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食品の安全性を高めるためには、異物混入対策は欠かせません。
そこで、この記事では異物混入対策について解説します。発生数の多い異物ランキングや混入防止の3原則を紹介するので、食品業界で働く方は参考にしていただけますと幸いです。
現場改善ラボでは、食品衛生のプロによる異物混入対策のアドバイスを動画でも無料公開しています。対策方法を従業員に徹底させる教育アプローチもご紹介していますので、以下をクリックしてぜひご覧ください。
目次
食品への異物混入が1番多いものは?ランキング形式で発表!
(厚生労働省が公開するデータをもとに現場改善ラボ編集部が作成)
厚生労働省が公開する「全国における食品への異物混入被害実態の把握(平成28年12月~令和元年7月)」によれば、令和元年度において最も多かった異物混入は虫で、全体の25.9%を占めています。
異物混入が多かったランキングは、以下の通りです。
- 1位:虫
- 2位:ビニールやゴムなどの樹脂
- 3位:人毛や獣毛などの動物性異物
- 4位:金属
- 5位:アニサキスなどの寄生虫
1位の虫の内訳は、ハエやゴキブリ、虫卵などが該当します。これらは食品製造工程や保管中に混入しやすく、サイズが小さくて発見しづらいため、異物として指摘されることが多いです。
異物混入対策に対する専門家のアドバイスを聞きたい方は、以下から異物混入対策について解説した動画をご覧ください。事例も交えてわかりやすく解説しています。
異物混入の発生原因
異物混入の主な発生原因は、次の3つです。
異物混入を起こさないように原因をしっかりチェックしましょう。異物混入対策方法は、後述する『具体的な対策あり!異物混入防止の3原則』で詳しく解説しています。
従業員によるミス
作業中の不注意や手順の誤りによって、異物混入することがあります。
たとえば、食品工場で従業員が手袋を着用せずに作業した場合、手の皮膚片や髪の毛が食品に混入するリスクが高まります。その他にも、新人従業員が正しい手順を理解していない場合や、手順が複雑すぎてミスが頻発する場合も、異物混入が発生しやすいです。
現場改善ラボでは、このようなヒューマンエラーの防止策を動画でも無料で公開しています。従業員のミスによる生産効率低下・品質不良などに悩んでいる方はぜひご覧ください。
害虫や害獣の発生
工場内に害虫や害獣が侵入することで、異物として混入するリスクが高まります。害虫や害獣の成体だけでなく、糞や毛が混ざるケースもあります。
また、夏場にはゴキブリやハエが増えるため、害虫が異物として指摘されることが多いです。
害虫や害獣の混入は衛生管理が行き届いていない証拠であり、他の異物よりも不快感が強いため、顧客の信頼や会社の評価を大きく低下させる要因となります。
設備や機械などの劣化
古くなった設備や機械が破損し、その破片が製品に混入することがあります。具体的には、金属片やプラスチック片、ネジなどが異物混入として指摘されやすいです。
また、パッキンやシール材が経年劣化して脆くなると、ゴム片が混入するリスクが高まります。その他にも、劣化した機械から漏れた油が製品に付着するケースもあります。
原材料などへの付着
そもそも原材料に異物が付着しており、搬入/保管/加工の過程で微小な異物が混入して、最終製品に影響を及ぼすことがあります。具体的には、原材料の産地や流通経路で付着した砂・ほこり・虫などが一例です。
原材料の運搬中や保管時に使用される袋やコンテナなどからも異物が付着することがあり、これが原因で異物が混入するケースも見られます。
受け入れ時に異物検査を実施することや、仕入先と協力して異物の発生を防ぐための取り組みを行うと良いでしょう。
食品事業者にとっての異物混入対策の重要性
食品事業者にとって異物混入対策は、顧客の信頼を守り、製品の安全性を確保するために極めて重要です。
異物が混入した製品が出荷されると、以下のようなリスクが発生しかねません。
- 消費者に健康被害が及ぶ
- 企業イメージ・ブランドの失墜
- リコールやクレーム対応、製造ラインの停止などの追加コストが発生
- ブランドの評判や事業継続性に大きな影響を与える
食品衛生法などの法規制により、異物混入は法律違反として取り締まられるケースもあります。そのため、異物混入のリスクをできる限り排除し、安全で安心できる製品を提供することは、事業者の社会的責任でもあります。
だからこそ、異物混入対策は一時的な取り組みではなく、徹底した管理と継続的な改善が必要です。全従業員が一丸となって異物混入を防ぐ意識を持ち、日々の衛生管理や製造工程の見直しを徹底してください。
