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属人化とは「ぞくじんか」と読み、業務の進行や情報が特定の個人に依存している状態を指します。この記事では、属人化の概要や原因とデメリット、そして解消方法について詳しく解説します。さらに具体的な解消事例としてマニュアルの導入やITの活用方法を紹介します。
現場改善ラボでは、専門家による「属人化を解消する方法」の解説動画を無料公開しています。組織能力の維持・向上のための属人化しないための工夫についてもお伝えしていますので、併せてご覧ください。
目次
属人化とは?意味や属人化しやすい業務
属人化とは、業務や仕事、技術などが「特定の個人に依存」している状態を指します。属人化が起これば、担当者が不在になった場合に、業務が停滞する可能性があり、業務をスムーズに行えないなどの問題が起こるでしょう。
▼属人化しやすい業務▼
- 熟練の感覚技が必要な業務
- 言語化しにくい業務
- 定量的な整理が難しい業務
- 習得に時間のかかる業務 など
属人化の対義語は「標準化」です。業務の標準化は、誰でも一定の品質を保ちながら業務を遂行できる状態のことで、業務を標準化をすれば、同じ品質で製品やサービスを提供することが可能になります。そのため、多くの企業が属人化の解消を目指して、業務の標準化を進めています。
現場改善ラボでは、属人化の解消に有効な標準化の進め方を動画でも解説しています。標準化の適切な手順をわかりやすく解説していますので、以下のリンクからぜひご視聴ください。
属人化の原因
属人化の原因としては主に3つが考えられます。
業務過多で情報共有の時間が割けない
業務過多であると、個々の業務に対する理解やスキルの共有に必要な時間が確保できないため、属人化の原因となります。
例えば、製造ラインでの作業が過密スケジュールで進行している場合、作業者は自分の業務をこなすことに専念し、他のメンバーとの情報共有やノウハウの伝達が後回しになりがちです。後回しになった結果、業務の属人化が進行する可能性があります。
情報共有の仕組みやシステムがない
情報共有の仕組みがない場合、以下のような理由から属人化が生じてしまう可能性が高いです。
- 情報へのアクセスが制限される
- 情報が散逸・消失するリスクがある
- 情報の更新・修正が滞る
- 暗黙知が形式知化されない
従業員一人ひとりに情報共有の重要性を理解させて、積極的に情報発信・活用する意識を持ってもらいましょう。そのために、情報共有ができるシステムやツールの導入が有効です。おすすめのツールについては、後述する『属人化の解消に有効なツール』でご紹介します。
個人成果主義
個人成果主義のもとでは、個々の成果を追求する傾向が強まり、組織全体としての協調性や情報共有がおろそかになりがちであるため、属人化の原因となります。
例えば、個々の成果が評価されるシステムでは、自分の業務を他人に教えることで自分の価値が下がると感じる可能性があります。結果として、業務の属人化を助長し、組織全体の成長や進化を阻害する可能性があるため注意が必要です。
悪くない?わざと属人化させることでメリットのある業務
属人化によって、特定の担当者に業務が依存することでデメリットも生じますが、属人化は必ずしも悪いものとは言えません。なぜなら属人化によって、高い専門性と効率性、独自のノウハウの蓄積などが可能になることがあるためです。
ここでは、わざと属人化させることでメリットのある業務についてご紹介します。
正しい手順がまだ定まっていない業務
最適な手順が確立されていないような新しい業務では、「柔軟な対応力」と「試行錯誤による最適化」が必要になるため、わざと属人化させる場合があります。属人化させることで、業務担当者の能力開発やモチベーション向上にもつながるでしょう。
ただし、業務がある程度の形になり正しい手順が整ってきたところで、マニュアルを作成し標準化することが大切です。
作業内容が毎回変わる業務
例えば、オーダーメイド製品のように顧客からの要望によって作業工程が変わる場合は、業務を担当する従業員が経験と知識を活かして適切に対応することが重要です。特定の人に業務が集中することで従業員が経験を積み重ね、より高品質なサービスを提供することが可能になります。
専門性が高い業務
高度な専門知識や特殊なスキルが求められる業務は、属人化させることで、高い品質を維持できるでしょう。
例えば、特定の機械操作に関わる免許や特殊な資格を必要とする業務では、担当する従業員が専門的な知識と技術をもっていることが重要です。このような業務を行う場合、資格やスキルを持っていない従業員が介入することを防ぐためにも、ある程度業務が属人化されていることが好ましいケースがあります。
