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ISO22000は世界中で知られている食品安全マネジメントシステムです。本規格に対し、以下のようなお悩みはありませんか?
- いったいどのような規格なのか
- どんな要求事項が定められているのか
そこで本記事では、ISO22000の基本情報や最新版の要求事項について、初心者にもわかりやすく簡単に解説します。また、ISO22000を取得している企業や認証取得の流れについても紹介します。
目次
ISO22000とは?わかりやすく簡単に解説!
ISO22000とは、食品の安全性を管理するための仕組みです。スイスに本部を置く国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)によって制定されました。別名「食品安全マネジメントシステム(FSMS:Food Safety Management System)」とも呼ばれ、世界中で通用されている規格です。
ISO22000を取得すると、企業は「食品安全への取り組みが徹底されていること」を外部に向けて証明できます。加えて、以下の通り、立場によって異なるメリットもあります。
消費者 | ・厳しい基準に合格した、安全性の高い食品が手に入る ・もしトラブルが発生しても、迅速な対応が受けられる |
企業全体 | ・企業間の競争力やブランド力が高まる ・取引先の拡大が期待できる ・食品安全への意識の高さをアピールできる |
従業員 | ・食品安全への専門知識やスキルが向上する ・従業員1人ひとりの衛生管理への意識が高まる |
ISO22000の内容は、主に以下の要素で成り立っています。詳しくは後述の「ISO22000の要求事項」で解説します。
- PRP(前提条件プログラム)
- O-PRP(オペレーション前提条件プログラム)
- HACCP
- 回収(リコール)
- ISO9001
- 最新版(2018年版)の追加事項組織
また、ISO22000には組織全体を適切に指揮・管理する仕組み(マネジメントシステム)も含まれます。
ISO22000と他関連規格との比較
ISO22000は「HACCP(ハサップ)の内容を組み込んだシステム」ですが、ここからは他の関連規格との違いを解説します。
HACCP対応は食品業界における品質管理や信頼性向上に不可欠ですが、HACCP管理業務が煩雑化し、現場での負担が増大するというケースが実態として多く見られています。特に「記録業務」や「情報共有」に時間を取られ、本来注力すべき品質改善に十分なリソースを割けられないという本末転倒の事態に陥るケースも珍しくありません。
そこで知っておきたいのが「HACCP管理業務を効率化する3ステップ」です。HACCPの導入や運用に関するハウツーを把握することが近道なので、気になる方は以下のリンクからPDF資料をダウンロードしてみてください。
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ISO22000とISO9001の違い
ISO22000は、ISO9001の品質管理の考え方を土台としながら、食品の安全確保を重視した規格です。簡単に説明すると、ISO22000が食品の安全確保、ISO9001は品質管理に特化しています。
項目 | ISO22000 | ISO9001 |
---|---|---|
目的 | 食品の安全を確保する | 顧客満足度を満たす高い品質を実現する |
対象 | 食品業界 | 全産業分野 |
難易度 | 高 | 中 |
構成要素 | PRPやO-PRP、HACCP、ISO9001など | 品質マネジメントシステム |
特徴 | ・HACCPを含む ・食品事故のリスク低減 | ・製品やサービスの品質向上 ・顧客満足の維持・向上 |
ISO9001の内容を詳しく学びたい方は以下の記事をご覧ください。ISO9001のメリットやデメリットを現役のISO審査員にヒアリングして解説しています。
関連記事:【意味がない?】ISO9001とは?メリットや費用、やめた企業の理由
ISO22000とFSSC22000の違い
FSSC22000は、ISO22000の考え方に加え、より厳格な食品安全管理が求められる規格です。目的や対象は共通していますが、最大の違いは内容にあります。FSSC22000はさらに高いレベルの管理が必要です。
項目 | ISO22000 | FSSC22000 |
---|---|---|