次章で、異物混入対策の具体的な方法を解説します。
具体的な対策あり!異物混入防止の3原則
異物混入を防止するためには、次の3原則を遵守することが重要です。
特に、製品が直接扱われる「プロダクトゾーン」では、防止意識を高める必要があります。調理台や一時的に食品を置く棚などでは食品がむき出しになっているため、異物混入のリスクが高くなるため細心の注意が必要です。
異物混入対策に対する専門家のアドバイスを聞きたい方は、以下から異物混入対策について解説した動画をご覧ください。事例も交えてわかりやすく解説しています。
原則①異物を「入れない」
異物を入れないためには、以下の6つの対策を徹底する必要があります。
個人衛生を徹底する
髪の毛や皮膚の汚れ、外部から持ち込まれる物品など、従業員の衛生意識の低さが原因で異物混入が発生することが多々あります。そのため、従業員一人ひとりが個人衛生を徹底し、清潔な状態で作業することが大切です。
具体的には、以下のような個人衛生の徹底により、異物混入のリスクを低減できます。
- 作業前 / 休憩後やトイレ後の手洗い
- 作業着や帽子の正しい着用
- 粘着ローラーがけ など
食品の異物混入として多い髪の毛への対策を詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:【事例あり】毛髪混入対策の「3原則」と実践的な防止策
標準化された作業手順を順守する
標準化された手順を守ることで、作業ミスや不適切な衛生管理による異物混入のリスクを最小限に抑えられます。
ある工場では豆腐の容器をカッターで切ったことが原因で、プラスチックの異物が混入してしまいました。しかし、豆腐の容器は手で開けるという手順を標準化していれば、このような異物混入は防げたはずです。
そのため、明確な手順を設けたうえで、手順書を整備・従業員に徹底的に周知し、常に適切な作業を行える状態を保つことが大切です。
食品工場で活用される作業手順書の例や作り方をチェックしたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。手順書のテンプレートの無料配布も行っています。
関連記事:すぐ使える!食品工場での作業手順書テンプレート【見本例も紹介】
物品の持ち込みを制限する
異物混入防止の基本は、異物を発生源から遠ざけることにあります。従業員が身につけるアクセサリーや腕時計など、工場内に持ち込める物品を厳しく制限することで、私物が食品に混入するリスクを大幅に軽減できます。
持ち込み禁止物品の周知に加えて、ポケットが付いていない作業着を導入することで、誤って私物を持ち込むリスクを減らすことが可能です。
段ボールの使用を制限する
段ボールは微細な繊維や紙粉を発生させやすく、異物混入の原因となります。さらに、段ボールは保管中や運搬中に雑菌が付着する可能性が高いため、食中毒を引き起こすリスクも高まります。
そのため、食品製造現場では段ボールの使用を制限し、代わりにプラスチック製のコンテナや金属製の容器を使用して、異物混入や菌の付着リスクを低減するのも有効でしょう。
殺虫剤や殺鼠剤で駆除する
殺虫剤や殺鼠剤を適切に使用することで、害虫や害獣の侵入を防げます。ただし、食品に悪影響を与えないように、配置場所や散布場所には十分な注意が必要です。
たとえば、殺虫剤を使用する場合は、食品が直接触れる可能性のある場所ではなく、周辺や隠れた場所に限定して散布しましょう。また、使用後の清掃も徹底し、安全性を確保することが大切です。
害虫や害獣の侵入源をなくす
害虫や害獣の侵入を防ぐには、窓や排水溝、換気扇などのすべての侵入経路に対策を講じる必要があります。
たとえば、窓や壁にある小さな隙間をシール材を使って塞ぐことで、ゴキブリやアリなどの侵入を防げます。また、廃棄物を適切に分類し、定期的に清掃を行うことで、食物の残渣に寄り付くネズミの侵入を防ぐことが可能です。
原則②異物を「発生させない」
異物を発生させないためには、清掃と定期点検の実施が不可欠です。以下で詳しく対策方法をご紹介します。
清掃を徹底する
作業終了後に床や作業台を掃除し、残留物やゴミを取り除くことで、異物混入のリスクを抑えられます。
清掃を徹底するためには、清掃方法や清掃場所を明確にし、従業員一人ひとりが適切に実施する必要があります。さらに、作業場や使用機器の汚れを確認した上で、適切な間隔で清掃を行えるスケジュールを立てることも効果的です。
関連記事:【食品工場の掃除マニュアル】床やラインの清掃方法を解説!きつい場所や頻度は?
