現場改善ラボ 記事一覧 お役立ち情報 業務プロセスとは?業務フローとの違いや可視化して改善を進める方法を解説!

業務プロセスとは、企業の日常で遂行される業務の流れのことです。
この記事を読んでいる方は、
「業務プロセスを最適化して、コスト削減や生産性向上を実現したい!」
「顧客満足度向上や競争力維持のために業務プロセスを改善したい!」
「競争力を強化するために業務プロセスのデジタル化が必要になったけれども、具体的な方法がわからない…」
といった疑問や悩みを抱えているのではないでしょうか。

そこでこの記事では、業務プロセスと業務フローの違い、業務プロセス改善の重要性、具体的な改善手法、改善成功に向けたポイントを解説します。さらに、動画マニュアルtebikiを導入して業務プロセス改善に成功した事例も紹介します。

この記事を読むことで、より良い業務プロセスを構築するための知識とノウハウが理解できます。現場改善を行うために、ぜひ参考にしてみてください。

業務プロセスの概要と業務フローとの違い

業務プロセスの概要を理解するにあたり、ここでは次の2点について解説します。

  • 業務プロセスとは
  • 業務フローとの違い

業務プロセスとは

業務プロセスは、企業の日常で遂行される業務の流れを指し、「受注から製造、販売までの流れ」として表現される言葉です。

企業における業務には、直接的な利益を生む製造や営業のような業務から、人事、総務、経理などバックオフィス業務も含まれます。企業の業務が連携して一つの流れを形成することで企業活動が成立し、業務プロセスを形成します。

製造業の例として、自動車製造企業を考えてみましょう。部品の調達、組み立て、品質検査、販売、アフターサービスなど、多くの部門が連携して1台の自動車を市場に供給します。そこで自動車製造のプロセスがスムーズに連携しないと効率的な生産や顧客満足度の向上は難しいため、業務プロセスは重要になります。

業務フローとの違い

業務プロセスと業務フローは基本的に同じ概念と見なされることが多いですが、微妙な違いがあります。業務フローは「業務プロセスにおけるそれぞれの作業がどういう順番で流れているか」を指し、業務プロセスは「目標達成までの業務の流れ」を指します。

製造業で例えると、自動車の組み立てラインにおける業務フローは「各部品がどの順番で組み立てられ、どの工程でどの作業が行われるか」を示します。一方、業務プロセスは、部品の調達から最終的な製品の販売までの全体の流れを示すものです。

業務プロセス改善の重要性

業務プロセス改善の重要性について、ここでは次の3つを解説します。

  • 生産性の向上につながる
  • 属人化を防ぐ
  • DX化を推進できる

生産性の向上につながる

業務プロセス改善の最大のメリットは、生産性の向上です。業務プロセスの改善により業務のムダやムリを排除でき、生産ラインの効率が上がるため、一定のリソースでより多くの製品を生産できるようになります。

例えば製造業では、自動車工場での組み立てラインの改善により、同じ時間内により多くの車を組み立てられるようになります。

現場改善ラボでは、製造現場の生産性向上を実現する方法を紹介した記事が閲覧可能です。ぜひこの機会に参考にしてみてください。

属人化を防ぐ

業務プロセス改善は、業務の属人化を防ぐ効果もあります。なぜなら、業務の手順やルールを明確にすることで、特定の人に依存することなく誰でも業務を遂行できるようになるからです。

製造業の例として、特定の技術者しか操作できなかった機械の操作手順を標準化し、多くの作業者が操作できるようにすることが挙げられます。

現場改善ラボでは、属人化のデメリットや解消方法についての記事を閲覧可能です。ぜひこの機会に参考にしてみてください。

DX化を推進できる

業務プロセス改善は、業務の効率化や自動化を進める中でIT技術の導入や活用が進むことが期待できるため、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にもつながります。

製造業の例として、生産ラインの自動化を進める中でIoT技術を導入して機械の稼働データをリアルタイムで収集・分析することで、生産の最適化を図る取り組みが考えられます。

