現場改善ラボ 記事一覧 お役立ち情報 製造業の属人化はどう防ぐ?防ぐ方法や解消のコツを紹介

属人化とは、特定の業務の手順や状況といった情報が作業担当者しか把握できておらず、情報が周囲に共有されていない状態のことです。
この記事を読んでいる方は、
「製造業における属人化がなぜ問題とされるのか知りたい!」
「製造業で属人化を解消するメリットと解決に向けた手順を知りたい!」
「属人化が製造業に悪影響を及ぼす具体的な理由を知りたい!」
という悩みを抱えているのではないでしょうか。

この記事では、製造業の属人化に焦点を当て、解消方法を詳細に解説します。まず、製造業とは何か、その現状や統計から見える課題を明確化し、製造業が属人化しやすい理由や製造業における属人化が引き起こす問題、現場作業の属人化解消のメリット、製造現場の属人化を解消するポイントについて解説します。最後に、属人化解消のためのツールである動画マニュアルtebikiの効果を実際に導入した企業事例をもとに紹介します。

この記事を読めば、製造業の属人化が引き起こす問題や具体的な解決策についての知識を網羅できるでしょう。

また、現場改善ラボでは設備保全の属人化を防ぐ方法に関して、専門家が解説する動画編集を用意しています。現場改善を行うために、ぜひ参考にしてみてください。


設備保全の属人化、どう防ぐ?属人化を解消する3つの秘訣

製造業とは?

製造業は、原材料を加工して新しい製品を生み出す産業のことを指します。ここでは、製造業の定義と重要性、統計から見る製造業の現状について解説します。

製造業とは

製造業は、原材料や部品を加工し、組み立てや包装をすることで新しい製品を生み出す産業のことです。製造業は物質的な価値を創出することで、経済の発展や生活の向上に寄与しています。

例えば、自動車産業は車を製造することで、人々の移動を快適にし、街の小売業を発展させています。

製造業は日本の経済を支える中心的な産業としての役割を果たしているため、欠かせない産業だといえます。実際に製造業は2021年時点で日本のGDPの約2割を占めており、国の経済成長や雇用の創出に大きく寄与していることを示しています。

参考元:経済産業省「2023年版ものづくり白書」

統計から見る製造業の現状

統計から見る製造業の現状として、以下の2つを解説します。

  • 業種別GDP構成比の変化
  • 製造業が抱える課題

業種別GDP構成比の変化

参考元:経済産業省「2023年版ものづくり白書 P2」

経済産業省が発表している2023年版ものづくり白書では、上図の通り製造業は2021年時点で日本のGDPの20.6%を占めており、製造業の活動が経済全体の成長や雇用の創出に大きく寄与していることを示しています。

実際に製造業の業績動向を見ると、2021年は製造業全体で約18.0兆円の営業利益を上げ、2022年はさらに上回る約19.0兆円を記録しています。

製造業が抱える「属人化」という課題

日本の製造業は技術が複雑であり、高い技術力を次世代に伝えることが難しい「属人化」という課題を抱えています。属人化は、業務における情報や手順が特定の個人に依存している状態を指します。


例えば、日本の半導体産業は、微細化技術や高度な製造プロセスを持っていますが、半導体技術は長年の経験と研究にもとづいています。

しかし、経験豊富な技術者が退職する際にカンコツやノウハウをうまく言語化できず、深い知識や技術が後継者に十分に伝わらない属人化という問題を放置してしまうことで、技術伝承ができないだけでなく品質不良といった問題の発生も予想されます。

属人化の状況は、自動車産業や精密機械産業など、多くの製造業で共通して見られる課題です。

属人化を解決するためには、組織全体でのノウハウの共有や教育制度の見直し、具体的には実践的な研修やメンタリング制度の導入などの取り組みが求められます。

製造業が属人化しやすい5つの理由

製造業が属人化しやすい理由として挙げられるのは、以下の5つです。

  • 慢性的な人手不足
  • 部署間・工場間の連携がとりにくい
  • 業務の複雑性と専門性の高さ
  • 過度にOJTに依存した教育方法
  • DXが進んでいない