属人化によるデメリットやリスク
属人化のデメリットとして挙げられるのは、以下の4つです。
属人化のデメリットは、以下から専門家による解説動画でもご覧になれます。組織能力の維持・向上のための属人化しないための工夫についてもお伝えしていますので、併せてご覧ください。
業務効率の低下
属人化は特定の従業員だけがその業務を担当することで、他の従業員がその業務を理解して実行する能力が育たないため、業務効率の低下というデメリットを引き起こします。
例えば、製造ラインの工程を1人の従業員だけが担当していると他の業務へ対応することができません。また、他の従業員が業務を引き継ぐこともできないため業務効率が低下する可能性があります。
品質の低下
属人化は、特定の業務を担当する従業員の技術や知識を他の従業員に引き継ぎできていないため、その業務の品質が一定に保てないというデメリットを引き起こします。
例えば、製品の最終検査を特定の従業員が行っているとして休んだ場合に、他の従業員が同じレベルの検査能力をもっていないため、製品の品質は保証できません。
担当者不在時の業務停滞のリスク
属人化は、特定の業務を担当する従業員が休んだり、退職したりした場合、その業務を遂行できる人がいないため、担当者が不在時に業務が停滞するリスクを高めます。
例えば、製造業では特定の機械操作を1人の従業員だけが知っている場合、その従業員が休むと誰も機械操作ができず生産が停止する可能性があります。
適正な評価が行えない
属人化が進行すれば、従業員を適正に評価することは難しいでしょう。なぜなら、特定の業務を担当する従業員の業績を他の従業員と比較する基準がないからです。
例えば、特定の業務を1人の従業員が独占している場合、その業務効率や品質を他の従業員と比較することはできません。評価の公平性を損ない従業員のモチベーションを下げる可能性があるため注意しましょう。
業務標準化で属人化を解消するメリット
業務標準化によって属人化を解消することで、企業は様々なメリットを享受できます。主なメリットは以下の通りです。
現場改善ラボでは、属人化の解消に有効な標準化の進め方を動画でも解説しています。標準化の適切な手順をわかりやすく解説していますので、以下のリンクからぜひご視聴ください。
業務効率や品質が向上する
業務標準化によって、業務プロセスが明確化され、無駄な作業や重複が排除されます。また、標準化された手順に従って業務を行うことで、担当者のスキルレベルに関係なく、一定水準以上の品質確保にもつながるでしょう。
結果として、業務全体の効率と品質が向上し、生産性の向上を実現できると考えられます。
人材流出やテレワークに対応できる
標準化された業務は、担当者以外でも容易に内容が理解できるため、担当者が突然退職したり、病気や怪我で休職したりした場合でも、業務が滞ることなくスムーズに引き継ぐことが可能です。
テレワークを導入する場合でも、標準化されたマニュアルや手順書があれば、場所を選ばずに業務を遂行できるでしょう。
ロイヤルグループのバックヤードキッチンであるロイヤル株式会社は、動画マニュアルによって新人の受け入れ業務を標準化。その結果、教育担当者の突発的なお休みにも対応できるようになり、教育のムラもなくなったそうです。ロイヤル株式会社の動画マニュアルによる業務改善の事例は、以下の記事でご覧ください。
インタビュー記事:繁忙期だと1日50名以上の新人受け入れ教育にtebikiを活用
ノウハウが社内に蓄積される
属人化された状態では、業務に関する知識やノウハウは特定の担当者の頭の中に留まってしまいます。しかし、業務を標準化し、マニュアルや手順書を作成することで、ノウハウを形式知化し、社内に蓄積できるのです。
これにより、担当者が異動や退職した場合でも、ノウハウが失われることなく、組織全体で共有・活用することが可能となります。
業務標準化の必要性が高まっている背景
現代において、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、業務標準化の必要性は非常に高まっています。その背景には、主に以下の2つの要因が挙げられます。
人材不足が深刻化し、人材の流動が進展している
少子高齢化の影響により、労働人口は減少の一途を辿っています。どの業界においても人材不足は深刻化し、優秀な人材の確保は企業にとって大きな課題となっています。同時に、転職市場の活性化に伴い、人材の流動性も高まっています。
このような状況下では、特定の担当者に業務が集中する属人化は、企業にとって大きなリスクとなります。担当者が退職や異動によって不在になった場合、業務が滞り、事業継続性に支障をきたす可能性があるからです。