「現場のDX化が進まない…」と悩んでいる方には、DXの進め方や実例を紹介している下記の記事がおすすめです。ぜひこの機会に参考にしてみてください。

業務プロセスを可視化する方法

製造業における業務プロセスの可視化は、業務の流れやムダな部分を明確にし具体的な改善策を策定しやすくなるため、生産ラインの効率化や品質向上のために重要です。

業務プロセスを可視化するために、まずは業務の詳細な情報を整理することが必要です。製造業の場合、生産ラインの各工程や使用する部材、機械の稼働時間などの情報を明確化することで、どの工程で時間がかかっているのか、どの部材が不足しているのかなどの問題点を特定しやすくなります。

また、全ての部門やチームから情報を収集するのは時間がかかるため、代表的な組織やチームをサンプリングしてヒアリングを行いましょう。例えば、同じ製品を生産する複数のラインがある場合、一つのラインを対象にして情報収集を行うと効率的です。

業務プロセスを可視化する場合は、関連する部門やチームとの連携が必要です。製造業の場合、生産部門だけでなく、購買部門や品質管理部門とも連携を取りながら業務プロセスを明確にすることで、全体の業務フローを把握し、効率的な改善策を策定できます。

業務プロセスの改善を進める5ステップ

業務プロセスの改善を進めるには、以下の5ステップに沿って進めることがおすすめです。

  1. プロセスを可視化する
  2. 改善点を特定する
  3. 解決の優先度を決める
  4. 解決策を実行する
  5. PDCAサイクルを回す

1.プロセスを可視化する

業務プロセスの改善のために、現状の業務プロセスを可視化し、明確に理解することが不可欠です。何を改善すべきか、そもそもどこに問題があるのかを知らなければ、効果的な改善策は生まれません。

例えば、製造業の現場では、部品の調達から製品の組み立て、検査、出荷までの一連の流れを可視化することで、無駄な工程や遅延の原因となる部分を特定することが可能です。具体的には、フローチャートや業務フロー図を作成し、各工程の所要時間や関連する部門、使用する資材や機械などを詳細に記述することで、全体像をつかむことが可能です。

2.改善点を特定する

プロセスの可視化が完了したら、次に具体的な改善点を特定します。全体の流れの中でどの部分が最も効率化の余地があるのか、最もコストをかけているのかを知ることで、改善の方向性を明確化できます。

例えば製造業では、特定の工程での待機時間が長い、あるいは部品の不足によって生産ラインが停止することが多いなど、具体的な課題をリストアップします。リストアップすることにより、どの課題を優先的に取り組むべきかの判断材料となります。

3.解決の優先度を決める

課題や改善点をリストアップした後、どの課題から取り組むかといった優先度を決定します。資源や時間は限られているため、最も効果的な改善を先に行うことで短期間での成果を上げることが可能になります。

製造業の場合、生産効率の向上が期待できる改善や大きなコスト削減が見込める改善を優先的に行うことで、経営の効率化を実現することができます。

4.解決策を実行する

優先度を決定したら、具体的な解決策の実行に移ります。ただ課題を特定するだけでは何も変わらず、変化を起こすためには実際の行動が必要です。

製造業の現場での具体例として、新しい機械の導入や、作業手順の見直し、新しい技術の導入などが考えられます。このような行動により、生産性の向上やコスト削減を実現することが可能になります。

5.PDCAサイクルを回す

改善策の実行後は、結果を評価しさらなる改善のためのPDCAサイクルを回すことが重要です。一度の改善で完璧な結果を得ることは難しく、継続的な改善が必要です。

製造業でも、実施した改善策の効果を定期的にチェックし新たな課題や改善点を特定することで、持続的な成果を上げることが期待できます。

業務プロセスの改善成功に向けた5つのポイント

業務プロセスの改善成功に向けたポイントとして、以下の5つを紹介します。

  • 改善後の運用計画を立てる
  • 現場とのコミュニケーションを取る
  • SOP(標準作業手順書)を作成する
  • ITツールを導入する
  • 動画マニュアルを導入する

