現場改善ラボ 記事一覧 お役立ち情報 【食品工場の掃除マニュアル】床やラインの清掃方法を解説!きつい場所や頻度は?

かんたん動画マニュアル作成ツール「tebiki」を展開する現場改善ラボ編集部です。

食品工場における掃除は、決して軽視できない重要な活動です。掃除が不十分だと、製品が汚染されるリスクが高まり、消費者の健康が脅かされることになります。

本記事では、食品工場の掃除を見直すための具体的な方法や、最適な掃除用具・洗浄剤の選び方、さらに最も手間のかかるエリアの効率的な掃除法について詳しく解説します。清掃作業においてマニュアルにすべきポイントやおすすめツールもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

清掃マニュアルの作成には、視覚的にわかりやすい「動画マニュアル」の活用がおすすめです。動画マニュアルの導入効果やおすすめツールについては、以下のマンガでわかりやすく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。


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食品工場の掃除方法と注意点を解説!

さっそく食品工場の掃除方法を、以下の通り場所に分けて解説します。

食品工場内を清潔な環境に整えるために、注意すべきポイントも併せてご紹介します。清掃マニュアルを作りたい方は、後述する「マニュアルのおすすめ作成方法」をご覧ください。

製造ラインの掃除

製造ラインでは、下処理・調理・加熱済み食品用など調理の過程ごとに区別して清掃することが求められています。

すべての工程で徹底した掃除を行えば、感染リスクはたしかに低くなります。しかし、多くの時間と人員が必要になるでしょう。したがって、時間をかけるべきポイントに集中し、メリハリをつけた掃除を行うことが重要です。

▼製造ライン清掃の基本的な考え方▼

製造ライン清掃の基本的な考え方<調理前・調理後>

引用元:文部科学省「食品、設備等の洗浄・消毒マニュアル」

掃除を行う際は、以下の手順で行います。分解できる箇所は全て取り外し、それらもまとめて洗浄します。

  1. 汚れを中性洗剤などで洗い落とす。
  2. すすぎ残しがないよう、十分な流水で洗剤をすすぐ。
  3. 水気をとり、翌日までに乾燥させる。

機器メーカーごとに清掃、洗浄方法が異なることがあるため、取扱い説明書を守って洗浄を行いましょう。また、洗浄剤、消毒剤によっては設備や機器を劣化させるおそれがあるため、材質を確認することも必要です。

床の掃除

食品工場の床は、主に以下の2種類あります。エリアごとに異なる種類が採用されているため、それぞれに適した掃除方法が求められます。

  • ウェットシステム
    排水されやすいよう排水設備が各所に設置され、水が流れやすいよう床には勾配がある。
    主に下処理や加熱調理など水を使用する場所に多い床システム。
  • ドライシステム
    平らな作りの床で、基本的に排水溝は設置されない。(まれに水拭き清掃などに対応した排水設備が取り付けられていることも)
    主に充填室や包装室など水分がない環境に使用する床システムです。

食品工場の床は、日々の掃除と徹底的な掃除を組み合わせた、メリハリのある清掃を行うとよいでしょう。厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」でも、施設の床面や手指の触れる場所は1日に1回以上、それ以外の場所は月に1回以上清掃することを求めています。

以下では、ウェットシステムとドライシステムのそれぞれの掃除方法を詳しく解説します。

ウェットシステム

日常的な掃除①ほうきや掃除機で床表面のごみを取り除く
②床に洗浄剤をまき、硬めのブラシで擦り洗いする
③水で十分に洗い流す
④床をよく乾かす
徹底的な掃除①ほうきや掃除機で床表面のごみを取り除く
②普段の洗剤より刺激の強いものを使ってブラシで擦る
③水で十分に洗い流す
④床をよく乾かす

ドライシステム

日常的な掃除①ほうき(や掃除機)で床表面のごみを取り除く
②モップなどで水拭きする
③乾いたモップで乾拭きする
徹底的な掃除①ほうき(や掃除機)で床表面のごみを取り除く
②洗剤を含ませたモップで水拭きする
③洗剤を含ませずモップで水拭きする
④乾いたモップで乾拭きする

