物流現場で役立つかんたん動画マニュアル作成ツール「tebiki現場教育」を展開する、現場改善ラボ編集部です。
梱包作業は商品を安全かつ正確に顧客へ届けるために欠かせない工程です。しかし、手順書を整備しても現場で十分に活用されず、作業品質にばらつきが生じるケースも少なくありません。現場で実際に役立ち、継続的に使われる手順書を作成するにはどのような工夫が求められるのでしょうか。
本記事では梱包作業手順書に記載する基本項目とともに、現場で活用される手順書整備のコツを詳しく解説します。なお、本記事の他以下の「物流・倉庫作業のマニュアル作成ガイドブック」内で、手順書作成の流れや実際の手順書サンプルを展開しております。わかりやすく役立つ手順書作成に是非お役立てください。
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目次
梱包作業の手順書 / マニュアルのサンプル
梱包作業を含む、入荷検品・出荷・ピッキング・フォークリフトなどですぐに活用できる4種類のテンプレートをご用意しています。

テンプレートを使えば、手順書の構成やレイアウトで悩む必要がなく、作成時間の短縮にもつながります。「手順書を効率的に作りたい」「参考になるサンプルを見たい」という方は、是非以下のリンクからダウンロードしてご活用ください。
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梱包作業の手順書に記載すべき項目
梱包作業の手順書に記載する基本的な項目は次のとおりです。
- 梱包に使う資材
- ダンボールの組み立て方
- 梱包方法
- 梱包テープの留め方
梱包作業を安全かつ効率的に行うには一連の流れを正しく理解し、作業に携わる全員が基本手順を徹底することが重要です。
関連記事:梱包作業を効率化する方法6選!企業事例からわかる改善のコツ
梱包に使う資材
物流・倉庫現場における梱包作業では、商品の特性や形状に応じた適切な梱包資材を選定する必要があります。
【梱包資材の一例】
- ダンボール
- 緩衝材(エアーキャップ、ミラーマット、紙パッキンなど)
- 梱包用テープ(布テープ、クラフトテープ、OPPテープなど)
- ビニール袋
- 結束バンド
- 注意喚起ラベル
これらの資材は、商品の破損・汚損を防ぎ、輸送中の安全を確保することを目的として選定します。例えば、壊れやすい商品にはクッション性の高い緩衝材を使用する、重量のある商品には強度の高いダンボールや布テープを使用する、水分に弱い商品には防水性のある袋で保護するなど、輸送トラブルを未然に防ぐための対策が必要です。
このように商品特性に応じた資材の選定基準を手順書に記載しておくと、経験の浅い作業員も迷いなく作業を進めることができます。
段ボールの組み立て方
ダンボールを組み立てる際は、底面のフラップ(蓋の部分)を内側に折り込み、底抜けを防ぐためにガムテープで補強します。テープの貼り方は、荷物の重さや輸送条件に応じて使い分けるとよいでしょう。
| テープの貼り方 | 特徴 |
|---|---|
| I貼り(一字貼り) | 箱の継ぎ目(中央)にまっすぐ1本テープを貼る方法補強効果が少なく、重量のある荷物には不向き |
| H貼り | 箱の中央と左右にテープを貼る方法輸送時の開封を防止する効果があり、隙間からの異物混入を防ぐ |
| 十字貼り | 箱の縦横に交差させてテープを貼る方法貼り付け面積が広く、特に強度を必要とする場合に有効 |
なお、商品を他拠点へ移動させるケースなど、顧客を伴わない“身内向け”の用途であれば、使用済みのダンボールを再利用することがあります。すでに組み立ててあるものを使う場合も、底面・側面の強度を確認し、必要に応じて補強することを手順書に明記しておきましょう。
梱包方法