設備や機械を定期的に点検する
古くなった機械や劣化した部品が異物の原因となることもあるため、定期点検が不可欠です。
たとえば、製造ラインのベルトコンベアが摩耗していると、小さいゴムの破片が製品に混入するリスクがあります。そのため、定期的に設備や機械を点検し、必要に応じて修理や交換を行いましょう。
しかし、設備保全は熟練の技術者にノウハウや技能が集中して属人化してしまいがちです。現場改善ラボでは、「設備保全の属人化解消のための3つの秘訣」を動画で無料配信しています。ご興味のある方は、以下のリンクをクリックしてご覧ください。
原則③異物を「取り除く」
異物を取り除くためには必要なことは、次の3つです。
目視検査を行う
作業員が直接製品を確認し、異物の有無をチェックすることで、機械では見逃してしまう細かい異物も発見できます。製造ラインの終盤で製品を1つずつ確認し、異物が混入していないかを確認するプロセスを設けると良いでしょう。
目視検査を行うエリアには十分な照明を設置し、異物を発見しやすい環境を整えましょう。
検査機を導入する
X線検査機や金属探知機など、異物を検出するための機器を導入することで、異物混入のリスクを減らせます。
ただ、検査機器を導入する際は、それぞれの注意点を確認しておく必要があります。
たとえば、金属探知機は製品中の金属片を検出できますが、非磁性体の検出は難しいため、ステンレスやアルミニウムなどの検出には適していません。そのため、製品の特徴や頻出する異物を考慮して、導入する検査機器を選定しましょう。必要に応じて複数の機器を併用し、異物検出の精度を高めるのも良いでしょう。
食品安全意識を向上させる
もしも食品工場でガラス製品が割れた場合、「きっと混入していないだろう」といった安易な想定は厳禁です。ガラスが割れた場合は、その破片が製品に混入している可能性を排除せず、混入リスクのある製品をすべてチェックし、必要に応じて廃棄する必要があります。
このように、従業員全員が異物混入のリスクを把握し、正しい作業を行うことで、異物混入を低減できます。
食品安全意識を向上させるには、正しい知識を身につける必要があります。現場改善ラボでは、食品衛生のプロによる衛生管理の手法をわかりやすく解説した動画を無料配信しています。従業員の皆さんにお見せして、安全意識の向上にご活用ください。
異物混入防止の鍵を握るのは従業員への教育
異物混入を防止するためには、従業員への教育が非常に重要です。
教育以外にもさまざまな異物混入対策方法があり、自動検査機器の導入もその1つ。しかし、自動化はあくまで検査の効率を高めるものであり、検査の品質を保証するものではありません。
生産工程から人の手を完全に排除することは現実的ではないため、異物混入対策をはじめとした衛生管理には、従業員に対する衛生意識や手順の教育徹底が不可欠だと言えます。
従業員教育に欠かせない「標準化」
業務における標準化とは、「全ての従業員が常に同じ作業を再現できるように、業務プロセスを最適化する」ことを指します。従業員教育を効果的に行うためには、この業務の標準化が欠かせません。
従業員全員に一貫した行動を取らせるためには、以下の手順で標準化を行うと良いでしょう。
- 業務の洗い出し
- 標準化すべきボトルネックの特定
- 業務手順の整理と再設計
- 業務フローに基づいた手順書の作成
手順書には、作業エリアの清掃手順や製品の検査方法など具体的な手順を詳細に記載してください。手順書作成後も定期的に見直すことで、現場で活用される実用的なものになります。
細かいニュアンスまで伝わるような手順書を目指すのなら、手順書作成のポイントがまとまった以下の資料も併せてご覧ください。
分かっているけど難しい…食品業界における教育課題
標準化の重要性を理解していても、教育内容や教育体制を整えるのは容易ではありません。食品業界における教育には、具体的に以下のような課題があります。
- 納期が迫っている多忙な現場で、教育時間を確保できない
- 教育を担当できる熟練者が不足している
- 教育者によって、伝えるコツやポイントが異なる
- 教育によって、通常業務の生産性が下がってしまう
- 言語の壁が原因で、外国籍スタッフの教育をスムーズに行えない
- 教育の効果を正確に測定するのが難しく、教育の改善や適切な従業員評価が困難
特に食品製造業は、人手不足が深刻化している業界です。徹底された異物混入対策の実施のためには、これらの課題を乗り越える必要があると言えます。
そこで、おすすめなのが動画マニュアルを活用した教育です。
衛生管理の教育課題解決には「動画マニュアル」