慢性的な人手不足

人手不足は生産性の低下や業績の悪化を招く可能性があります。ここでは、製造業における人手不足の現状について解説します。

過去20年間で製造業に従事するヒトが157万人減少

過去20年間で製造業に従事する人々が157万人も減少したというデータが経済産業省から発表されており、これは製造業の深刻な人手不足を如実に示しています。


大幅な労働人口の減少は、製造業の現場での作業量や生産量が増加しているにも関わらず、十分な労働力を確保できていないことを意味しているといえるでしょう。

例として、電子部品製造業では、技術の進化とともに製品の需要が増加していますが、十分な人手を確保できずに生産を縮小せざるを得ない状況が生じています。

参考元:経済産業省「2023年版ものづくり白書 P26」

特に就業者の高齢化と若者不足が顕著

高齢就業者数

製造業における高齢就業者数は、上図からわかる通り2002年から2022年の過去21年間で32万人も増加しています。高齢の従業員が増加することで、体力的な制約や技術の更新に対する適応能力の低下が懸念されます。

一方、若者がこの業界に魅力を感じずに他の業界へと流れていくことで、新しい技術やアイディアの導入が難しくなる可能性があるでしょう。

例を挙げると、製造業では、経験豊富な高齢の技術者が引退を迎える一方で若手の技術者が不足し、技術の継承や新しい技術の導入が難しい状況にあると考えられます。

参考元:経済産業省「2023年版ものづくり白書 P27」

部署間・工場間の連携がとりにくい

各部署や工場が独自の業務フローを持つと、情報共有が不十分になり連携が難しくなってしまうため、製造業における部署間や工場間の連携の難しさも、属人化の要因の一つです。

例として、A工場で生産された部品がB工場での組み立てに適していない場合、各工場間の連携が分断されているとされ、原因の追求や改善策の検討が遅れることがあります。

業務の複雑性と専門性の高さ

製造業の業務は、複雑性と専門性の高さから、特定の人間に業務が集中しやすくなっています。高度な技術や知識を要する業務は、経験豊富な職人や技術者に依存することが多いでしょう。

例えば、特殊な材料を使用した製品の製造現場では、製品を生産する際に、その材料の特性を熟知している技術者の判断が不可欠です。

過度にOJTに依存した教育方法

製造業における教育方法として、OJT(On the Job Training)が中心となっていることが多い傾向にあります。OJTは、実際の現場で先輩や上司から直接業務を学ぶ方法であり、即戦力としての育成や実務経験の積み重ねには有効です。

しかし、OJTにはいくつかの限界が存在します。なぜなら、OJTは先輩や上司の経験、知識に大きく依存するため、先輩の持つ情報やスキルの範囲内でしか教育が行われないからです。結果として、新しい技術や方法論の導入が遅れるリスクが高まります。例えば、ある製造ラインでの作業手順が古く、効率的でない場合でも、OJTの中で「正しい方法」として伝えられることがあります。

また、OJTは教育の質が担当者によってバラつきやすいという問題もあります。特定の技術者や職人が持つ高度なスキルやノウハウは言葉で伝えるのが難しく、OJTの中で十分に伝わらないことが多いでしょう。

OJTには、トレーナーによって内容や教え方が違う、特定のトレーナーに負荷がかかる、新人によって理解度に差があるなどで、教える側と習う側の認識の相違が生じることがあります。そこで現場改善ラボでは、株式会社ラーニングエンタテイメントの代表取締役CEOの阿部 淳一郎 氏をお招きして、OJTの方法論を解説した動画を配信しています。ぜひこの機会に参考にしてみてください。

製造現場における令和時代にフィットしたOJTアプローチ

DXが進んでいない

製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の遅れも、属人化の原因となっています。なぜなら、デジタル技術の導入が遅れることで、情報の共有や業務の効率化が進まず、従来の方法に依存することが増えてしまうからです。

例えば、紙ベースの作業指示書や報告書が主流である工場では、情報のアップデートや共有が難しく、特定の人間の判断に依存することが多くなります。

製造業における属人化が引き起こす5つの問題とは?

