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OJTや手順書作成工数を大幅に削減!
熟練者の暗黙知も動画で形式知化

アサヒ飲料株式会社

  • 業種 :製造
  • 従業員数 :3,001~5,000名

お話を伺った方: 富士吉田工場 工場長 佐藤 隆博様(写真左) 製造部主任 朝倉 秀様(写真右)生産サポート部 北村 修二様

  • 課題

    • 1つの工程に対する手順書作成に数日単位でかかっていた
    • 新人受け入れ時は、OJTに半日以上費やし、定常業務にも影響が出ていた
    • 教育者により教え方に差があり、新人の理解度がバラついていた。
  • 効果

    • 手順書作成工数が、3分の1まで減少
    • OJTの割く時間が多くても1日2時間まで減少
    • 文字では伝えられない熟練者の暗黙知を視覚的に伝えられるようになった

『安全』で『安心』な商品を届けるアサヒ飲料における品質と人材育成の重要性

貴社の事業内容と、tebikiの対象業務を教えてください。

北村さん: 弊社は、アサヒグループに所属する飲料の製造販売会社で、創立は、1972年です。従業員数は、およそ3,300名です。販売している主なブランドは、三ツ矢、アサヒ十六茶、ウィルキンソン、ワンダ、「カルピス」、「アサヒおいしい水」 などです。富士吉田工場では協力会社含め従業員60名ほどが従事しており、ウィルキンソン、「アサヒおいしい水」などを生産しています。tebikiは現在アサヒ飲料の国内の全工場に導入され、製造部を中心に利用しています。

弊社は、高品質で安全な商品と真心のこもったサービスの提供を通じて、豊かで健康な食生活の実現に貢献することを目指しています。そのため、社員一人ひとりが自らの能力を磨き、業務に精通することが重要と考え、人材育成にも積極的に取り組んでいます。

朝倉さん: 人材育成は基本的にOJTで行っていましたが、習熟者の力量が安定しないという課題がありました。その一つの原因として、教育担当者の教え方にバラツキがあるのではないかと考えています。また、頻度が多い業務の中には、OJTで直接教えてそのまま実践するので、手順書がないものもありました。手順書がないのは、作成するのに多大な労力がかかるので後回しになっていたからです。そこで、教育に動画を活用することで教え方のバラツキをなくし、手順書作成の工数も削減できる手段として、tebikiを活用しています。

機械を操作している様子

1つの工程に対する手順書作成に数日かかっていた

手順書作成にどれほど工数がかかっていたのでしょうか?

朝倉さん: 手順書にする作業内容によって異なりますが、1つの作業につき手順書を作るのには3時間…10時間…人によってはこだわって作っているケースもあるので、もっとかかっていたかもしれません。この時間はあくまでも、特定の工程における一作業の手順書作成に要する時間なので、完全に1つ の工程の手順書を整備するとなると数日単位で時間が必要となり、作成者の大きな負担となっていました。また、新商品の生産対応などで、手順書の改訂が必要になる場面もありますが、そこにも多くの工数がかかっていました。

手順変更時には、従業員に対して交替勤務の中で申し送りや引き継ぎ事項という形で、口頭や文字ベースで連絡していきますが、従業員によっては解釈や理解がバラついてしまう恐れもあるかと思います。

教えられた経験が少なく、OJTで何をどう伝えたらいいのか分からない

OJTについてどのような課題があったのでしょうか?

朝倉さん: 最も大きな課題は、独り立ちするまで時間がかかることでした。未経験の新人を受け入れた場合、安全や衛生管理など工場全体の基礎教育を伝える座学を含めると、最低でも4か月はかかっていたと思います。

また、工場ではその業務の目的や重要性など背景を汲んだうえで、作業を進めてほしいのですが、OJTではそれらがうまく伝わらず、後から作業者に確認すると「それは聞いていません」とか、本当に大事なことが抜け落ちてしまっていることもありました。その要因としては、教育担当者となる今の工場の熟練者は誰かに教わるというよりも、さまざまな工程トラブルなどを経験して、自分で技術を習得してきたという方が多く、自分が教えられたという経験が少ないので、いざOJTをしようと思っても、どうやって教えればいいかわからないこともあると思われます。

機械を操作している様子

業務において教育担当の方はOJTにどれほど時間がかかっているのでしょうか?