商品を梱包する際は、適切なサイズのダンボールを選定し、商品の特性に合う緩衝材を用意しておきます。基本的な流れとしては、ダンボールの底面を補強したうえで商品を中央に配置し、周囲に隙間ができないよう緩衝材を詰めて固定させます。商品が動かないことを確認したら、天面のフラップを閉じてテープで封緘します。
基本の梱包方法だけでなく、「重いもの」「壊れやすいもの」「液体物」など、商品特性ごとに工夫や注意点をまとめておくとよいでしょう。また、1つのダンボールに重量の異なる商品を詰める場合は、重いものは下、軽いものは上に配置するのが基本です。手順書にはこのようなコツも記載し、誰が作業しても安定した品質の梱包が行えるようにしておきましょう。
梱包テープの留め方
梱包テープで封緘する際は、輸送中にダンボールのフラップが開かないようにしっかりと留めておくことが重要です。底面の補強と同様に、箱の中央にまっすぐ貼り付ける「I貼り(一字貼り)」、箱の中央と左右に貼り付ける「H貼り」などの方法があります。テープを貼る際はフラップの端までしっかりと密着させ、浮きやシワ、隙間ができないように注意します。
また、内容物に応じて「天地無用」や「割れ物注意」などの注意喚起ラベルを貼る場合は、どのラベルをどの商品に貼るかを具体的に記載しておくとよいでしょう。
【形骸化を防ぐ】現場で活用される梱包作業手順書を作成するコツ
梱包作業手順書を作成しても、「内容がわかりにくい」「更新されていない」などの理由から、現場で活用されずに形だけの存在になってしまうケースも少なくありません。こうした“形骸化”を防ぎ、現場で実際に使われる手順書を整備するには、作成時に以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- 一目で理解できる手順書作成を意識する
- 不明点があった際、スムーズに手順書へアクセスできる環境を整備する
- 手順やルールに変更があった場合に更新される仕組みをつくる
- 専門的な用語を活用せずに平易な表現を心がける
こうしたポイントを押さえることで作業者の理解度が高まり、属人化や手戻りの防止にもつながります。ただし、実際の現場では「どこまで書けば伝わるのか」「どう表現すればカンコツまで共有できるのか」と悩むケースも多いのが実情です。
そこで下記の資料 「カンコツが伝わる! 『現場で使われる』作業手順書のポイント」 では、単なる手順の羅列に終わらせず、現場で本当に使われ続ける手順書にするための考え方や具体的な工夫を、実例を交えながら解説しています。梱包作業をはじめとした現場業務の標準化に課題を感じている方に、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
>>お役立ち資料「カンコツが伝わる! 『現場で使われる』作業手順書のポイント」を見る
一目で理解できる手順書作成を意識する
現場作業の手順書は、作業員が“一目で理解できる”ことが理想です。現場では時間に追われていることが多く、その場で手順書を細かく読み込む時間はほとんどありません。文章を長々と書くよりも、図解や写真を多用し、作業フローや注意点を視覚的に伝える工夫が効果的です。
また、現場での実際の動きを示す「動画」を組み合わせることで、文章や写真だけでは伝わりにくい細かな動作も直感的に理解できるようになります。誰にとってもわかりやすい手順書であれば、経験の浅い作業員が迷わずに作業を進められ、経験豊富なベテランも必要なポイントだけを素早く確認することができます。
例として、実際のマニュアルをお見せします。
▼包装作業を動画マニュアル化したサンプル動画▼
※現場従業員が「tebiki現場教育」で作成
マニュアルを動画化している事例や効果、実際のサンプル動画については以下の資料内で詳しく展開しているため、是非ご覧ください。
>>実際に業務で使われている動画マニュアルのサンプル集を見る