製造業における属人化が引き起こす5つの問題として、以下の5つが挙げられます。

  • 業務の非効率化
  • 品質のバラつき
  • 業務のブラックボックス化
  • 技術伝承ができない
  • 企業倒産につながる

業務の非効率化

製造業の現場では、属人化が進むと業務の非効率化が進行します。属人化することで情報が十分に共有されず、業務が停滞することでスムーズな分配が困難になります。

例えば、ある部品の製造方法を知っているのが一人の社員だけであれば、担当の社員が休むとその部品の製造ができなくなる可能性があるため注意が必要です。

品質のバラつき

属人化が進むと、製品の品質にバラつきが生じるリスクが高まります。なぜなら、各社員が独自の方法や技術で製品を製造するため、統一された品質を維持するのが難しくなるからです。

例として、特定の技術者が製造する製品は高品質で、他の技術者が製造すると品質が低下するといった状況が考えられます。

業務のブラックボックス化

業務が属人化すると、業務の内容や進行状況が他の社員から見えにくくなりブラックボックス化します。業務の詳細やノウハウが一部の社員の中でのみ蓄積されることで、他の社員の参加や理解が難しくなる場合があります。

例えば、ある機械の操作方法を一人の社員しか知らない場合、担当の社員が不在の際に機械のトラブルが発生しても、その機械に精通した社員がいないため、対応が難しくなる可能性があります。

技術伝承ができない

属人化が進行すると、ベテラン社員の持つ技術や知識が若手社員に伝承されにくくなります。なぜなら、情報共有の機会が減少し、若手社員が十分な経験を積む機会が失われるからです。

例として、ベテラン社員が退職や病気で長期休暇を取ると、その社員が持っていた技術や知識が失われるリスクが高まります。

技術伝承を進めるには教育の標準化が重要です。現場改善ラボでは、製造部門において技術・技能伝承が進まない理由と精鋭を育てるための技術・技能伝承の進め方について製造業のコンサルティングに従事してきた藤平 俊彦氏による解説動画を無料で視聴できます。ぜひ本記事と併せてご覧ください。


現場改善ラボ ウェビナー用 (6)

企業倒産につながる

属人化が進むと企業の存続にも影響を及ぼす可能性があります。なぜなら、業務の効率が低下し、品質のバラつきや技術の伝承ができない状態が続くと、企業の競争力が低下し、経営が困難になるからです。

例えば、ある製品の製造方法を知っている社員が退職し、その製品の製造が停止した場合、収益の大きな損失が発生する可能性があります。

現場作業の属人化解消のメリットとは?

現場作業の属人化解消のメリットとして、以下の5つが挙げられます。

  • 品質の安定
  • 生産性の向上
  • 多能工化の促進
  • DXの推進につながる
  • 労働環境の改善

品質の安定

属人化を解消することで、製品の品質やサービスの質が一定に保たれます。

属人化を解消することで知識やスキルがチーム内で共有され、異なる作業者が同じ作業を行っても一貫性が生まれることで、常に同じレベルの品質を保つことが可能です。

また作業手順が明確になり、ミスやエラーの可能性が減少するため、品質の低い製品を減らすことで品質の安定化を図ることができます。

生産性の向上

属人化を解消することで、生産性向上も期待できます。属人化を解消し、明確な業務フローが確立されることで、作業者は迷うことなくスムーズに業務を進められるからです。結果的に作業者の無駄な動作が削減され、作業の速度と効率が向上します。

そのほか、問題発生時の解決策を多くの人が知っているため、迅速なトラブルシューティングが可能だったり、一人一人の作業効率が上がることでチーム全体の生産性が向上します。

多能工化の促進

業務の標準化により、社員が複数の業務をこなす能力を身につけること=多能工化が可能となります。なぜなら、マニュアル化された業務手順を学ぶことで、異なる業務領域にも対応できるようになり、人材の柔軟な配置や業務の効率化が進むからです。

現場改善ラボでは、多能工について詳しく解説した記事を用意してあります。ぜひこの機会に参考にしてみてください。

DXの推進につながる

属人化解消は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進にも関係します。なぜなら、属人化を解消して標準化された業務はデジタル化しやすく、ITシステムの導入や利用がスムーズに行えるからです。結果として、業務のさらなる効率化や自動化が進むでしょう。

現場改善ラボでは、製造業でDXが進まない理由について解説した記事を用意してあります。ぜひこの機会に参考にしてみてください。

労働環境の改善

属人化の解消は、労働環境の改善にもつながります。なぜなら、業務の明確化や効率化により、過重な労働や混乱が減少し、作業者のストレスも軽減されるからです。また、リモートワークの導入など、新しい働き方の実現にも関係します。