トイレの掃除

トイレは汚染リスクが非常に高い環境です。リスクを工場内に持ち込まないためには、手洗いの徹底と毎日の念入りな掃除が必要不可欠です。

食品工場によって詳細なルールは異なりますが、基本的なトイレ掃除方法は以下を参考にしてください。

  1. トイレ洗浄液とブラシで便器内を洗浄する
  2. 使い捨てクリーナーで便座の表裏を拭く
    使い捨てクリーナーにはノロウイルス除去効果があるアルコールか除菌剤を染み込ませる。また、薬剤を拭き取るために別の清潔な使い捨てクリーナーで2度拭きを行う。
  3. 手洗いシンクを洗浄する
    薬剤を使って洗浄した後、ペーパータオルなどで水滴を拭き取る
  4. トイレの床を拭く
    ノロウイルス除去効果があるアルコールか除菌剤を床に吹きかけてから行う
  5. ゴミを回収する
    ゴミ袋は2重にする
  6. 手が触れる場所を消毒用アルコールで消毒する
    ドアノブ、トイレットペーパーホルダー、水洗レバーの操作ボタンなどにアルコールを吹きかけて拭く
  7. 手洗い洗剤と消毒用アルコールの補充をする
    補充ラインを線など引いて定める。また、ペーパータオルやトイレットペーパーも○個以下になったら補充するなどルールを決める

トイレ掃除では、菌の拡散を防ぐために使い捨て手袋を使用しましょう。また、トイレ掃除は作業終了後に行うのが望ましく、食品を取り扱う以外のスタッフが担当するのが理想的です。これにより、食品の安全性を確保しつつ、作業者への衛生リスクも低減できます。

機器の隙間や細部の掃除 

機器の隙間や細部には汚れがたまりやすく、細菌が繁殖する原因になります。とくに注意が必要な箇所は以下の通りです。

  • 機器の下部
  • 機器の接続部分
  • パッキング機器の内部
  • ミキサーの羽の部分
  • ベルトコンベアの網目 など

隙間や細部を効率的に掃除するためには、適切な清掃器具を選ぶことが重要です。例えば、機器の下部には先端が曲がりやすく、細長い形状のブラシが適しています。また、コンベアの細部には、密度の高いブラシタイプの掃除道具がおすすめです。

掃除道具や洗剤の選び方は、次章で解説します。

食品工場の掃除道具や掃除機、洗浄剤の選び方

食品工場の衛生管理には適切な掃除道具選びが欠かせません。適切な道具を選ぶことで、作業時間の短縮や人員の効率化が実現します。

清掃道具

掃除用具を選ぶ際には、耐久性があるかチェックします。耐久性のある道具は、初期費用は高くても長期的には交換回数が減りコスト削減につながります。また、耐久性が低い道具を使うと、天井・機器の隙間にブラシの毛やモップの糸が残りやすく、汚れが十分に除去できません。

さらに、各掃除道具ごとに以下の点に注目するとよいでしょう。

  • スポンジ ⇒ 抗菌加工がされた水切れの良いもの
  • ブラシ ⇒ 毛が抜けにくく密度の高いもの
  • モップ ⇒ 吸水性が高く糸の切れやほつれがしにくいもの

掃除機

食品工場では、家庭用よりもハードな環境に適した掃除機を選ぶ必要があります。とくに以下の点に注目して選ぶとよいでしょう。

  • 掃除機の吸引率
  • ゴミを吸収できる量
  • 使っていく上で発生するコスト
  • ラクに手入れできるか

洗浄剤

洗浄剤を選ぶ際は、汚れに合った洗浄剤を選ぶことで清掃時間の短縮につながり、作業効率を向上させます。ここでは、洗浄剤の種類と特徴などをご紹介します。

中性洗剤酸性とアルカリ性の中間に位置しているので、どちらの汚れも落とすことが可能。比較的安全性も高く、使いやすい洗剤です。
アルカリ性洗剤中性洗剤では落ちない油汚れやタンパク汚れ、でんぷん汚れにおすすめ。
酸性洗剤中性洗剤では落ちない水垢汚れやスケール、トイレの尿石の清掃にも有効です。
塩素系洗浄剤カビやヌメリに高い効果を発揮する洗浄剤。洗浄効果が強力なため、人体を保護して適切な使用が必要です。「混ぜるな危険」の商品であることも多いので、併用は避けましょう。
除菌用洗剤液体内に除菌効果のある成分が加えられている洗浄剤。

食品工場で掃除がしにくいきつい場所は?

食品工場で掃除しにくいきつい場所は、「天井」「機器の隙間」「機器の細部」だと言われています。

これらの場所はホコリや汚れが溜まりやすい一方、日常的な清掃が行き届きにくいです。清掃が行き届かない場所には、以下のような方法を試してみるとよいでしょう。

  • 専用の清掃道具を選ぶ
    ⇒天井ならば長柄のもの、狭い場所なら細長いノズルのついた掃除機などを使用する
  • 掃除しやすい配置に変更する
    ⇒機器と壁・床の隙間に15㎝以上の空間をつくる
     または取りつけられるものにはキャスターをつける
  • 専門の清掃業者に依頼する
    ⇒従業員だけでは手が届かない場所や危険な場所を依頼する

食品工場での清掃頻度はどれくらい?