▼関連記事▼
・データで見る製造業の人手不足、原因や5つの対策方法も
・【実態】食品工場の人手不足、なぜ起きる?解決策も解説
グローバルな視点での競争力の獲得が重視されている
グローバル化が加速する現代において、企業は国内だけでなく、世界を舞台に競争を繰り広げなければなりません。そのためには、効率的な業務運営や高品質な製品・サービスの提供が不可欠です。
属人化された業務は、標準化された業務に比べて、品質や効率にばらつきが生じやすく、グローバルな競争においては不利に働く可能性があります。
業務を標準化することで、どの担当者でも一定水準以上の品質と効率で業務を遂行できるようになります。その結果、グローバルな競争力を強化できるでしょう。
属人化すべきではない業務
業務によっては、属人化によって効率性や専門性が向上するケースもありますが、逆に属人化によって大きなリスクやデメリットが生じる業務も存在します。具体的な業務は、以下の通りです。
これらの業務を属人化させないための方法は、後述する『属人化の解消方法』をご覧ください。解消方法を動画で見たい方は、以下のリンクから専門家による解説動画をチェックしてください。
定型業務
定型業務とは、「手順が決まっており、繰り返し行われる業務」のことです。
定型業務が属人化してしまうと、他の担当者が業務を行う際に、手順を確認する時間や、担当者に質問する時間が発生し、非効率になります。また、担当者によって作業手順が異なる場合、ミスが発生するリスクがさらに高まるでしょう。
▼定常業務の例▼
- データ入力
- 請求書処理
- 注文受付 など
安全に関わる業務
安全に関わる業務が属人化してしまうと、担当者が不在の場合、他の担当者が対応できず、重大な事故に繋がる可能性があります。また、もしも事故が発生した場合、誰が責任を負うべきかが不明確になり、責任追及が難しくなるでしょう。
▼安全に関わる業務の例▼
- プレス機、工作機械、溶接機などの操作方法
- 食品衛生管理
- 重機操作 など
安全に関わる業務は、標準化された手順書を作成し、担当者全員が同じレベルの安全管理意識を持つように教育することで、事故発生リスクを低減できます。安全教育については、以下の記事も併せてご覧ください。
バックオフィス業務
バックオフィス業務とは、企業の基幹業務を支える業務のことです。
この業務が属人化すると、業務プロセスが可視化されず、ブラックボックス化してしまいます。その結果、不正リスクの増加・業務効率の低下といったリスクが発生する可能性が高まります。
▼バックオフィス業務の例▼
- 経理
- 人事
- 総務 など
インシデント対応業務
インシデント対応業務とは、システム障害やセキュリティ事故などの緊急事態に対応する業務のことです。
これらの業務を属人化してしまうと、迅速な対応が難しくなり、被害が拡大する可能性があります。また、対応内容が共有されないため、組織全体としてのノウハウ蓄積が進まず、同様のインシデントが繰り返される可能性も考えられるでしょう。
営業・顧客対応業務
顧客との関係構築や販売活動を行う営業・顧客対応業務が属人化してしまうと、顧客対応品質にばらつきが生じ、顧客満足度が低下する可能性があります。さらに、顧客情報が散逸して、担当者が変更になった場合、引継ぎの際に大きな負担となるでしょう。
業務標準化の推進で属人化を解消する方法
業務の属人化は、企業にとって様々なリスクやデメリットをもたらします。属人化を解消し、組織全体の業務効率向上、人材育成、リスク管理強化を実現するためには、以下のステップで取り組むと良いでしょう。
専門家の解説によるより詳しい解消方法をチェックしたい方は、以下のリンクから「属人化からの脱却戦略」の動画をご覧ください。
STEP① 業務フローを可視化して、属人化業務を洗い出す
属人化解消の第一歩は、現状における業務フローを可視化し、どの業務が属人化しているのかを明確にすることです。そのためには、業務フロー図を作成して、担当者に属人化している業務や課題、困っていることなどをヒアリングしましょう。
業務に関わる全ての関係者(担当者 / 上司 / 関係部署など)を巻き込むことで、細かいところまで業務フローが可視化できます。
STEP② わかりやすいマニュアルを作成する
属人化している業務を特定したら、その業務に関するマニュアルを作成します。マニュアルの作成は、実際に業務を行う担当者に依頼するのがおすすめです。そうすることで、作業のカンコツをマニュアルに落とし込めるでしょう。
わかりやすいマニュアルを作成するためには、以下のポイントを抑えると良いでしょう。
