現場改善ラボ 記事一覧 お役立ち情報 【2025年4月】安全衛生委員会ネタ一覧!工場や建設業で使える「面白い」テーマは?

かんたん動画マニュアル作成ツール「tebiki現場教育」を展開する、現場改善ラボ編集部です。

安全衛生委員会とは、一定規模以上の事業場において設置しなければならないとされている組織です。しかし、安全衛生委員会は、注意しないと形骸化しやすい/会議が煮詰まってしまいやすいという問題があり、議論する際に工夫を凝らす必要があります。

そこで本記事は、安全衛生委員会のネタの例をいくつか紹介しつつ、テーマ決めの方法や、煮詰まった際の解決策を解説します。

【元労基署長が解説】安全衛生委員会の議題ネタを「探す視点」と 「議題テーマ年間カレンダー」が分かる資料を無料配布中!

安全衛生委員会とは

安全衛生委員会とは、労働者の安全と健康を確保するために、労働者の意見を汲み取り、安全で衛生的な職場環境を整える組織/会合です。安全衛生委員会は、労働安全衛生法で設置が義務付けられています。

安全衛生委員会で話し合うべき事柄は、厚生労働省ウェブサイトに詳しく掲載されています。わかりやすく噛み砕くと、以下の事項が代表的なものとなります。

  • 安全に関して気にかかる、もしくは改善すべき事項
  • 衛生に関して気にかかる、もしくは改善すべき事項
  • 前回までの安全衛生委員会で挙がった事項の対策状況
  • 産業医からのアドバイス
  • 各部署等で行なっている安全・衛生対策の報告
  • 他事業者/他社/他業界などで行われている安全衛生対策や事故事例の共有
  • 各メンバーの気付き等の報告
  • その他安全で衛生的な労働環境を整えるための取り組み等の提案

安全衛生委員会を「スムーズに進める方法」や「議題の選び方/ネタ例」などを知りたい方は、以下のリンクをクリックして『安全衛生委員会のガイドブック』をご覧ください。ネタ探しに使える2025年の年間スケジュールも掲載しています。

【2025年4月】の安全衛生ネタ/テーマ一覧

2025年4月は、「熱中症予防強化キャンペーン(4月1日~9月30日)」や「春の全国交通安全運動(4月6日~4月15日)」が実施され、また4月7日は「世界保健デー」となっています。それぞれ、熱中症の予防意識向上、交通安全意識の向上、そして広く健康問題への関心を高めることが意図されています。

4月は、これから夏に向けて気温が上昇し始める時期であり、「熱中症予防強化キャンペーン」が開始されます。熱中症は、屋外作業だけでなく、屋内作業においても重大な健康障害を引き起こす可能性があります。早期からの対策意識が重要です。

また、「春の全国交通安全運動」を機に、従業員の通勤中や業務中の交通事故防止について、改めて考える良い機会です。新年度が始まり、環境が変わる方もいる中で、安全への意識を一層高める必要があります。

さらに、「世界保健デー」は、従業員一人ひとりの健康意識を高め、健康経営を推進するきっかけともなります。

そこでたとえばですが、以下のような議論を安全衛生のネタとしておすすめします。

  • 熱中症予防に関する早期対策:熱中症の危険性や初期症状、予防方法(水分・塩分補給、休憩など)の周知徹底や模索
  • 通勤・業務中の交通安全対策:社用車・私有車利用時の安全運転ルールの再確認、自転車通勤者へのヘルメット着用推奨や交通ルールの周知、危険箇所マップの共有や更新
  • 従業員の健康管理と健康増進:定期健康診断の受診勧奨と結果の活用、ストレスチェック制度の周知と高ストレス者へのフォロー体制確認、健康的な生活習慣(運動、食事、睡眠など)に関する情報提供

「各月委員会を開催しているが、ネタが切れてしまった」という方は、以下から安全衛生委員会で使えるテーマが掲載されている年間スケジュールつきガイドブックを無料ダウンロードしてご活用ください。