不明点があった際、スムーズに手順書へアクセスできる環境を整備する
現場で手順書を活用してもらうには、作業中に不明点が生じた際にスムーズにアクセスできる環境が必要です。しかし、紙の手順書は保管場所まで取りに行く手間があり、部数も限られているため、すぐに確認できないケースが少なくありません。
この点、スマートフォンやタブレットから閲覧できるデジタル手順書であれば、現場を離れずにその場で疑問を解消しやすくなり、判断ミスや誤作業のリスクが低減されます。正しい手順や判断に迷うポイントを即座に確認できる環境を整備することで、現場全体で正確かつ安定した作業を継続できるようになります。
手順やルールに変更があった場合に更新される仕組みをつくる
梱包作業の手順やルールに変更がある場合は、速やかに手順書を更新することが重要です。倉庫や物流センターで新たな商品を扱う際、それに適した梱包方法や資材の選定基準が必要となるため、現行の手順・ルールから変更が生じる場合があります。手順書の更新が遅れると、現場では古い情報のまま作業が行われ、ミスや作業効率の低下を招いてしまいます。
これを防ぐにはまず更新作業の担当者を明確にし、変更点が発生した際には遅延なく手順書へ反映させる運用ルールを徹底する必要があります。更新内容は確実に作業員に周知し、必要に応じて教育の場を設けることも効果的でしょう。また、改訂履歴を管理し新旧の違いが一目で分かるようにしておくと、現場の混乱や誤認識を防ぐことができます。
専門的な用語を活用せずに平易な表現を心がける
倉庫や物流の現場では人材の入れ替わりが多く、経験の浅い作業員も少なくありません。手順書に専門的な用語を多用すると、新しく現場に入った作業員が内容を理解するのに時間がかかり、手順書の活用が進まない原因となります。こうした状況を防ぐためには、可能な限り平易な言葉を使い、誰にでもわかりやすい表現を心がけることが大切です。
ただし、一般的な表現ではかえって誤解を招くことがあり、業務の正確性を確保するためにあえて専門用語を使用するケースもあるでしょう。その場合は、必ず注釈や具体的な説明を添え、誰が読んでも正しく理解できるよう配慮することが求められます。
手順書 / マニュアルの作成がうまくいっている物流企業の事例
形式的に手順書を整備している企業は多いものの、重要なのはそれが現場で実際に活用され、正しく機能しているかどうかという点です。手順書やマニュアルの作成・運用がうまくいっている企業ではどのような取り組みを行っているのか、作業品質の向上や属人化の解消に成功している物流企業の事例を紹介します。
その他の事例についても詳しく参照されたい方は、以下のリンクから別紙の資料をご覧ください。
>>手順書作成や標準化に動画マニュアルを活用している事例をもっと見る
ソニテック株式会社
新築戸建て住宅に使用される建築副資材を提供する事業を展開しているソニテック株式会社。これまで物流倉庫では新人教育をマンツーマンで行っており、教育にかかる時間とコストが大きな課題となっていました。さらに、従業員が増えたことで個別に教育する時間が減り、作業ミスが発生する場面も見受けられるようになったそうです。
こうした課題を解消するには現場作業を直感的に理解できる「動画」が有効と考え、同社が導入したのが動画マニュアル作成ツール「tebiki現場教育」です。現在では新人教育をすべて動画マニュアルで実施しており、かつて3か月かかっていた教育時間が実質ゼロになったといいます。QRコードをスキャンするだけで該当のマニュアルがすぐに表示されるため、作業に不慣れな人でも安心して業務に取り掛かれるようになりました。
同社が活用した動画マニュアルについて詳しく知りたい方は、以下のリンクから別紙の資料をご覧ください。
>>同社が活用した動画マニュアル「tebiki現場教育」の機能詳細や事例をもっと見たい方はこちらをクリック!