改善後の運用計画を立てる

業界や市場の状況、技術の進化など外部環境は常に変化しているため、業務プロセスの改善は継続して行う必要があります。

例えば製造業では、新しい生産技術の導入や原材料の変更、近年の物価高騰なども業務プロセスに影響を与えるでしょう。そのため、改善後も継続的な運用計画を立て、定期的にプロセスの見直しを行うことが必要です。

現場とのコミュニケーションを取る

現場のスタッフが直面している課題やニーズは、経営層や管理部門からは見えにくいものが多いため、現場の声は業務プロセス改善に必要な要素となります。

製造業では、生産ラインの作業者が日々の作業を通じて、効率化や品質向上のための意見を持っていることがあります。しかし、経営層や管理部門に提案する機会がないと上層部が現場の課題を把握することが困難になります。そのため、現場とのコミュニケーションを取り、改善の取り組みに反映させることでより実効性のある業務改善が実現できます。

SOP(標準作業手順書)を作成する

SOP(標準作業手順書)をもとに作業を行うことで、作業のバラツキを減少させ、一定の品質を維持できます。そのため、業務の標準化は品質の均一化や新人教育の効率化に関係し、業務プロセス改善にも役立つでしょう。

製造業では、製品の組み立てや検査作業など一貫した品質を求められます。SOPを作成し、SOPにもとづいて作業を行うことで製品の品質を一定に保つことが期待できます。

「SOPという概念がイマイチわからない…」という方に向けて、現場改善ラボではSOPの概要や作成のコツをまとめた記事を用意しました。ぜひこの機会に参考にしてみてください。

ITツールを導入する

近年、業務効率化のためのITツールの導入が進行しています。手作業やアナログな方法に比べ、ITツールを使用することで作業のスピードや精度が向上します。

製造業でも在庫管理や生産スケジューリング、品質管理など多くの業務に関するITツールが普及しています。適切なツールを導入し機能を最大限に活用することで、業務プロセスの大幅な効率化を実現することが可能です。

動画マニュアルを導入する

製造業はその性質上、専門的な知識や技術が求められる業界です。そのため、特定の業務や知識が一部の従業員に集中し属人化しやすい傾向があります。

また、製造業の業務は独自のノウハウや技術が必要とされるため、新入社員や他部署からの異動者がその業務を担当する際は熟練者からのOJT(On the Job Training)に大きく依存することとなります。

しかし、OJTが主体となる教育方法は熟練者の技術や知識を直接伝授する形となるため、教育内容や質が担当者によってばらつきが生じやすい問題があります。また、熟練者が新人の教育に時間を取られることで、本来の業務が滞るリスクも生まれます。。それにより、業務プロセスの非効率化を招き、生産性の低下をもたらす可能性があります。

業務プロセスの非効率化を防ぎ、生産性低下の問題を解決するための方法として有効なのが、従業員向けの教育動画マニュアルの導入です。動画マニュアルは業務の手順やノウハウを視覚的に伝えられるため、新人や異動者も迅速に業務を理解することができます。さらに、動画であれば繰り返し視聴できるため、従業員の自主学習を促進し教育の質を一定に保つことも可能です。

近年注目を集めている動画マニュアルは「tebiki」です。tebikiはスマホで簡単にマニュアルを作成・操作できることや、自動翻訳機能で外国人労働者にアプローチできるなど多様な機能があります。次の章では動画マニュアルtebikiを導入した企業事例について解説します。

動画マニュアルtebikiとは?

tebikiはクラウド型の動画マニュアルプラットフォームであり、スマホやパソコン一台で簡単に動画マニュアルを作成することができます。自動翻訳機能による100カ国以上の言語対応やアップロード本数無制限など、多様な機能が備わっています。また、tebikiは動画の作成だけでなくマニュアルの運用にも力をいれており、誰がどの動画をどれくらい視聴したのかをグラフで管理・可視化できるようになっているため、従業員の教育管理ツールとしてもご利用いただけます。次項では、動画マニュアルtebkiを導入した企業事例について解説します。