▼3月に制定されている行事など▼

期間行事内容
3月1日~3月7日春季全国火災予防運動
3月1日~3月8日女性の健康週間

2025年の安全衛生ネタ/テーマ例年間スケジュール

元労働基準監督署署長である村木氏に、安全衛生衛生委員会の各月のネタ/テーマ例をまとめていただいたものを編集部で2025年度版にブラッシュアップしました。各事業所で安全衛生委員会を行う際のヒントとしてご活用ください。

以下のフォームをご入力いただくと、本記事に掲載しているスケジュール一覧より詳細な年間スケジュールつきの安全衛生委員会ガイドブックを無料でダウンロードできます。「年間カレンダーを事業所に貼りたい」という方は、こちらをお使いください。

▼年間スケジュールのダウンロードはこちら▼

期間行事内容
1月12月1日~1月15日年末年始無災害運動
12月10日~1月10日年末年始の輸送等に関する安全総点検
1月17日防災とボランティアの日
2月2月1日~2月29日省エネルギー月間
2月4日ワールドキャンサーデー
3月3月1日~3月7日春季全国火災予防運動
3月1日~3月8日女性の健康週間
4月4月1日~9月30日熱中症予防強化キャンペーン
4月6日~4月15日春の全国交通安全運動
4月7日世界保健デー
5月5月14日~5月20日ギャンブル等依存症問題啓発週間
5月31日世界禁煙デー
6月6月1日~6月30日外国人労働者問題啓発月間
6月4日虫歯予防デー
6月10日~6月16日火薬類危害予防週間
7月7月1日国民安全の日
7月1日~7月7日フォークリフト安全週間
8月8月1日~8月31日電気使用安全月間
8月1日~8月31日食品衛生月間
9月9月1日防災の日
9月1日~9月30日食生活改善普及運動
9月9日救急の日
10月10月1日~10月7日全国労働衛生週間
10月23日~10月29日高圧ガス保安活動促進週間
11月11月1日~11月30日過労死等防止啓発月間
11月9日~11月15日秋季全国火災予防運動
11月8日ボイラーデー
12月12月1日~12月31日職場のハラスメント撲滅月間
12月1日~1月15日年末年始無災害運動

以下のフォームをご入力いただくと、年間スケジュールつきの安全衛生委員会ガイドブックをダウンロードできます。「年間カレンダーを事業所に貼りたい」方は、こちらをお使いください。

▼年間スケジュールのダウンロードはこちら▼

安全衛生のために必ず外せないネタ/テーマ

防災の日

毎年9月1日は、防災を啓発する日として「防災の日」が制定されています。防災の日は、甚大な被害をもたらした1923年9月1日の関東大震災の発生が由良となっています。

安全衛生委員会では、防災の日付近に、巨大地震が発生したらどのような行動をすればよいかをシミュレーションすると良いでしょう。職場で大きな地震に遭遇したら、まずは身を守る。そして、誰が、何をするか役割を決めておく。従業員はどこから逃げて、どこに集合するか。年1回は必ず防災に関する確認をするようにします。

熱中症

厚生労働省が発表した調査結果によると、仕事中に熱中症を発症した人は、2023年には1,000人を超えました。これは、2015年の2倍の数字です。ここ数年で急に異常気象が進みましたが、気温が38℃を超えるニュースに慣れてしまい、驚かなくなってきたのではないでしょうか? 危険にさらされているにも関わらず、当たり前になると鈍感になってしまうのが人間の性質です。

暑くなる前から、どのようなときに水分補給を忘れがちになるのか、体験談も交えて職場で話し合うと良いでしょう。ちなみに、政府が呼びかけを行っている「熱中症予防強化キャンペーン」は、4月1日から9月30日に行われています。