製造現場の属人化を解消する4つのポイント

製造現場の属人化を解消するためのポイントとして、以下の4つが挙げられます。

  • 業務の洗い出し
  • システムやツールの導入
  • 定期的な業務見直しと改善を行う
  • マニュアルの整備

業務の洗い出し

属人化を解消するためにはまず、業務の洗い出しを行いましょう。
製造業の例を挙げると、特定の機械の操作方法や製品の組み立て手順など、特定の従業員しか知らない情報がしばしば存在します。業務を洗い出し明確なマニュアルや業務フローを作成することで、誰でも業務を遂行できるようにすることが重要です。

また、業務の洗い出しを行うことで業務の無駄や改善点を発見することも可能になります。例えば、製造ラインの特定の工程をひとりの従業員が担当している場合、業務の洗い出しにより作業を他の従業員にも分散できることが判明したり、分散により業務の効率化や改善のための提案が他の従業員からも寄せられるなどの相乗効果も期待できます。

システムやツールの導入

製造現場の属人化を解消するために、システムやツールの導入は有効な手段です。ここでは、代表的なシステムとして、以下の2つを紹介します。

  • 生産管理システム
  • ERP

生産管理システム

生産管理システムとは、製造業の現場での生産活動を効率的に管理するためのシステムのことです。
生産管理システムを導入することで、生産計画の立案、材料の発注、作業の進捗管理など、製造業の業務を一元的に管理することが可能です。

例えば、ある部品が不足している場合、システムが在庫確認を自動で行い、迅速に情報を共有することで、適切な対応を取ることができます。

さらに、生産管理システムの導入は製造業における属人化の解消にも役立ちます。
生産管理システムを導入することで、個人の頭の中にある情報やノウハウをシステム上に可視化・共有できるため、属人化のリスクを大幅に軽減することが可能です。生産管理システムが業務の進捗や必要な情報を一元管理し、関係者全員で共有できる環境を提供できます。

ERP

ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の資源を統合的に管理するためのシステムです。製造業では、生産、販売、在庫、購買などの業務を一元的に管理することが可能です。例として、製品の生産量が急増した場合、ERPを使用して材料の発注や生産ラインの調整を迅速に行えます。

ERPは企業内の多岐にわたる情報を一元的に管理することにより、個々の担当者が持っている情報やノウハウがシステム上で共有されるため、特定の個人に依存することなく、必要な情報を迅速に取得・活用することが可能です。

また、ERPの導入により、業務プロセスの標準化が期待できます。個人の独自の作業方法やノウハウに依存することなく、組織全体で統一された方法で業務を進められるようになります

さらに、ERPには業務の標準化された手順やノウハウが組み込まれているため、新入社員や異動者の教育・研修が効率的に行えます。結果として、経験豊富な担当者が退職や異動で現場を離れた場合でも業務の品質を維持しつつ、迅速に後継者を育成することが可能です。

定期的な業務見直しと改善を行う

製造業の現場では、日々の業務がルーティン化されがちです。しかし、ルーティンの中には非効率的な作業や無駄が潜んでいることも少なくありません。
なぜなら、時代や技術の進化、市場の変動など、外部環境の変化によって最適な業務手順も変わってくるからです。そのため、定期的な業務見直しと改善を行うことが極めて重要です。

マニュアルの整備

マニュアルには業務の手順や注意点が詳細に記載されており、マニュアルに従うことで作業の品質や効率を一定に保つことが可能です。しかし、マニュアルの整備や更新が適切に行われていないと、現場の業務が滞る原因となります。

標準化にはマニュアルが必要

製造業の現場での業務標準化は、品質の一貫性や効率向上のために不可欠です。なぜなら、標準化された業務手順に従って作業することで、作業者間のバラつきを減少させ製品の品質を一定に保てるからです。マニュアルを整備することで、業務の進め方を統一しやすくなります。

紙マニュアルの限界

現代の製造業の現場では、デジタル技術の進化に伴い、紙ベースのマニュアルから電子マニュアルへの移行が進んでいます。

紙マニュアルには情報の更新や共有が難しく、取り扱いや保管にも手間がかかるという限界があります。一方で、動画マニュアルに代表される電子マニュアルは、リアルタイムでの情報更新や共有が容易であり、検索機能なども充実しているため作業者の利便性が向上します。

