建設現場で使用するシステムの「利用者からの問合せ」や
「新システムの普及展開」に関わる工数を8割削減!
株式会社安藤・間
- 業種 :建設・設備
- 従業員数 :3,001~5,000名
お話を伺った方:建設本部 建設監理部 システム運用監理グループ グループ長 澤 正樹様(右)
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課題
- システム利用者からの操作問合せ対応の工数が膨大
- 使われない、読まれない紙マニュアルの限界
- 動画マニュアル内製化の工数が膨大
- 動画容量が社内ネットワーク基盤を圧迫
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効果
- 問合せ対応の工数を約8割削減
- 静止画と動画のハイブリッドで運用し、読まれる・理解しやすいマニュアルに
- 動画マニュアル作成の工数が半分以下に削減
- 社内ネットワーク基盤への影響を低減
国内外300以上の現場で、何万人もの作業員が働く建設現場において、現場内のスケジュールや重要事項などを共有する「現場サポートシステム」の展開時にtebikiを活用
貴社の事業内容と、tebikiの対象業務を教えてください。
澤さん: 弊社は、いわゆるゼネコンと呼ばれる総合建設業です。2013年に間組と安藤建設が合併して、株式会社安藤・間が誕生しました。国内外問わず、高速道路や各種トンネル、東日本大震災の復旧・復興工事などの土木事業、駅ビルや文化施設、大型施設などの建築事業が2つの大きな事業となっており、新エネルギーやCo2削減など環境分野への取り組みも積極的に進めています。
建設現場では、私達元請が設計書をもとに安全管理、品質管理、施工管理などを行いながら、数十社を超える専門協力会社とともに構造物の建設を進めていきます。大規模の構造物となると、協力会社は100社を超えることもあり、現場で働く作業員の数はその数倍から数十倍となります。
建設現場の生産性を向上させるためには、私達だけではなく協力会社を含めた関係者が必要な情報を迅速に共有する必要があるため、「現場サポートシステム」を開発し展開しました。
さらに「現場サポートシステム」の利用者は、弊社社員だけではなくJV構成会社や協力会社といった社外関係者も含まれるため、わかりやすい操作マニュアルの作成・展開のために「tebiki」を活用しました。
動画マニュアルの内製化に取り組むも、動画編集の業務が属人化して、マニュアルの作成、更新時に担当者の業務が圧迫
どのような課題があったのでしょうか?
澤さん: 過去の経験から、「現場サポートシステム」の利用者からシステム操作等の問合せが殺到し、担当者の業務を圧迫することが予測できました。「現場サポートシステム」は国内外あわせて約300もの現場で、利用者はその数倍以上と多くの方々に利用されるため、必然的に問合せの数も増えます。また、問合せを減らすため、事前に操作マニュアルを用意しても、マニュアルが読まれずに問合せがきてしまい、担当者業務が圧迫される一因となっていました。
建設業はアナログな業務が根強く、ICTの浸透速度が他の産業に比べて遅く労働生産性が低い傾向にあります。その結果、現場業務の柱である安全管理、品質管理、施工管理の各業務に多くの時間を費やすことになり、数十〜数百ページと膨大になる紙マニュアルを熟読し理解する時間を確保することは非常に困難です。そのため、紙マニュアルでは「思うように浸透しない」「作成しても読んでもらえない」といった「紙マニュアルの限界」を感じていました。
また、紙ではなく、動画でマニュアルを作成して見てもらうという動きがありましたが、動画マニュアルの作成・編集には高いITリテラシーが求められ、結果的に動画マニュアルの作成、更新が「属人化し担当者の負担が大きくなる」といった別の課題を生んでしまい、結局は紙マニュアルに戻ってしまうことがありました。
担当者、利用者がWin-Winの関係を保ち、社内のネットワーク基盤にも影響を与えないという条件をクリアできたのはtebikiだけでした
tebikiの導入の検討プロセスをお聞かせください。
澤さん:動画マニュアル作成ソフトの導入には、4つの条件がありました。
1つ目は動画マニュアルを簡単に作成・編集できることです。これは、動画マニュアルの作成に高いITリテラシーが求められると作成・編集の業務が属人化してしまい、担当者の業務を圧迫してしまうからです。
2つ目は、利用者(閲覧者)にとってわかりやすく、アクセスしやすく、見やすくすることです。マニュアルを見るまでに手間がかかりストレスを感じてしまうと、マニュアルを見てもらえなくなります。最後は陳腐化し、「問合せた方が早い」となってしまうからです。
3つ目は、作成した動画マニュアルを簡単に社内展開でき、浸透できることです。