大雨・大雪

これも異常気象の1つですが、短時間にまとまった降雨降雪が頻繁に起きるようになりました。河川が氾濫して地下駐車場に水がたまり、車が水没するニュースをたびたび目にします。あるいは、冬になると一晩で、身長を超える積雪になることもあります。

多すぎる水は人を死に至らしめることを改めて認識し、警報が出たらどのタイミングで業務中断と帰宅指示をするか、ルールを確認しておくと良いでしょう。

感染症対策

冬場はインフルエンザやノロウイルス、風邪などの感染症が流行しやすい時期です。また、近年の新型コロナウイルスのように、新たな感染症が発生する可能性もあります。感染症が拡大すると、職場全体に影響を及ぼします。そのため、安全衛生委員会で、感染症対策の実施状況や感染症予防方法などを議題にあげて話し合うと良いでしょう。

感染症対策は毎年議題にあげて、「昨シーズンの対策で感染者数は減少したか?」「新しい対策案をどのように導入するか?」といった過去の感染症対策の成果を評価し、改善案を議論するのもおすすめです。

現場でウケる面白いネタ/テーマ

ヒヤリハット公募

危険予知トレーニング(KYT)を行っている企業は多いかと思います。安全衛生委員が職場を巡回して危険個所を見つけたり、絵を見せてみんなで危険な状況を想像してみたり、やり方は様々です。しかし、同じような危険個所の指摘になりがちで、徐々に飽きている従業員も少なくないでしょう。

そこで、従業員が経験したヒヤリハットや失敗談を公募して、職場に共有できそうなネタを集めるとよいでしょう。会社での体験だけでなく、休みの日に気づいたこと/買い物中に危ないと思ったことなど、日常生活に潜む危険も共有すると、従業員の興味を引きながら安全衛生について話し合えるでしょう。

現場で起きたヒヤリハットを労働災害防止などの安全対策に活かしたい方は、以下のリンクをクリックして「労災防止につながるヒヤリハット対策の心得」の解説動画をご覧ください。

健康川柳

第一生命保険が企画しているサラリーマン川柳のように、社内でも自虐ネタ/時事ネタを川柳にして、身の回りで起きていることも面白く発表するのも良いでしょう。5-7-5という短い言葉にまとめるのは平安時代から続く日本独特の文化であり、若手社員からベテラン社員まで、職歴の長さに関係なく取り組める啓蒙活動になります。

「自分が目指す体型」や、「元気に遊びまわっていた若い頃に戻りたい想い」を短い句にまとめ、大賞として表彰するとより面白いかもしれませんね。

▼2024年のサラリーマン川柳ベスト10▼

改善提案の表彰(安全アイデア)

生産性を向上したり作業を楽にするアイデアを出すことが多い改善活動ですが、安全衛生案を提案してもらうことも有効です。安全衛生委員会が審査してランク付けし、等級に応じた報奨を出せば、従業員は楽しみながらアイデアをたくさん出してくれるでしょう。安全で健全な職場から「良い製品」が生まれるので、品質の向上も期待できます。

最近注目されているネタ/テーマ

プチ筋トレ

コンビニ感覚で立ち寄れる「コンビニジム」の登場により、プチトレーニングをする人が増えています。少しでも健康でいたい、美しい体型を維持したいという意識の高まりを感じます。

機器を使わなくても自席や自宅でできるトレーニング」を月1回紹介することで、腰痛のような労災を減らしたり、メタボ予備軍を減らす活動が推進できるでしょう。

快眠のコツ

睡眠の質を高める飲料やアイテムが話題になるほど、睡眠を意識している人が増えています。そのため、ゆったりと睡眠できるような方法についてアイデアを出し合うのもおすすめです。

ストレスや不安が積み重なると、寝つきが悪くなり、寝ても頻繁に目が覚めるなど睡眠の質が低下します。その結果、日中の仕事にミスが多くなり、場合によっては労災を発生させてしまうリスクも増えます。ただが睡眠と捉えずに、従業員の睡眠環境を向上させる取り組みを行いましょう。