食品工場における清掃頻度は、場所によって異なります。以下におおまかな目安を示しました。

  • 製造機器、作業台:毎日
  • :毎日
  • 排水溝:毎日
  • 換気扇:(フード)週1回(フィルター)月1回
  • :月1回
  • 天井:年1回

食品に触れる場所や虫のつきやすい場所は、毎日掃除を行いましょう。それ以外の場所の頻度は「目安」ですので、工場の状況によって変えてください。たとえば、毎日ひどく壁の汚れがつくようであれば、とくに汚れる腰から下の壁のみ毎日・その上の壁は週1回など、工場に合った頻度に変更しましょう。

食品工場の清掃作業でマニュアル化すべきポイント

清掃マニュアルがあると、新人教育の際などに一貫した方法で教育でき、新人も短期間で作業を習得することが可能です。おすすめのマニュアル形式は後述で解説します。

食品工場の清掃作業において、マニュアルに記載すべきポイントは以下の5つです。

  • 掃除の目的
  • 掃除の頻度
  • 具体的な掃除方法
  • 備品の管理・補充方法
  • 清掃状況の記録方法

清掃作業を漏れなく行うには、マニュアルと併せて記録を取ることも実施しましょう。おすすめの記録方法はデジタル帳票ですが、紙で記録している事業者も少なくないでしょう。

現場改善ラボでは、記録のデジタル化を進める方法を解説した資料もご用意しています。ご興味のある方は、以下からデジタル化ガイドブックをご覧ください。

食品工場の掃除マニュアルは「動画」がおすすめ

食品工場の掃除マニュアルは、「動画化」するのが効果的です。以下にその理由をご説明します。動画マニュアルの教育効果をより詳しく知りたい方は、以下の資料も併せてご覧ください。

視覚的にわかりやすい

動きがそのまま伝わるから文章で伝えるよりわかりやすい【清掃編】

動画マニュアルは、実際の清掃手順や作業の流れが動きとともに示されるため、具体的な操作や細かい注意点までしっかり把握できます。これにより、作業を実践する際の誤解やミスが減り、教育者が付きっきりで指導する手間が省けます

繰り返し確認できる

動画は繰り返し再生できるため、従業員が必要なときに何度でも確認できます特定の手順や注意点を理解するまで何度も見直すことができ、作業の正確性を高められるでしょう。

効率的な更新と共有が可能

従来の紙マニュアルは、内容の更新・変更があると、文字や図、表の作り直しや写真の撮り直し、印刷・ファイリングの必要がありました。一方、動画マニュアルは動画を撮り直し再アップロードするだけですぐに新しい情報を共有できます。

動画マニュアルについてもっとよく知りたい方は、概要やメリット、実施のポイントなどを解説した以下の資料もぜひご覧ください。

誰でも簡単に動画マニュアルを作成するなら「tebiki」が最適

「動画編集スキルがないと、動画マニュアル導入は難しいのでは?」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。動画マニュアル作成ツールtebikiであれば、シンプルな操作画面なので誰でも簡単に動画マニュアルの作成が行えます。

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作成がとにかく簡単

tebikiを使った動画マニュアルの作成手順は、下の画像の通りなんとたった3STEP!

tebikiにおける動画マニュアル作成手順

tebikiには、動画編集で時間のかかる「字幕生成」を自動化する機能があります。そのため、動画マニュアルの作成時間を大幅に削減することが可能です。

正しい手順にはマル、間違った手順にはバツなど、動画に図形を挿入することも可能。そのため、掃除の重要なポイントを強調し、衛生的な環境を維持できます。

多言語対応により外国人従業員教育にも

tebikiには100ヶ国語以上に対応した自動翻訳機能が搭載されているため、手作業で翻訳する手間がかかりません。

tebikiなら100ヶ国語以上に対応した自動翻訳機能が搭載されていることが分かる編集画面

また、英語・インドネシア語・ベトナム語など計15ヶ国語に対応した字幕読み上げ機能も備わっているため、外国人労働者が学びやすい環境を整えられます。

テスト機能で理解度を図れる

tebikiには、オリジナルのテストを作成する機能が搭載されています。自動採点機能が付いているため、教育担当者に負担をかけずに従業員のスキルを把握することが可能です。

tebikiには食品工場での教育に役立つ機能がまだまだ搭載されています。詳しくは以下のサービスご紹介資料3分でわかるtebikiをぜひご覧ください。


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tebikiを使って動画での教育を成功させている食品工場事例

