに配送しています。

参照元:ものづくり・商業・サービス補助金┃内閣府ホームページ

事業承継補助金

事業承継補助金は、事業再編や統合を伴う事業承継で経営改善を目指す中小企業や小規模事業者を支援するためのものです。たとえば、親から子に事業を引き継ぐ際にセントラルキッチンの導入を計画している場合、この補助金を使うことで設備投資や運用コストを軽減できます。

事業を行ううえで必要な設備費や原材料費だけでなく、マーケティング調査費や広告費、廃業する際に必要な解体費やリースの解約費なども含まれます。

参照元:事業承継・引継ぎ補助金┃ 事業承継・引継ぎ補助金事務局

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