目的 | 食品の安全を確保する | 食品の安全性を確保する |
対象 | 食品業界 | 食品業界 |
難易度 | 高 | 極めて高い |
構成要素 | PRPやO-PRP、HACCP、ISO9001など | ISO22000に追加要求事項を加えたもの |
特徴 | ・HACCPを含む ・食品事故のリスク低減 | ・ISO22000を含む ・食品防御やアレルゲンに関する項目が追加されている |
ちなみにFSSC22000の運用は、食品安全担当者の努力だけでは成し遂げられません。現場全体を巻き込んだ取り組みが必須です。実際、FSSC22000の審査においてはインタビューを通じて従業員の文書理解を確認する工程があり、文書の作成・整備と全従業員に手順の重要性を理解・遵守してもらうことが欠かせません。
したがって、FSSC22000の認証や運用は「FSSC22000の要求水準を満たすための現場教育」が鍵を握ります。その実践的な方法が解説されている無料セミナー動画「FSSC22000の要求水準を満たすための現場教育」を現在公開中です。以下の画像をクリックして、動画を視聴してみてください。
ISO22000の要求事項
日本品質保証機構(JQA)に基づき、ISO22000を構成する要求事項の内容を紹介します。
1 | 適用範囲 | |
2 | 引用規格 | |
3 | 用語及び定義 | |
4 | 組織の状況 | 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 食品マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4 食品マネジメントシステム |
5 | リーダーシップ | 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.2 方針 5.3 組織の役割、責任及び権限 |
6 | 計画 | 6.1 リスク及び機会への取り組み 6.2 食品マネジメントシステムの目標及びそれを達成するための計画策定 6.3 変更の計画 |
7 | 支援 | 7.1 資源 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 |
8 | 運用 | 8.1 運用の計画及び管理 8.2 前提条件プログラム(PRPs) 8.3 トレーサビリティシステム 8.4 緊急事態への準備及び対応 8.5 ハザードへの管理 8.6 PRPs及びハザード管理プランを規定する情報の更新 8.7 モニタリング及び測定の管理 8.8 PRPs及びハザード管理プランに関する検証 8.9 製品及び工程の不適合の管理 |
9 | パフォーマンス評価 | 9.1 モニタリング、測定、分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー |
10 | 改善 | 10.1 不適合及び是正措置 10.2 継続的改善 10.3 食品マネジメントシステムの更新 |
引用元:日本品質保証機構(JQA)
「要求事項」とは、国際標準化機構が求める「企業が果たすべき基本」です。
補足ですが、要求事項4〜7はISO9001と一致しており、これらの要求事項はマネジメントシステムの共通構造(HLS:ハイレベルストラクチャー)にしたがって構成されています。
ISO22000要求事項の重要な要素における具体例
前述したISO22000の要求事項を表で見るだけでは、やや難しい印象を受けます。そこでこの項ではISO22000において特に重要な要素を、具体例を交えつつわかりやすく解説します。
PRP(前提条件プログラム)
PRP(前提条件プログラム)とは、事前に実施すべき基本的な作業環境の基準を定めたものです。簡単に解説すると、「そもそもリスクを発生させない清潔な環境づくり」がPRPです。
ISO22000のPRP項目は大きく分けて11項目あります。
No. | ISO22000のPRP項目 | 管理ポイントの例 |
---|---|---|
1 | 建物の配置 | ・十分な作業スペースが確保されていること ・敷地は清潔に保たれ、排水が適切に行われていること |
2 | 作業区域の配置 | ・原材料、最終製品の保管場所が適切に区別されていること ・清掃や洗浄に必要な設備や場所が確保されていること |
3 | 空気、水、エネルギーの供給 | ・水質が基準を満たしていること ・換気システムが適切に機能していること |
4 | 廃棄物、汚水処理 | ・廃棄物の分別、保管、処理方法が適切に定められていること ・汚水処理設備が適切に機能していること |