- 写真や動画などを活用して、視覚的にわかりやすくする
- 専門用語や業界用語などの難しい言葉は避ける
- 定期的に更新する など
現場改善ラボでは、マニュアルの作成手順を「成功に導くわかりやすいコツ」つきでご紹介しているガイドブックのご用意もございます。気になる方は、以下から無料ダウンロードのうえご覧ください。
STEP③ 業務標準化のための教育を実施する
作成したマニュアルに基づいて、教育を実施し、業務の標準化を図ります。マニュアルを見せて終了ではなく、理解度テストや実技試験などを実施すると、属人化しやすい業務でも早期習熟が実現できるでしょう。
属人化を解消するための標準化教育のためには、現場教育ツールtebikiの活用がおすすめです。tebikiでは、動画マニュアルの作成や管理 / 理解度テスト / スキル管理といった教育に役立つ機能がもりだくさん! 詳細な機能や料金プランについては、以下からサービス紹介資料をご覧ください。
属人化の解消や業務標準化には「動画マニュアル」が有効
属人化を解消するためには、業務プロセスを可視化し、標準化するためのツールを活用することが有効です。様々なツールが存在しますが、中でも特におすすめなのが「動画マニュアル」です。
属人化解消/業務標準化には「動画マニュアル」がおすすめ
集合研修やOJT、紙マニュアルといった従来の教育体制では、「動きを伴う手順がわかりにくい」「教育負担が大きい」「教育内容がバラつく」といった課題があります。しかし動画マニュアルであれば、視覚的に理解しやすいため、複雑な作業手順やノウハウも、動画で見せることで直感的に理解できます。
▼属人化が多い製造業で使われている動画マニュアル▼
(音量にご注意ください)
「視覚的にわかりやすい」という点以外でも、以下のようなメリットが得られます。
- 教育者によるカンコツのバラつきをなくせる
- 教育にかかる時間とコストを削減できる
- 属人的なノウハウを組織全体に広げられる
- 場所や時間を選ばずに情報享受できる
人手不足によって多様な働き方/多様な人材が採用される現代において、手間をかけずに簡単に業務標準化を進められる動画マニュアルは、属人化の解消に最適な手段の1つだと言えるでしょう。
動画マニュアルを導入してみたいという方は、以下のリンクから動画マニュアル作成ガイドをぜひご覧ください。はじめて取り組む方へ向けて、動画マニュアルのメリットや作成のアドバイスをわかりやすく解説しています。
「tebiki」なら誰でもかんたんに動画マニュアルが作成可能
動画マニュアルのメリットはわかっても、「編集スキルがないから、動画マニュアルの導入に踏み切れない」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。しかし、tebikiという動画マニュアル作成ツールを使用すれば、誰でも簡単に動画マニュアルの作成から教育管理が可能になります。
▼動画マニュアル作成ツール「tebiki」紹介動画▼
tebikiには、主に「動画を簡単に作成できる機能」と「教育管理ができる機能」があります。
- 音声認識による自動字幕生成
- 100カ国語以上への自動翻訳
- 字幕の読み上げ(多言語にも対応)
- アクセス履歴等がわかるレポート機能
- オリジナルのテストを作成できるテスト機能
- 従業員のスキルを評価・可視化できる機能 など
実際に導入いただいている企業からは、「tebikiは単なる動画作成ソフトではなく“社員教育ツール”」という声もいただくほど現場教育に特化したツールとなっています。
tebikiを使って、「動画マニュアルで学習してもらい、テスト機能で理解度を図る・深める」というサイクルで教育を行えば、属人化の解消に大きく近づけるでしょう。
tebikiには、まだまだ現場教育に便利な機能が搭載されています。より詳細な情報や料金プランについては、以下のサービス紹介資料からぜひご確認ください。
動画マニュアルを活用した属人化の解消/業務標準化の推進事例
動画マニュアルtebikiを使って、業務標準化を実現して属人化を解消させた企業事例を3社ご紹介します。より多くの企業事例と効果を知りたい方は、以下のリンクから導入事例集をぜひご覧ください。
御幸毛織株式会社
オーダースーツ事業などを展開する御幸毛織株式会社は、熟練者による機械操作と技の連携によって高品質な製品が作られています。一方で、技術者の高齢化による技術伝承に課題を抱えていました。そこで、「紙マニュアルでは伝えきれない自社独自の縫製技術を動画で残していきたい」と考えて、動画マニュアルtebikiを導入。