動画マニュアルtebikiで業務プロセスを改善した企業の事例として、以下の2社を紹介します。

  • 大同工業株式会社
  • 児玉化学工業株式会社

大同工業株式会社:技術部門の教育工数を8割削減

大同工業株式会社は1933年に自転車チェーンの製造会社として創業し、オートバイ、自動車、産業機械、福祉機器といった領域へ積極的に事業を展開している企業です。

大同工業株式会社の課題は、技術部門で新人教育やマニュアル作成の工数が多く発生し、業務プロセスにムダや非効率が生じやすいことでした。

大同工業株式会社は業務プロセスの効率化と品質向上を目指しtebikiを導入したことで、動画による教育で指導内容が統一され、業務プロセスの標準化を達成しました。結果として、教育工数を8割削減でき、業務プロセス全体の効率が大幅に向上しました。

さらにtebikiの導入により、大同工業株式会社は業務プロセスの改善と品質の向上を実現。従来の文書マニュアルとOJTだけでは、業務プロセスの効率化や品質向上は難しかったですが、tebikiの導入により抱えている課題のほとんどが解決されました。

参考元:製造業の技術部門の業務を動画で標準化。教育工数を8割削減し、業務の効率化・最適化も実現。

児玉化学工業株式会社:手順書作成の工数を紙の1/3に

児玉化学工業株式会社は1946年に創業した化学メーカーで、住宅設備・自動車向け合成樹脂加工や産業機器の製造などを行っている企業です。

従来の紙ベースの手順書では作成・更新の工数が多く、情報の共有やアクセスも限定的という問題を抱えていました。さらに紙の手順書は物理的な制約があるため変更や追記が難しく、持ち運びや保管方法にも課題を抱えていました。

そこで児玉化学工業株式会社は、課題解決と業務プロセスの効率化を目指し動画マニュアルtebikiを導入しました。tebikiの導入により、手順書作成の工数を紙の手順書と比べ1/3に削減することに成功しました。動画を活用した手順書は視覚的に情報を伝えられるため、従業員の理解が深まり教育の質も向上しています。

さらに、業務プロセス改善の観点からも情報の更新や共有が容易になることで業務のフローがスムーズになり、生産性の向上やミスの削減に成功しました。

参考元:手順書作成の工数は紙の1/3になったと思います。動画で作るのはかんたんだし、学ぶ側にもわかりやすいですよね。

業務プロセスを理解して、現場改善しよう【まとめ】

業務プロセスとは「目標達成までの業務の流れ」を指し、一方で業務フローとは「業務プロセスにおけるそれぞれの作業が、どういう順番で流れているか」を指します。

業務プロセスの改善は、製造業の生産性向上やコスト削減に直結します。業務プロセス改善により生産性が向上することで、より多くの製品を効率よく生産できるだけでなく、属人化を防ぎ、業務の継続性が保てます。さらに、DX化の推進により業務のデジタル化が進むことで、全体の業務プロセスの効率化も期待できます。

業務プロセスを効果的に改善するためには、プロセスの可視化、改善点の特定、解決の優先度の決定、具体的な解決策の実行、そしてPDCAサイクルの5つのステップに沿ったアプローチが重要です。

また、業務プロセス改善の成功へのポイントとして、改善後の運用計画の策定、現場とのコミュニケーションの強化、SOPの作成、ITツールの導入、従業員向けの教育動画マニュアルの活用があげられます。

動画マニュアルtebikを導入した大同工業株式会社や児玉化学工業株式会社が教育工数を8割削減したり手順書作成の工数を紙の1/3にしたりと、多くの企業が業務プロセスの効率化や品質向上を実現しています。

この記事で紹介した動画マニュアルtebikiの資料は無料でダウンロード可能です。ぜひこの機会に、業務プロセス改善を実現するためにtebikiの資料を無料でダウンロードしてみませんか?

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