朝倉さん: 教育担当者になると、1日の勤務時間のうち半分以上はOJTに時間が取られていました。また、工場は3交替制という勤務体系なので、シフトが合わずに教育できない期間というのが発生してしまいますので、OJTできるようにシフトを調整するという負担もありました。

誰でも簡単に作れる動画マニュアルでOJT/手順書作成工数を大きく削減!

tebikiの導入経緯について教えてください。

北村さん: もともと「動画マニュアル」という教育手法が、効果を上げていることは社内の報告会等で知ってはいました。ただ、それが部門を越えて拡がることはありませんでした。やはり、いざ自分でやろうとすると動画編集の技能が求められるので、なかなか踏み出すことができなかったのだと思います。

そんな状況の中で、tebikiが誰でも簡単に動画マニュアルを作れるツールだということを知り、詳細を聞いてみたいと思いました。

導入の決め手は何だったのでしょうか?

北村さん: 導入検討時には4社ほど比較をしましたが、tebikiにした一番の決め手は、操作が簡単なことでした。導入前に、試験的に現場の従業員にもtebikiを使ってもらったのですが、マニュアルを見なくても直感的に操作できるという感想が得られました。

また、弊社の場合、外部のソフトウェアやプログラムを会社のパソコンにインストールするためにはいろいろ申請も必要で、なかなか難しいのですが、tebikiの場合はクラウドサービスなので、簡単に導入できると考えました。

またtebikiでは、動画マニュアルを作成して終わりではなく、「じゃあどうやって動画マニュアルを活用して教育を改善させていくか?」と後のことまでフォローしてもらえるということも大きな魅力でした。

tebikiを本格的に使ってみると、細かい気配りが随所にされていることが分かり、tebikiにしてよかったとつくづく思っています。特に、マニュアルを多層化して管理できるのは他社にはない機能と思います。また、定例会を頻繁に開いていただき、ちょっとした疑問点も、すぐに一番詳しい方に相談できることもありがたいと思っています。

作成計画表

tebikiを導入したことによって改善したことは何でしょうか?

朝倉さん: OJTに必要な時間が、短くなったことです。tebiki導入前は、新人を受け入れる場合、勤務時間の半分ほど使っていましたが、導入後は長くても2時間ほどにまで短くなっています。教育担当者も定常業務をこなしながら、OJTを行える体制が実現できました。

また、手順書の作成にかける時間も短くなりました。tebikiは、動画の編集がとても簡単で、自分もYouTubeができるのでは?と錯覚する…というのは冗談で、初心者でもすぐに動画編集ができるので、とても素晴らしいと思います。1本あたり30分程度で、手順書を作成できます。

北村さん: 従来の手順書や紙マニュアルでは、個々の作業者が培ってきたコツなどは、全て洗い出すことができず、暗黙知となっていました。そういったものを、教育するというのはなかなか難しかったのですが、動画で見ると、視覚的に丁寧に作業の内容を確認できるので、新人でもそのコツをすばやく習得し、早期に熟練者と同じような作業ができるようになりつつあると感じています。

tebikiを使用している様子

動画をきっかけに拠点を越えたコミュニケーションが活性化してほしい

今後に向けてtebiki活用方法の展望を教えてください!

朝倉さん:今後は社内コミュニケーション活性化の点でも、tebiki活用を進めていきたいと考えています。やはり同じ会社の工場だとしても、他の現場における作業ってなかなか見れる機会がないですよね。それがtebiki活用によってさまざまな工場での作業手順がアップロードされると、どんどん見れる状態になってきています。「こんなことしてるんだ」といった気づきもですが、同じ作業をしていても「こんなやり方をしてるんだ」といった学びをきっかけに、場所を越えたやり取りが拡がっていけたらと考えています。

北村さん:いろいろハードルは高いと思うのですが、将来的に、この輪を、アサヒ飲料の商品をOEM生産していただいている協力工場様や弊社の工場の設備メーカー様まで拡げたいと思っています。そうすれば、さらに、品質向上、工場の稼働改善を図ることができます。

朝倉さん:今は製造現場での活用がメインですが、たとえば品質管理部門や総務部門など…間接部門も含めて職場全体にも活用が拡がっていければいいなと考えています。新人に対して教育するという場面は、製造現場だけでなくどのような部門や作業においても負担が大きいと思うんです。全社的にもこういった新人の受け入れという点で効率を図っていくことができればすごく良いなと感じています。

※「カルピス」はアサヒ飲料株式会社の登録商標です。