働き方改革

政府が推進する働き方改革の中で特に注目されてるのは、「時間外労働の削減」と「年次有給休暇の取得義務化」です。いわゆる昭和の仕事の考え方である「残業も顧みず働けるだけ働く」とは異なり、健康のため/自分磨きのため/趣味のために労働時間をコントロールし、休みをしっかり取る人が増えてきました。

働き方改革は、過労や睡眠不足による労働災害の減少も期待されるムーブメントであるため、従業員の肉体的、あるいは精神的な負担を減らす方法について、安全衛生委員会で話し合うと良いでしょう。

リモートワーク時の健康管理

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が第5類に移行しても、リモートワークを維持する企業もあると聞きます。そして、周りに人がいないのでついつい間食に手が伸びてしまい、体重が増えたという話をよく聞きます。勤務時間内にずっと座りっぱなしのためエコノミー症候群のリスクもありますね。

そのため、以下のような内容を、安全衛生委員会で話し合ったり、産業医の先生の意見を聞いたりすることが、ステイホームが緩和された今でも注目されています。

  • リモートワークならではの健康管理についての情報発信
  • 定期的に体を動かす工夫

安全意識を現場に定着させるには?

ここでは、安全衛生委員会の目的である「安全意識の定着」を促す方法について解説します。

現場改善ラボでは、従業員の安全意識が続く安全教育の方法を解説する動画を無料公開中。「参考になった」という声をいただくことが多い講演となりますので、実践的な安全教育について知りたい方は、以下のリンクをクリックして動画をご視聴ください。

>>【無料で動画を見る】安全意識が継続する教育方法とは?

「周知」と「理解」が必要

安全意識について、一部の人だけが知っていても意味はありません。安全かつ衛生的な職場環境にするための方法を、現場にいる全員に確実に伝える必要があります。全員が同じ情報を共有し、一貫した安全意識を持つことで、統一された安全規則や手順に則り、安全な作業環境を維持できるでしょう。

周知と理解を促すためには、以下の考え方のもと安全教育を行ってください。

  • 危険感受性を高める(危ないものを危ないと感じさせる)
  • 現場を可視化する(何が危ないのかわかるようにする)

とはいえ、口頭や文書ベースで伝えるのは難しいとされています。そこで、「動画での教育」がおすすめです。

安全意識の定着には動画がおすすめ

口頭や文書ベースでの教育の場合、伝えた内容を1度で完全に理解するのは難しいでしょう。外国人従業員が多い現場であればなおのこと、言語の差により理解できない可能性もあります。教育を行っても、理解されなければ意味がありません。

しかし、動画であれば、以下の教育効果が期待できます

  • 標準化された内容を、視覚的にわかりやすく伝えられる
  • 復習したい箇所を、学習者のペースで何度でも見れる
  • 動きを視覚的に伝えるため、言語の違いや文章読解能力の差が影響しない
  • 動画を見せるだけなので、トレーナーの教育工数を削減できる
  • 動画によって、画一的な教育が可能になる

動画であれば、現場のリアルな様子をいつでもどこでもありのままに視聴できます。そのため、「何が危険になりえるのか」というのが視覚的に理解でき、効率的かつ効果的な安全教育が可能になるのです。

安全対策に動画マニュアルを活用している事業者が増えています。動画マニュアルの効果や実際の対策事例については、以下のリンクをクリックして安全教育についてまとめた事例集をご覧ください。

動画で現場に安全意識の定着を進めている企業事例

危険が可視化できることから効果的な安全教育手法として導入している企業が増えている「動画」での教育。この章では、実際に動画を活用し、現場の安全意識を大きく向上させた企業の事例を紹介します。

児玉化学工業株式会社

児玉化学工業は、住宅設備/自動車向けの合成樹脂加工や産業機器の製造を行う化学メーカーです。現場には、ほぼ日本語がわからない外国人スタッフも多く、文書ベースのマニュアルでは「理解されない」という問題を抱えていました。実際に、製品不良が発生したことも……。