動画マニュアルtebikiで教育を成功させた食品工場を3社ご紹介します。事例をPDF形式の資料でじっくり読みたい方は、以下の「食品製造業での動画マニュアル活用事例集」をぜひご覧ください。


食品製造業での動画マニュアル活用事例集を見てみる

アサヒ飲料株式会社

アサヒ飲料株式会社は、「カルピス」や「アサヒおいしい水」など飲料の製造販売を手がける会社です。「OJTが通常業務を圧迫している」という課題があり、教育担当者は1日の勤務時間の半分以上をOJTに費やしていました。いくつかの会社を比較し、操作が簡単であることを決め手にtebikiを導入します。

その結果、OJTの一部を動画に置き換えることができ、教育担当者の負担が軽減。半日以上かかっていたOJTの時間は最大でも2時間ほどに短縮されました! 教育担当者は通常業務をこなしつつ教育できるため、OJTできるようにシフトを調整する負担もなくなりました。

紙マニュアルでは伝えきれない、個々の作業者が培ってきたコツを教育することにも成功。新人でもそのコツをすばやく習得でき、早期に熟練者と同じような作業ができるようになりました。

今後は「間接部門も含めて職場全体にも活用が拡がっていければ」と意気込むアサヒ飲料株式会社の詳しい導入効果を知りたい方は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

ロイヤル株式会社

▼動画マニュアルtebiki活用事例動画:ロイヤル株式会社▼

ロイヤル株式会社は、袋入りレストラン用商品や機内食を製造する食品工場です。繁忙期には1日50名以上の新人教育が必要で、教育にムラがあることが課題でした。他社のサービスと比較し、「使いやすさ」を決め手にtebiki導入を決定します。

すると、教育担当者による教え方やニュアンスの違いがなくなり、教育のムラを解消することに成功!教育担当者が休んでも動画が教育を行うため、急なお休みにも対応できるようになりました。さらに、属人化していた仕事も他の担当者ができるようになり、現場の業務がスムーズに!

「業務中に両手が塞がり、タブレット操作が難しい」という課題を解決した「tebiki視聴用モニター」についても言及しているロイヤル株式会社の事例を詳細に知りたい方は、以下から記事をご覧ください。

タマムラデリカ株式会社

▼動画マニュアルtebiki活用事例動画:タマムラデリカ株式会社▼

タマムラデリカ株式会社は、大手コンビニエンスストア向け専用工場です。マニュアル作成時、Google翻訳を使って13ヵ国語に翻訳する作業が大きな負担となっていて、教育方法を模索する中でtebikiと出会います。操作が簡単であることと、ボタン1つで翻訳できる点が決め手となり、導入を決定しました。

その結果、Google翻訳で調べる手間が省け、マニュアル作成時間が75%の大幅短縮! 外国籍従業員に対して字幕の意味が通じるかを確認したところ、翻訳も正確で言語も不足していないことがわかりました。さらに、紙マニュアルに比べて細かいニュアンスが伝わるようになったことで、従業員の理解度向上とミスの減少にもつながりました。

「誰にでも簡単に動画が作れるため使いやすい」と語るタマムラデリカ株式会社の導入効果を詳しく知りたい方は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

まとめ

食品工場の掃除を見直すための具体的な方法や、最適な掃除用具・洗浄剤の選び方、最も手間のかかるエリアの効率的な掃除法について詳しく解説しました。

清掃作業を効率化するには、日々の掃除と徹底的な掃除を組み合わせ、メリハリをつけることがポイントです。さらに、適切な掃除道具や清掃頻度を設定することで、作業時間の短縮や人員の効率化が実現します。

食品工場の掃除マニュアルは「動画」での教育が非常に効果的です。実際の清掃手順や作業の流れが動きとともに示されるため、具体的な操作をしっかり把握できます。さらに、従業員が必要なときに何度でも確認でき、内容の更新や共有もすぐに行えます。

動画マニュアルを作成するなら、動画マニュアル「tebiki」がおすすめです。「tebiki」は直感的な操作でだれでも動画作成ができる簡単さが魅力で、100ヶ国語以上の言語にも対応しているので外国人教育にも最適です。

詳細な情報や料金プランについては、以下のサービス紹介資料からぜひご確認ください。


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