5 | 機械器具の適切な清掃、洗浄と保守点検 | ・機械器具は清掃、洗浄が容易であること ・保守点検の計画が立てられ、実施されていること |
6 | 原材料や包装の保証プログラム | ・原材料の受け入れ基準が明確であること ・包装材料が食品に適合するものであること |
7 | 原材料の受け入れ、保管、発送、輸送及び製品の取扱い | ・原材料の受け入れ時に品質検査が行われていること ・輸送中の汚染を防ぐための対策が講じられていること |
8 | 清掃、洗浄及び消毒 | ・手順、頻度などが文書化されていること ・実施状況が記録されていること ・器具や設備の保守管理が行われていること |
9 | 交差汚染の予防 | ・原材料と最終製品、汚染区域と清浄区域を区別していること ・作業員の動線、物の流れを考慮し、交差汚染のリスクを最小限にしていること |
10 | 従業員の衛生管理 | ・従業員の手洗い、身だしなみ、健康状態などに関する規定が定められていること ・従業員への衛生教育が定期的に行われていること |
11 | 明確な製品情報 | ・製品の名称、原材料、賞味期限、保存方法などの情報が適切に表示されていること ・アレルギー物質に関する情報が明確に表示されていること |
12 | 必要に応じてその他事項 |
O-PRP(オペレーション前提条件プログラム)
O-PRP(オペレーション前提条件プログラム)とは、PRPに基準値を設けて管理することです。HACCPの「CCP」と混同されがちですが、CCPがリスクを確実に除去することを目的としているのに対し、O-PRPはリスクを低減させることを目的としています。
つまりPRPは、食品の安全を確保するために「何をするべきか」を明示する概念であり、O-PRPはPRPを「どのように実施すべきか」を明示する各論であると言えます。
O-PRPの具体例を以下に紹介します。
- 機器の配置は壁から15cm離す
- 消毒液は3プッシュ使用する
- 作業区域をゾーニングする
- 床は月に1回モップ掛けを行う
- 3ヶ月に1回害虫駆除を実施する
さらに、記録・モニタリングの方法を明確にし、適切な改善措置を講じる体制をつくる必要があります。
HACCP
ISO22000が求めるHACCPのレベルは「HACCPに基づく衛生管理」(旧基準A)です。HACCP導入のプロセスである7原則12手順に従って、厳格に実施する必要があります。
手順 | 概要 |
---|---|
手順1 | HACCPチームの編成 |
手順2 | 製品説明書の作成 |
手順3 | 用途・対象者の確認 |
手順4 | 製造工程図の作成 |
手順5 | 製造工程図の現場確認 |
手順6 (原則1) | 危害要因の分析 |
手順7 (原則2) | 重要管理点(CCP)の設定 |
手順8 (原則3) | 管理基準(CL)の設定 |
手順9 (原則4) | モニタリング方法の設定 |
手順10(原則5) | 改善措置の設定 |
手順11(原則6) | 検証手順の設定 |
手順12(原則7) | 記録と保存方法の設定 |
HACCP対応は食品業界における品質管理や信頼性向上に不可欠ですが、HACCP管理業務が煩雑化し、現場での負担が増大するというケースが実態として多く見られています。特に「記録業務」や「情報共有」に時間を取られ、本来注力すべき品質改善に十分なリソースを割けられないという本末転倒の事態に陥るケースも珍しくありません。
そこで知っておきたいのが「HACCP管理業務を効率化する3ステップ」です。HACCPの導入や運用に関するハウツーを把握することが近道なので、気になる方は以下のリンクからPDF資料をダウンロードしてみてください。
>>>PDF資料「HACCP対応の課題を解決!管理業務を効率化する3つのステップと活用例」を見てみる
もし「導入はできても効果の実感まではなかなか到達しない」という場合は、無料セミナー動画「食品事故ゼロ!HACCPに基づく安心安全な『衛生管理』手法」もあわせてご覧いただくと、食品事故を実現するための食品衛生管理の要点を学べるとともに、HACCPの実践的な活用イメージが掴めるようになっています。
本セミナーは1,000名以上のHACCP責任者等の育成を手掛けた食品安全技術センター代表「今城敏」氏によって解説されており、現場の実態に沿ったヒントが知れます。以下のリンクから動画を視聴してみてください。
>>>無料セミナー動画「食品事故ゼロ!HACCPに基づく安心安全な『衛生管理』手法」を見てみる