そこで、既存の紙マニュアルを動画化しようと、tebikiを導入。導入後に強く感じていただけたのは「作るのはかんたんで、学ぶ側にもわかりやすい」ということ。tebikiは、自動字幕生成機能により、文字を打ち込まないで、喋ればほぼ編集が終わるので楽ということもあり、手順書作成の工数は1/3まで削減できました。

以前は、安全靴を履く理由すら知らない人がいましたが、tebikiの導入によって、「ルールや手順を守るようになる、守らせるようになる」という体制が確立したそうです。

同社のように動画で安全対策を行っている企業がどのような動画マニュアルを使っているのか知りたい方は、実際に「企業で使われている動画」が見れる事例集を、以下のリンクをクリックしてご覧ください。

株式会社フジトランス コーポレーション

物流サービスを提供している株式会社フジトランス コーポレーションは、外国人労働者を含む派遣社員など多様な人材を抱えています。その中で、教育や指示内容の理解度向上を課題視していたところ、tebikiを導入することに。

導入後は、主に作業手順の説明や安全衛生教育の一環でtebikiを活用していただいています。同社では、社内で実施している安全衛生教育会で、講師がtebikiを使って資料や動画を作成しているそう。その結果、講師が直接教えなくても、正しい内容を繰り返し視聴でき、教育内容のバラつきを削減できています。

ほかにも、多言語対応が可能な点/画面収録から編集が簡単にできる点/サポート体制が充実している点などをご好評いただいており、コストパフォーマンスが高いという声もいただきました。

株式会社フジトランス コーポレーションの事例を詳しく知りたい方は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

株式会社メトロール

株式会社メトロールは、工作機械や産業用ロボット向けのセンサの製造/販売を行う企業です。繁忙期は派遣社員を採用して稼働していますが、教育内容のバラついているという問題を抱えていました。

付き合いのある製造業の企業が「tebikiを導入して効果を出している」という話を聞いたことがきっかけで、導入したところ、従来の紙の手順書だけでは伝わりにくい作業動作のコツなどを伝えるうえで有効だと実感。管理のしさすさも導入するうえでの1つの理由だったとのことです。

導入後は、安全衛生に関するマニュアルを優先的に作成することに。その結果、導入前は1時間ほどかけて教えていた内容を、半分以下の時間で教えられるようになりました。また、tebikiの大きな効果として、「現場教育の精神的なストレスが軽減されて、現場で働く人が新しいことを習得していく流れができた」ことも挙げていただいています。

株式会社メトロールの事例を詳しく知りたい方は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

安全教育に効果的な動画マニュアルをかんたんに作れる「tebiki」

動画教育のメリットはわかっていても、「編集や管理が難しそう」と思っていらっしゃる方が少なくないでしょう。しかし、動画マニュアル作成ツール「tebiki」であれば、パソコンの知識がない方でも簡単に編集や運用が可能です。

▼動画マニュアル作成ツール「tebiki」紹介動画▼

tebikiには、主に「動画を簡単に作成できる機能」と「教育管理ができる機能」があります。

  • 音声認識による自動字幕生成
  • 100カ国語以上への自動翻訳
  • 字幕の読み上げ(多言語にも対応)
  • 図形や写真の挿入
  • アクセス履歴等がわかるレポート機能
  • オリジナルのテストを作成できるテスト機能 など

実際に導入いただいている企業からは、「tebikiは、単なる動画作成ソフトではなく“社員教育ツール”」という声もいただくほど現場教育に特化したツールとなっています。

tebikiの機能や効果についてより詳しく知りたい方は、以下から詳細をご参照ください。実際の画面を見ながらデモを行いたい方は、こちらからお問い合わせいただけますと幸いです。