アスクル株式会社
事業所向けECサイト「ASKUL」と個人向けECサイト「LOHACO」を運営し、全国10か所に自社物流拠点を構えるアスクル株式会社。従来はOJTや紙の手順書を用いて教育を行っていましたが、教育担当者によって知識量や指導方法にばらつきがあり、内容の正確性や習熟度の違いに課題がありました。
そこで同社が取り入れたのが、現場作業の「動き」を正確かつ効率的に伝えられる動画マニュアル作成ツール「tebiki現場教育」です。もともと一部の業務では動画によるマニュアル化を進めていましたが、従来の方法では編集作業に大きな手間がかかっていたため、専門知識がなくても直感的に操作できる点が導入の決め手となりました。
動画マニュアルを導入したことで、現場で正しい手順をすぐに確認できるようになり、業務の定着スピードが向上しました。また、教育の属人化が解消され、ベテランが持つ技術やノウハウの確実な伝承にもつながっています。
同社が活用した動画マニュアルについて詳しく知りたい方は、以下のリンクから別紙の資料をご覧ください。
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梱包作業の手順書作成をサポートするマニュアル作成ツール
梱包作業の手順書を効率よく作成するには、動画マニュアル作成ツールの活用が有効です。動画であれば、現場作業における実際の動作や手順を視覚的に示せるため、言葉や文章だけでは伝わりにくい梱包のコツや注意点もわかりやすく伝えることができます。
今回取り上げた2社の事例においても、現場作業向けの動画マニュアル作成ツール「tebiki現場教育」を活用しています。梱包作業の標準化や属人化の解消、さらには教える側の負担軽減や教育の質の均等化など、動画マニュアルにはさまざまなメリットがあり、多くの物流現場で導入が進められています。
梱包作業の手順書が整備されない物流現場で起こり得るリスク
物流現場で梱包作業の手順書が整備されていないと、作業員によって梱包方法や判断基準が異なり、作業品質にばらつきが生じやすくなります。その結果、以下のようなリスクが発生する可能性があります。
過剰梱包によるコストの増加
梱包に不慣れな作業員が陥りがちなのが、必要以上に梱包資材を使ってしまう「過剰梱包」です。これにより資材コストが増加するのはもちろん、梱包サイズが無駄に大きくなることで配送時の積載効率が下がり、輸送コストの増加を招く要因にもなります。
また、過剰な梱包は開封作業の手間を増やし、受け取る側にストレスを与えてしまうため、顧客満足度の低下を引き起こすリスクもあります。これらを防ぐためには、作業の基準となる適切な梱包方法を手順書にまとめておくことが重要です。
不十分な梱包による商品の破損
手順書が整備されていない現場では、商品に対して適切な梱包が施されず、輸送中に破損するリスクが高まります。過剰すぎる梱包も問題ですが、それ以上に深刻なのが緩衝材や固定材が不足している「簡易すぎる梱包」です。
不十分な梱包によって商品が破損すると、返品対応や再出荷の手間がかかるだけでなく、顧客からの信頼を損なうことにもなりかねません。こうしたトラブルを防ぐには、梱包作業の標準手順を現場全体で共有し、誰もが同じ品質で作業できる環境を整える必要があります。
無駄な工程があることによる作業効率の低下
手順書が存在しない、あるいは形骸化している現場では、標準作業が行われず、無駄な工程が発生しやすくなります。例えば、必要な梱包資材がわからず探し回ったり、手順が曖昧なまま作業を進めてやり直しが発生したりと、非効率な状況が起こりがちです。
こうした「無駄」は、梱包作業の標準化によって解消できます。明確な手順書を整備し、誰が担当しても同じ手順・同じ品質で作業できる状態をつくることで、無駄な確認や再作業の手間が減り、作業効率が向上します。作業の属人化も起こりづらくなり、担当者が変わっても安定した品質を維持できるようになります。
まとめ
梱包作業は担当者によって仕上がりに差が出やすく、標準作業の徹底が求められる工程です。しかし、手順書が整備されていても実際に使われず、形骸化してしまうケースも少なくありません。
これを防ぐためには、誰もが一目で理解できる明確さや、現場で手軽にアクセスできる環境、変更点が迅速に反映される仕組みなど、現場の視点に立った工夫が不可欠です。特に、実際の「動き」を伝える動画マニュアルは、個々の理解を深めるとともに現場での活用を促進する効果的な手段となります。現行の手順書が形骸化し、梱包作業の品質に課題を感じている場合は、動画マニュアルによる標準化に取り組むことをおすすめします。











