高度に自動化された倉庫の安定稼働を支えるために
動画マニュアルtebikiを導入!
アスクル株式会社
- 業種 :物流
- 従業員数 :501-1,000名
お話を伺った方:アスクル株式会社 ロジスティクス本部 センターマネージメント ロジスティクスエンジニアリング 物流設備西日本 吉田 拓也様
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課題
- 教育が属人化され技術伝承が進まない
- 紙の手順書だと伝わりにくい
- 人によって習熟度が異なる
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効果
- 属人化の解消と効率的な技術伝承
- 業務の定着スピードの向上
- 基礎教育期間の半減
「明日来る」を実現させる高度に自動化された物流設備のメンテナンス業務マニュアルでtebikiを活用しています
貴社の事業内容と、tebikiの対象業務を教えてください。
吉田さん:弊社アスクル株式会社は事業所向けECサイト「ASKUL」と個人向けECサイト「LOHACO」を運営しており、全国10カ所に自社物流拠点を構え、すべての仕事場とくらしを支える必需品が「
OJTや紙マニュアルだと属人化、正確性に欠ける、非効率などの課題がありました。
どのような課題があったのでしょうか?
吉田さん: EC市場の拡大で弊社でも物流量は増えていますが、物流現場は人手不足状態のため、従来の運用では拡大する市場に対応できない状況です。しかし、お客様へ確実に早く商品をお届けする必要があるので、倉庫内は高度に自動化された物流設備を展開しています。ただ、機械化や自動化によるオペレーションも増える一方で、それを扱う人にも高度で正確な技術が求められるため、効率的で効果的な教育を行う必要がありました。
動画教育ツールtebikiの導入前、弊社では教育者の経験側によるOJTや個別での紙の手順書作成を行い教育を行っていたのですが、従来の教育手法だと教育担当者の属人化や、担当者ごとで正確性のバラつきが起きていたことで、現場ではさまざまな場面で非効率な状況に陥っていました。
具体的には、OJTだと教育者の知識量や教え方の違いで習熟度の違いや教育漏れが発生しており、教育期間完了後に習得している作業だと思って依頼したら教育できていなかったことがありました。また、紙の手順書については、個別で手順書が作成されており一元管理できていなかったので、内容が重複していたり似たような手順書がいくつかあったなどの問題が発生していました。このようにOJTや紙マニュアルによる教育だと、物量的にデータ量の過多や、無駄な工数が発生するなど非効率な状況でした。
また、自動化設備のカギであるマテハン設備のメンテナンスでも同様の状況に陥っていました。マテハン設備はメンテナンスを適切に実施しなければ、物流センター全体の稼働率低下を招きかねません。稼働率が低下するだけでなく、納品が遅れることはお客様から信用を損なうことにもなりますので、事業の安定的な継続と安定的な稼働はワンセットであり、マテハン設備のメンテナンスは事業の成否をも左右する重要な要素です。
ただ、メンテナンス業務及びトラブルの復旧方法は日常的に発生せず、人によっては経験したことがないものも多々あります。このような稀な業務も属人化させたくない思いがあるものの、トラブルは早急に解消したいので、どうしてもベテラン社員に依存してしまうジレンマがあります。
今後のことを考えるとベテラン社員への依存/属人化を解消して、誰でも、早く、正確にメンテナンス業務を行うことができる体制を構築して、現場の安定稼働を実現する必要がありました。
そこで属人化を避け、OJTや紙の手順書で伝わりづらい作業を表現するために、動画という手段を試してみました。動画編集できる社員がいたので、一部業務のマニュアルを動画化してみましたが、動画編集が難しく誰もが気軽にできるわけではないので、一社員に大きな負荷がかかってしまいました。
また、編集した動画はデータ量が大きく、社内で残しておけるデータベースがないので別途用意する必要があるなど、これらの課題から費用対効果があわないと判断し断念しました。特に動画編集においては、動画のカットや挿入などタイミングを合わせるのが難しく、テロップのパターンが多すぎたので、自社内で見やすくて分かりやすい動画マニュアルを作るのは難しかったですね。
新人社員が正確なメンテナンス業務を習得し、最短距離で一人前になるための体制が構築できました。
tebikiの導入方法と、その効果を教えてください。
吉田さん: 動画マニュアルを動画編集ソフトで作成するのは難しかったですが、動画マニュアルで手順を残すことで教育の効率化が実現できると有効性は感じていたので、あとはその方法や動画を含めた手順書を見やすく一元管理できるツールを探していました。そこで、属人化を避け、教育の効率化や教育漏れによる作業レベルの差を埋める手段として、tebikiの導入を決めました。
導入の決め手は、tebikiでは簡単に動画マニュアルの作成と運用ができる点です。動画の編集作業に対して、当初使用していたソフトから「難しそう」という印象がありましたが、tebikiの動画編集機能は知識がなくても直感的にだれでも操作が可能で、簡単に動画マニュアルの作成ができます。実際、tebikiを導入してからは現場で動画マニュアルを200本以上作成できていることからも、だれでも気軽に動画編集できるツールだとお分かりいただけると思います。
また、弊社の場合はメンテナンス作業中に分からない業務があればマニュアルをその場で検索するという運用を想定していたため、作成したマニュアルをすぐに探せるかという検索性も重要視していました。tebikiだとタグ付けやコースの設定ができるため、体系的にドキュメントを管理し、探したいときにすぐに探すことができます。動画マニュアル作成後の運用のイメージもできたため導入に至りました。
現在は新入社員の教育やトラブル時の復旧、メンテナンス作業中にスマートフォンで該当の作業方法を検索する「辞書」のような活用方法をしています。これにより、作業頻度の低いメンテナンス手順の正しいやり方を効率的に都度確認しながら作業ができるので属人化の解消、そしてベテラン技術の伝承に繋がりました。
また、新人教育については、メンテナンス作業ごとに動画マニュアルを作成しており、事前に動画を確認してどのような作業を実施するかイメージしてもらった上で、現場でのOJTを行っています。また、一度教育した内容は動画を見ながら反復で作業を行っています。メンテナンス業務は複雑で覚えることが多岐に渡るので、どんなに優秀なスタッフでも一度の説明で完璧に覚えることは不可能です。
動画マニュアルは繰り返し反復して視聴することができるため、業務の定着スピードも大幅に向上したと思います。個々のスキルや習熟度、正確性が向上し、結果独り立ちまでの期間が半年から3か月程度に短縮しました!
このようにtebiki導入後はこれまでのような属人的な教育は解消され、新人社員が正確なメンテナンス業務を習得し、最短距離で一人前になるための体制の構築ができていると感じます。
トラブル時の復旧やメンテナンス作業中にスマートフォンで検索し辞書的に使用し、教育期間は半減に!
最後に、tebikiのオススメポイントを教えてください!
吉田さん: テスト機能が特におすすめです!機器毎のメンテナンス手順やトラブルシューティングのテスト、またセンター内の構成や設置してある機器などについて、テスト機能を活用して習熟度のチェックを行っています。テスト機能によって新人社員の習熟度を確認できるだけではなく、作業者も改めて振り返りを行うことができるため、作成側と回答者双方の習熟度アップに繋がっていると感じます。
今後のtebiki活用の展望をお聞かせください。
吉田さん:現在の新入社員入社時研修ではtebikiと一部OJTで教育していますが、今後はtebikiのみで教育期間中のカリキュラムが組めるような内容にしていきたいと考えています。