動画マニュアルがかんたんに作れる「tebiki」の概要を見る

なぜ?「議題/テーマがマンネリ化」の理由

「似たようなテーマの会議が多くなってしまうこと」は決して悪いことではありません。一朝一夕では解決できないような議題は、時間をかけて解決していく必要があります。また、時期ごとのイベントや気候にまつわるテーマは毎年必ず出てくる問題だからです。

しかし、以下のようなパターンでは議論が停滞する可能性があるため、テコ入れする必要があります。

開催することが目的になっている

開催すること自体が目的になってしまい、深い議論を展開することができなくなってしまう場合があります。その場合、定期的にテーマの棚卸しをしてあげると良いでしょう。

テーマを棚卸しする視点については、この後「安全衛生委員会のネタ選びのポイント」で解説していますので、ご覧ください。

時節ネタばかりになっている

前述の様に、時期ごとのイベントや気候に関わるテーマを毎年行うことは悪いことではありません。

ただし、昨年やそれ以前の年ではどういう問題が起こり、どういった対策を講じ、どういった結果になったかをしっかり洗い出し、PDCAサイクルを回していくことを心がける必要があります。

発言がいつも同じ人になっている

発言が同じ人ばかりになってしまうというのも、会議においてよく起こりがちな問題です。議長や安全管理者・衛生管理者・産業医などは毎回発言の機会が設けられますが、会議の構成によってはそれ以外の人が発言しにくい場合もあります。

そのため、経験の浅い人でも萎縮しにくい様な雰囲気づくりを心がけねばなりません。

安全衛生委員会のメンバーは、「参加しなければならない役職」以外の人は毎回入れ替えても問題ありません。「毎回同じメンバーばかりで多角的な意見が出てこない」場合には都度違ったメンバーに参加してもらうのも新たな視点を取り入れる良い方法となります。

安全衛生委員会のネタ選びのポイント

安全衛生委員会で良いテーマを設定する5つの方法をご紹介します。話すネタがマンネリ化している方は、ネタ選びもしっかりチェックしましょう。意外と身近なところに、面白いテーマが落ちているはずですよ。

時事ネタをヒントにする

近年話題になっている腸の調子を整える「腸活」や、リフレッシュ手段として人気のある「サウナ」などについて産業医の意見も仰ぎながら会議を進めると、話すネタが尽きにくいでしょう。また、その月にある「〇〇の日」に関連させて、理解を深めたり、話し合ったりすることも勉強になります。

例えば、3月24日「世界結核デー」に絡めて結核の歴史や予防法を話し合ったり、8月31日「野菜の日」に絡めて日常的に野菜を多く取り入れる方法について語り合ったりすることも、安全衛生意識向上に一役買ってくれます。

現場改善ラボでは、安全衛生委員会で議論するネタ/テーマの実践的な考え方を動画でも解説しています。以下のリンクをクリックして、ネタ切れしがちな委員会のテーマのヒントを得ていただけますと幸いです。

社内でアンケートをとる

いつも参加しているメンバーや議長・運営者だけで議題を決めてしまうのではなく、アンケートをとって各従業員が本当に悩んでいることを掬い上げていくのもオススメの方法です。

安全担当・衛生担当だけでは気付きにくい視点から意見を集められ、このアンケートで挙がった意見が労働者たちが本当に話し合ってほしいと考えているテーマとなります。

社内のニュースを取り上げる

社内で話題になっているニュースは、従業員がすでに関心を持っているトピックです。そのため、「関連する問題」や「課題」について議論することで、参加者の関心を引きやすくなる/より建設的な議論が生まれる可能性が高まります。

さらに、最新のニュースを取り上げれば、組織全体がリアルタイムの状況を把握でき、適切な対策やアクションを取ることが可能になるでしょう。

社内でリスクアセスメントを実施している場合には、その結果の報告を受けて、安全衛生委員会で審議するのも良いでしょう。

既存のネタを深堀する

安全衛生委員会のテーマの幅を広くしていくことはとても大事です。しかし、1つのテーマについて深掘りし、原因や対策を詳しく考えていくこともおろそかにしてはいけません。