緊急時の準備と対応
ISO22000の要求事項「8.4 緊急事態への準備及び対応」の一環として行われる活動である回収(リコール)は、以下の点を踏まえる必要があります。
1 | リコール体制の強化 | 関連部署の役割分担、情報の流れを整理する |
2 | リコール手順書の作成 | 万が一、問題が発生した製品が流通した場合の手順書を作成・共有する |
3 | 関係機関との連携強化 | サプライチェーン内の関係者(1次生産者、流通業者、小売業者)と密接な連携体制を構築する |
そもそも、回収(リコール)とは製品の調達から製造、出荷、流通に至るまでの全過程を特定し、回収できる仕組みです。これにより、問題のある製品が流通した場合の被害を最小限に抑えられます。
回収(リコール)の中心ともいえる仕組み「トレーサビリティシステム」についておさらいしたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:食品トレーサビリティとは?メリットやデメリット、事例も解説
ISO9001
ISO9001は、顧客満足度を満たす製品やサービスを提供するための品質マネジメントシステムです。要求事項は大きく分けて2つあります。
ISO22000は、ISO9001の品質管理の考え方を土台としながら、食品の安全確保を重視した規格です。ISO9001にはISO22000と共通する内容が多く含まれます。この共通する内容を「MSS共通事項」といいます。
項目 | MSS共通事項 | 固有要求事項 |
---|---|---|
概要 | 組織のマネジメントに関連する事項 | 品質やサービスの質にフォーカスした事項 |
特徴 | 他ISO規格と共通している | ISO9001独自の事項 |
詳細 | ・組織の状況 ・リーダーシップ ・計画 ・支援 ・運用 ・パフォーマンス評価 ・改善 | ・顧客重視 ・変更の計画 ・資源 ・顧客満足 |
ISO22000と共通している内容である「MSS共通事項」については、以下の記事で解説しているので、ぜひご覧ください。
関連記事:【ISO9001】要求事項をわかりやすく解説!現場では何が必要?運用のコツとは
最新版(2018年版)の追加事項
2018年に追加された要求事項は、HLS(High Level Structure:ハイレベルストラクチャー)が採用されたことで大きく変化しました。HLSとは、他ISO規格との整合性を確保するために、基本構造が統一された仕組みです。
簡単に説明すると、他ISO規格間で意味が異なっていた用語や記述の順序が整えられ、内容がわかりやすくなりました。
変更になった改定箇所のうち、ポイントとなる項目を4つご紹介します。
用語の修正 | 使用される用語(PRPやCCP、ORPRなど)の意味をISO規格同士で統一させた |
リスクアプローチの強化 | 食品安全のリスクだけでなく、会社経営・運営におけるリスクも管理対象になった |
PDCAサイクルが2重に | 全体のマネジメントシステム、HACCP計画それぞれにPDCAサイクルを適用させた |
組織外部との連携強化 | 組織外部と食品安全に関するデータをを適切に点検・共有し合う仕組みを作ることとした |
ISO22000の認証対象機関
ISO22000認証対象機関を詳しく説明すると、以下の通りです。
- 畜産・水産業(動物生産)
- 農業(植物生産)
- 食品製造
- 動物の飼料製造
- ケータリング
- 小売・卸売り
- 食品の仲買・取引
- 輸送および保管サービスの提供
- 食品包装および包装資材の提供 など
上記のように、ISO22000は食品を扱う企業であれば一次生産者から物流業者まで認証取得が可能です。
ISO22000の取得企業一覧
日本企業でISO22000を取得している企業一覧をご紹介します。日本適合性認定協会によると、2025年現在のISO22000の取得企業は計1,351件です。
- カルビー株式会社(広島工場、 湖南工場など)
- サッポロビール株式会社(千葉工場、那須工場など)
- ブルドックソース株式会社(TATEBAYASHI クリエイションセンター)
- 雪印メグミルク株式会社(札幌工場、福岡工場など)
- 株式会社不二家(野木工場、埼玉工場など)
- 株式会社 ニチレイフーズ(関西工場、山形工場など)
- 日東ベスト株式会社(本楯工場、高松工場など)
- 大塚食品株式会社(滋賀工場、釧路工場など)
ISO22000の認証取得の流れ