動画マニュアルtebikiで標準化を促進

「tebiki」とは、製造業などの現場で使うことに特化した動画マニュアルのサービスです。

tebikiは、動画を使用したマニュアル作成ツールとして製造業における業務の標準化に有効です。文字だけのマニュアルよりも動画を使用した方が、作業手順や注意点を直感的に理解しやすいでしょう。


ほかにも、tebikiは簡単に動画マニュアルを作成することができ、作ったマニュアルはクラウド上で保管されるため、いつでもマニュアルを見られます。また、スマホやパソコンで簡単に閲覧できるため全従業員がいつでも・どこでも利用することが可能です。

例えば、複雑な機械の操作方法や特定の手技を要する作業を動画で視覚的に示すことで、従業員の理解を深め、ミスを減少させることが期待できます。

tebikiを使用することで、製造現場の作業手順やノウハウを動画で保存し、動画をもとに標準化されたマニュアルを作成することが可能です。新入社員の教育や現場の品質向上も期待できます。

動画マニュアルtebiki導入で属人化を解消させた事例

動画マニュアルtebiki導入で属人化を解消させた事例として、以下の2社を紹介します。

  • 新日本工機株式会社
  • トーヨーケム株式会社

新日本工機株式会社

新日本工機株式会社は、若山鐵工所という名称で創業し、1949年に現在の新日本工機(SNK)というブランドで設立した企業です。事業としては工作機械や遠心力鋳造管、産業機械の製造販売があり、工作機械の売上が全体の9割程度を占めています。

新日本工機株式会社は、特定の作業者が独自のノウハウを持ってはいるものの、他のスタッフには伝わっていない状態で属人化が発生していました。従来のマニュアルは文字情報のみで、具体的な作業の様子やコツが伝わりにくかったことが原因です。

そこで、新日本工機株式会社はtebikiを導入し、作業手順やノウハウを動画で記録し始めました。結果として新日本工機株式会社はtebikiを活用することで、新しいスタッフも短期間で作業を覚えられるようになり、属人化の問題が大幅に解消されました。

トーヨーケム株式会社

トーヨーケム株式会社は、東洋インキグループでポリマーや塗加工関連の事業を中心に展開している企業です。

トーヨーケム株式会社は、特定の技術者や担当者にしか知られていない技術やノウハウが存在することが課題でした。技術者が不在の際や退職した場合、ノウハウが失われるリスクを抱えていました。また、新人教育や技術の継承に時間がかかり、OJTのムラや非効率性が生じるといった課題を抱えていました。

トーヨーケム株式会社は、属人化を解消するために動画マニュアルtebikiを導入。tebikiを活用することで、技術やノウハウを動画で可視化し、社員間で共有することが可能となりました。具体的には、新人からベテランまでの社員教育、安全教育、さらには社員紹介など、幅広い用途での活用が実現しています。

動画マニュアルは文字や静止画よりも分かりやすく、実際の作業の流れをリアルに伝えられるため、技術伝承や多能工化の教育がスムーズに進むようになりました。さらに、マニュアルの作成工数が半分に短縮され、OJTの時間も大幅に削減されました。

属人化を解消して現場改善をしよう【まとめ】

属人化とは、特定の作業担当者に業務の手順や状況などの情報が依存しており、他の従業員に共有されていない状態のことを指します。

製造業では、慢性的な人手不足や就業者の高齢化、部署間・工場間の連携の難しさ、業務の複雑性や専門性の高さなどが属人化を引き起こしています。特にOJTに依存した教育方法やDXの遅れは、新しい技術やノウハウの伝承を難しくしているといえるでしょう。

属人化が引き起こす問題は深刻です。業務の非効率化、品質のバラつき、業務のブラックボックス化など、製造現場の生産性や品質に大きな影響を及ぼします。最悪の場合、企業の倒産につながるリスクも考えられるでしょう。

しかし、属人化を解消することで得られるメリットは大きく、品質の安定や生産性の向上、多能工化の促進、DXの推進、労働環境の改善など、製造現場の質と効率の向上が期待できます。

具体的な取り組みとしては、業務の洗い出し、システムやツールの導入、定期的な業務見直しやマニュアルの整備が挙げられます。特に、動画マニュアルtebikiを活用することで、標準化を促進し、属人化を解消することが可能です。

この記事で紹介した動画マニュアルtebikiの資料は無料でダウンロードができます。属人化を解消するために、ぜひこの機会にtebikiの資料を無料でダウンロードしてみませんか?


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