時間との兼ね合いなどもあるでしょう。そのため、議長や運営者がうまく会議の舵をとり、バランスをみながら進めて行ってください。

他事業所/他社/他業界の事例を参考にする

例えば、航空業界の飛行機事故からは、システムのミスやコミュニケーションの行き違いが大きな問題を引き起こすことを学べます。また、飲食業界のワンオペ問題からは、人員を適切に配置する重要性などを知ることが可能です。

そのほかにも、自分たちの事業所だけで取り組みや解決策の良いアイデアが出ない場合には、他事業所などにもヒアリングをして意見を仰ぐのも良いでしょう。

安全衛生委員会で避けるべき内容や言動

安全衛生委員会で避けた方が良いテーマというのは、基本的にありません。ただし、安全衛生委員会で避けねばならない言動は、主に以下の3点です。

ミスや事故を起こした人を責める

原因の深掘りをすることは大事ですが、あくまで対策をすることが目的です。人を責めても良いことは何もありませんし、「次回から報告しない様にしよう」という思考に繋がるため、絶対に避けましょう。

会議では、特定の人を詰める様な物言いをしてしまう人や組織が時々存在します。そういった職場では、心理的安全性が保たれなくなり、安全衛生委員会を行なっているのに、安全性や精神衛生が損なわれるという本末転倒な結果に繋がります。

くれぐれも人を責めることはよくない行為だという認識を、しっかりと持つことが必要です。

ヒューマンエラーを精神論や意識だけで解決する

人間はミスをする生き物ですし、暑さ寒さ、疲れ、その時の状況などによっても判断を誤ることがあります。そのため、問題の原因を「注意が散漫になってしまった」、結果を「意識を高めて作業に集中する」という方向に持っていくのは賢明ではありません。システムや人員配置などを工夫し、精神論だけに頼らない対策を講じていく必要があります。

ヒューマンエラーは安全だけでなく、品質不良にも影響を及ぼす原因となります。現場改善ラボでは、専門家が解説するヒューマンエラーの再発防止策を無料で公開しています。本記事と併せてご活用ください。


人に起因する品質不良の未然防止と具体的な対策 (1)

デリケートなことを無理やり聞き出す

安全衛生委員会では、体のこと/心のこと/病気のこと/ハラスメントにまつわることなど、非常に繊細な事象を取り上げる場合があります。

ここで当事者を呼び出し、本人が話したくないことを話させる様なことは絶対にしてはいけません。また、健康診断やストレスチェックの結果などについて、個人が断定できてしまう様な発言も避けましょう。心に傷をつけてしまうことになりますし、これらの行為自体がハラスメントです。他者を慮る意識を忘れない様にしましょう。

また、ワクチンや予防接種、献血など個人の自由であることを強制することもNGです。無論「みんなはやるけど、お前もやるよな?」の様な半強制的な聞き方もご法度です。高いコンプライアンス意識を持って会議に臨んでください。

まとめ

安全衛生委員会では、1つのテーマを深く突き詰める、他社や他業界を参考にしてみるなど多くの切り口が存在しています。また、会議が煮詰まってしまった時にはメンバーを一部入れ替えてみたり、話しやすい雰囲気を作ってみたりと工夫を凝らすことで会議はより有意義なものとなります。ご自身の事業所で取り入れやすい工夫や方法を活用し、安全で快適な職場を作り上げていってください。

現場改善ラボでは、労働災害の観点で、元労働基準監督署長の村木氏をお招きし、実際の事故現場から見た安全管理について考えるウェビナーを開催しました。開催した内容は無料でご覧いただけますので、本記事と併せてご覧ください。


元労基署長が考える安全衛生委員会『ネタテーマ探しの視点』

参照元

労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)

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