ISO22000の認証取得には、システムの構築から内部監査、認証審査まで、いくつかの重要なステップがあります。以下にその流れを詳しく説明します。
- システム構築期
- システム運用期
- 受審期
認証取得にかかる期間は通常1年から1年半程度とされています。ただし、他マネジメントシステムの認証をすでに取得している場合、より短期間での取得が可能です。
システム構築期
ISO22000システム構築の前に、組織内部の現状と要求事項との違いを明確にします。不足点を明らかにしたうえで、どのような体制が必要か計画を立てます。
システム構築の流れは以下の通りです。
- PRP、O-PRPの整備
- HACCP計画の作成
- 方針や手順書、記録の仕組みを文書化
- 従業員教育
まず、ISO22000の要求事項に基づき、ISO22000システムを実施します。この段階では、従業員トレーニングも欠かせません。全従業員にISO22000の基本概念やシステムの運用方法を教育しましょう。逆に言えば、従業員の教育体制が整備できていないと、ISO22000の取得難易度はさらに上がると言えます。
しかし、複雑な手順やルールが伴う食品工場の多くが、従業員の教育に苦戦している状況です。現場教育を円滑に進めるソリューションとして、徐々に導入され始めている教育体制が「動画による教育」なのですが、詳しくは以下のPDF資料「食品製造業での動画マニュアル活用事例集」もあわせて参考にしてみてください。食品工場の現場で教育整備がうまくいっている事例が知れます。
システム運用期
システム構築が完了したら運用を開始します。構築期に立てた計画に基づき、実際の運用を進めましょう。
3ヶ月以上運用を行い、安定してきた段階で内部監査を実施します。内部監査とは、計画通りに運用が行われているかチェックすることです。
専任の監査チームを編成し、次のような項目を調査します。
- 要求事項を満たしているか
- 計画通り運用できているか
- 不正やトラブルはないか
- 問題点はないか
- 改善点はないか
また、内部監査後には特定された課題への改善策を計画・実行しましょう。システムの完成度を高めて、実際の審査に備えます。
受審期
ISO22000が十分に機能するようになったら、認証機関による審査を受けます。審査は以下の2段階で実施されます。
第1審査 | 第2審査 |
---|---|
・システムの構築状況を確認する ・マニュアルや計画書など文書の審査 ・第2審査への情報収集 | ・システムの運用状況を確認する ・実際の業務を審査 ・作業手順や記録の確認、従業員へのインタビューが行われる |
審査に合格すると、認証機関からISO22000の認証書が発行されます。この認証は3年間有効ですが、毎年1回定期審査を受ける必要があります。また、3年目には再認証審査を受け、合格すると認証が更新されます。
認証取得後も、ISO22000を維持するためには継続的な改善が求められます。PDCAサイクルを活用してシステムのパフォーマンスを向上させましょう。
ISO22000取得に関するよくある質問
ISO22000取得の際によく寄せられる質問に回答します。疑問点を解消した上で、導入を進めていきましょう。
ISO22000の取得費用は?
ISO22000の取得費用は、HACCP運用状況や従業員数、製品によって異なります。
ISO22000審査機関(JMAQA)によると、20~30人規模の食品工場の場合、初めて認証登録する年の費用はおよそ120万円とされています。2年目と3年目にはそれぞれ50万円、4年目は70万円の費用が目安です。
ISO22000の取得難易度は?
ISO22000の取得難易度は、初めてマネジメントシステムを導入する企業にとってはやや高めです。
理由として、内部体制の整備や従業員教育に時間と労力がかかる点が挙げられます。ただし、すでにISO9001やHACCPを導入している場合は、これらを基盤として統合することでスムーズに進められるケースもあります。
ISO22000の有効期限は?
ISO22000認証の有効期限は3年間です。
ただし、認証を維持するためには1年ごとの定期審査を受ける必要があります。また、3年目には再認証審査を受けることで更新することが可能です。
まとめ
ISO22000とは、食品の安全性を管理するための仕組みです。「食品安全マネジメントシステム」とも呼ばれ、世界中で知られています。要求事項には、高水準の衛生管理が含まれるため、従業員教育には多大な時間と労力が求められます。
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