4つ目は、社内ネットワーク基盤に影響を及ぼさないことです。
これらの条件を満たす動画マニュアル作成ツールを色々と探しましたが、すべての条件をクリアできたのはtebikiだけでした。そして、Tebikiさんのサポートを受けながら、トライアルを開始し、本当にこれらの条件をクリアしているか検証を進めました。
tebikiの活用後、問合せ件数は約7割減。作成から展開まで一貫した機能により全体工数も8割削減できました。
tebikiの導入方法と、その効果を教えてください。
澤さん: 本プロジェクトの担当者を一人にせず、チーム一丸となり最適解を考え話し合いながら進めました。また、Tebikiさんからのアドバイスをベースとして、「可能な限り短く、シンプルに」「動画だけで全てをカバーしようとせず、動画と静止画を上手に併用する」ことを特に意識しました。具体的には、再生時間は1〜2分以内を基本としたほか、システムの操作など伝えたいことが“動き”であれば動画を、運用フローやルールなど“動き”がなければ静止画にしました。
効果として、当初描いていた目標は達成できました。具体的な数値で言うと、一概に単純比較は難しいかもしれませんが、従来の紙のマニュアルで展開した他の現場向けシステムとtebikiを活用した「現場サポートシステム」とを比較すると、システム操作に関する問合せの割合は、前者が全体の28%、後者が10%でした。結果、私達の対応業務は約7割削減され、「現場サポートシステム」を無事に普及・展開することができました。加えて、問合せ業務の他にも、tebikiは動画マニュアルの作成から展開まで一貫して行えるので、動画マニュアルを掲載する社内ポータル作成・保守業務が全て不要となりました。これにプラスして、他の動画マニュアルソフトと比較しても、動画作成の工数を半分以下に削減できたので、普及・展開・対応業務の全体工数を約8割削減できました。
徐々に利用部門を拡大しており、本社の技術部門や実際の現場でもtebikiの活用を開始しました。簡単に動画マニュアルを作成、公開できると大変好評です。また、公開中の動画は問合せ対応でも有効に利用しています。マニュアル1つ1つがURLを持っているため、回答に該当するマニュアルのURLを送ることで、ユーザにより具体的な操作を手早く・確実に伝えることができるようになりました。これまでは文字や口頭で操作を説明することに多くの時間を要していましたが、tebikiは動画で分かりやすく伝えることができるため、問合せ対応に掛かる時間を大幅に削減できました。
動画制作に関する知識が一切不要!誰でも簡単に動画が作成・編集できる!
最後に、tebikiのオススメポイントを教えてください!
澤さん:動画作成に関する知識が一切不要で、誰でも簡単に作成・編集できるところが一番のポイントだと思います。また、プラットフォームになっているため、完成後すぐに公開することができるのも重要なポイントです。
具体的には、画面は全てシンプルかつ統一的なUIで構成されており、非常に理解しやすいところです。また、動画完成後のエンコードなどの作業が不要で、そのまま公開することができるため、属人化することなく進めることができます。実際、簡易なレクチャーを受けた建設現場の担当者が、わずか数日で約20動画を作成・公開することもできました。誰でも簡単に利用できるという点において非常に有効なツールだと思います。
また、Tebikiさんのサポートも手厚く、コンテンツ作成から展開の指針についてのアドバイスや作成したコンテンツのレビューを受けながら進めることができるので、安心して作業を進めることができました。コンテンツ作成者の意向を汲みながら、かつ、ユーザに伝わりやすい表現や構成などを的確に指導いただけることもポイントだと思います。
さらなる工数削減を全社的な取り組みとして広げていく
今後のtebikiの活用の展望をお聞かせください。
澤さん:現状の課題のひとつとして、動画マニュアルは様々な部門がそれぞれ独自に作成し、社内ポータル内の各部門のサイトに公開していますが、公開されている場所が散在しているために動画マニュアルがうまく活用されていないことが挙げられます。
しかし、動画マニュアルは、ハードやソフトの操作だけでなく、社内外向けの各教育用コンテンツや建設技術の紹介・蓄積・伝承などのツールとして幅広く活用できますので、今後は利用部門を拡大し、動画マニュアルの全てをtebikiに集約することを考えています。
そして、「新規に作成する動画はtebikiで作成する」とともに、「過去の動画も併せてtebikiへ集約する」ことで全社での動画活用を加速させ、『tebikiにアクセスすれば、業務の悩みはすべて解決』できる“安藤ハザマチャンネル”の形成に向けてtebikiを推進して行きたいと思います。