その結果、動画によって作業手順が伝わりやすくなり、一部の従業員しか行えなかったメンテンナンス作業ができるようになり、業務の属人化が減りました。さらに、外部研修が不要になり、年間数百万円規模のコスト削減が見込めるまでになりました。
同社では、動画で暗黙知の業務やノウハウを伝達できると考え、現在ではtebiki現場教育に実装された「スキルマップ機能」も活用して技術伝承の取り組みを推進しています。
御幸毛織株式会社の具体的な事例は、以下のインタビュー記事をご覧ください。
インタビュー記事:明治時代創業の繊維会社が挑む技術伝承!ITテクノロジーを駆使して伝統芸を若手へ伝達
トーヨーケム株式会社
トーヨーケム株式会社は、東洋インキグループでポリマーや塗加工関連の事業を中心に展開している企業です。同社では、特定の技術者や担当者にしか知られていない技術やノウハウが存在することが課題でした。特に頻度の低い設備のメンテナンス業務に関しては、いつの間にか「○○さんしかできない」という状態に陥っていたそうです。
そこで、属人化を解消するために動画マニュアルtebikiを導入。動画マニュアルによって、技術やノウハウを動画で可視化し、社員間で共有することが可能となりました。
動画の作業手順書が次々に出来上がることで、業務の属人化も解消していくのを感じたとのこと。今では「マニュアルならtebiki」という文化が醸成され、マニュアルの一元化にもつながっているそうです。
属人化の解消だけではなく、「マニュアルの作成工数が半分に短縮され、OJTの時間も大幅に削減された」と語るトーヨーケムの具体的な事例は、以下のインタビュー記事をご覧ください。
インタビュー記事:新人からベテランまで700名超の組織で挑む教育のグローバルスタンダード
サッポログループ物流株式会社
サッポログループ物流株式会社もtebikiを導入し、属人化を解消した企業です。
物流業務は「動きが伴う」業務が多く、文字情報だけでは効率的な技術伝承が困難だったため、サッポログループ物流株式会社は、動画マニュアルツールtebikiを導入しました。動画マニュアルの導入により、業務内容やノウハウを可視化し、共有することで、業務の属人化を解消し、業務の標準化や技術伝承を実施することが可能となりました。
具体的な効果としてはマニュアルの作成工数が大幅に削減され、OJTの時間も短縮しました。結果として、教育のコスト削減が実現し、月額30万円のコストダウンに成功したといいます。また、動画マニュアルはOJTの代わりとして活用され、現場で業務手順を確認したい場合にQRコードからすぐに確認できるようになりました。
サッポログループ物流株式会社の事例については次の記事で解説しています。
インタビュー記事:物流現場のノウハウを動画で可視化!ロジスティクスの生産性を上げるため人財教育の課題に挑む
より多くの企業事例を知りたい方は、以下の導入事例集も併せてご覧ください。 各社がどのような現場教育の悩みを抱えて、tebikiで解決してきたのかがわかりやすく1冊にまとまっています。
属人化とスペシャリストの違い
属人化と似ている言葉が「スペシャリスト」です。スペシャリストとは特定の業務において優れた専門性を持つ人物を示します。
特定業務に特化しているという点で、「属人化」と「スペシャリスト」は似たような言葉に見えますが、優れた専門性を前提としているかどうかで異なります。
具体的には、製造現場で専門性が高い作業に習熟している人が1人しかおらず、その人しか作業ができない状態は属人化の典型的な例だといえます。一方で、専門性が高い作業を熟知しており他の社員に教育することもでき、難度の高い問題を自ら調査・解決できたりするような人材はスペシャリストに相当します。
まとめ
属人化とは、特定の個人が特定の業務を担当し、その業務知識やスキルがその個人に依存してしまう状態のことです。属人化にはデメリットが多く、業務効率の低下、品質の低下、担当者不在時の業務停滞のリスク、適正な評価が行えないといった問題があります。一方で、正しい手順がまだ定まっていない業務や、作業内容が毎回変わる業務、専門性が高い業務など、一部の業務では属人化がメリットとなる場合もあります。
しかし、属人化は現場にとっては解消するべき場面が多いことが実情です。
属人化の解消のためには、動画マニュアルの活用による業務の標準化が有効です。動画マニュアルならば、 テキストや静止画では伝えきれない詳細な動作やプロセスを、実際の手順や環境とともに視覚的に伝えられるだけではなく、教育にかかる時間とコストを削減できるという効果も得られます。
動画マニュアルを簡単に作成できるtebikiについて、少しでもご興味のある方は、以下からサービス紹介資料をダウンロードしてご覧ください。