動画マニュアル内製化の課題 TASK

無料の動画編集ソフトは動画マニュアルの編集を目的にしたものではなく、YouTuberのようなエンターテイメント用であることが多く、動画マニュアルにとって必要のない機能が多いです。多機能であるがゆえにその操作も難しく、動画編集ソフトを利用する場合、動画編集の知識が要求されます。

無料の動画編集ソフトは動画の加工やエフェクトなどパソコンの処理に負荷がかかる機能の実装を重視しており、求められるパソコンのスペックは高いものになります。動画編集ソフトに求められるパソコンは事務などの仕事で使うパソコンではなく、ゲーミングパソコンやクリエイターパソコンのようなハイスペックのものです。

動画内で話している内容を字幕で表示させることで、「動き」だけでなく情報の補完として「文字（字幕）」を加えることで、より伝わりやすい動画マニュアルにすることができます。
しかしながら、字幕をつけるには、話している言葉を文字として入力し、また表示させるタイミングなどの調整が必要で手間がかかります。

日本語が得意な外国人でも、業務で使われる専門用語は難しい言い回しまで理解できるとは限りません。母国語の字幕があると外国人スタッフにも伝わりやすくなり、業務定着率、教育スピードが上がります。内製で外国語の字幕をつけると、マニュアルが更新されたときは複数の動画を更新することになり手間がかかります。

動画ファイルの容量は「機種」「OSバージョン」と、動画の「解像度」「長さ(尺)」などで容量が変わります。iPhoneのたったの5分間の動画で1080p HD/60 fpsだと約450MBになります。このように容量の重い動画ファイルをいくつもローカルで保管するとサーバーの容量を圧迫してしまいます。

動画マニュアルをローカルに保存すると、動画のファイル名からの検索しかできないため、検索性が弱く、見たいときにすぐに見つけられなくなってしまいます。

ローカルファイルに保管した動画では、誰が見たか/できるようになったかを教育責任者は確認できず、教育の進捗が確認できません。また、作成した動画マニュアルが見られているかも確認できず、作ったはいいけど…の状態になりがちです。

YouTubeへのアップロードは、公開設定を誤って「公開」をしてしまうと全世界に向けて自社の業務ノウハウが外部に漏れてしまいます。「公開」してしまったことに気が付いて後から「限定公開」にしても、何者かが画面を録画していたら、取り返しにつかないことになります。また、YouTubeはエンターテイメント用のアプリであり、見る側としても動画の途中で広告が入ったり、おすすめに余計な動画が表示されたりするため、業務中の使用には相応しくありません。