動画マニュアルは、一貫したわかりやすい内容を全従業員に提供できるため、教育のばらつきを防ぎ、標準化を実現できます。
また、動画マニュアルはどこでも視聴できるので、繁忙期でも業務の合間に視聴し、継続的に学習することが可能です。さらに、テキストや口頭の説明よりも、具体的な事例や実際の作業映像を用いた説明のほうが理解しやすく、従業員の学習意欲を高める効果も期待できます。
動画マニュアルの教育効果をより詳しく知りたい方は、以下の資料も併せてご覧ください。
動画マニュアルの作成が簡単に!おすすめツール「tebiki」とは
「動画マニュアルを導入したいけど、編集や管理が大変そう……」という方には、現場教育システム「tebiki」がおすすめです。tebikiは、動画マニュアルの作成から教育管理までをかんたんに行えるツールで、食品製造業や機械製造、化学関連などさまざまな企業で活用されています。
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詳細な機能や料金プランについては、以下のサービス紹介資料からぜひご確認ください。
動画編集がとにかく簡単
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100ヵ国語以上の言語へ翻訳
tebikiにはボタン1つで、字幕やタイトルを100ヶ国語以上に自動翻訳する機能を搭載しています。日本語の動画マニュアルを瞬時に多国語に変換できるため、外国人スタッフへの教育もスムーズに行えます。
また、自動翻訳された字幕は後から編集できるので、衛生管理の専門用語や業務特有の表現も正確に伝えることが可能です。さらに、英語やインドネシア語など計15言語に対応した字幕読み上げ機能が搭載されているため、外国人スタッフの理解を促進できます。
オリジナルテストで従業員の理解度がわかる
オリジナルテストを作成する機能が搭載されているため、従業員が動画マニュアルの内容を理解しているかどうかを簡単に確認できます。
テストの結果は自動で採点されるため、担当者は手間をかけずにテストの作成から採点までを一貫して行えます。また、レポート機能により、各マニュアルの閲覧状況やアクセス数の多いマニュアルを確認できるため、教育の進捗管理も簡単です。
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tebiki導入により従業員教育に成功している企業事例
tebikiを導入して、従業員教育を成功させた食品製造系企業の事例を3つ紹介します。
より多くの企業事例と効果を知りたい方は、以下のリンクから導入事例集をぜひご覧ください。
タマムラデリカ株式会社
▼動画マニュアルtebiki活用事例動画:タマムラデリカ株式会社▼
うどんや軽食惣菜などを開発製造しているタマムラデリカ株式会社では、紙マニュアルで細かい動きやニュアンスが伝わらず、現場で活用されないという問題を抱えていました。また、外国籍の従業員が多いため、Google翻訳を利用して13ヶ国語に翻訳する必要があり、多言語化の負担が大きいという課題も。
そこで、教育体制を改善するためにtebikiを導入し、動画マニュアルを作成することに。その結果、紙マニュアルよりも細かいニュアンスが伝わるようになり、作業ミスを減少させることに成功しました。
さらに、自動翻訳機能を活用することにより、動画マニュアルの作成時間を1時間から15分程度に短縮! これにより効率的なマニュアル整備が可能になり、ベテラン従業員の作業を「見て覚える」というかつての教育体制から脱することができました。
タマムラデリカ株式会社の導入事例をより詳細に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
インタビュー記事:動画マニュアル作成時間が75%削減!教育体制を強化し、お客様に喜ばれる商品を提供したい
ロイヤル株式会社
▼動画マニュアルtebiki活用事例動画:ロイヤル株式会社▼
ロイヤルグループのバックヤードキッチンであるロイヤル株式会社では、1日50名以上の新人を受け入れることがあり、教育者の負担が大きいという問題を抱えていました。また、複数人が交代で教育を行っているため、教育内容にばらつきが生じるという課題もありました。
そこで、新人教育の効率化を図るためにtebikiを導入し、動画マニュアルを作成することに。新人受け入れ教育の一部を動画マニュアルに置き換えた結果、社員が直接説明する時間が短縮され、教育担当者の負担が大幅に軽減されました。
さらに、同じ動画を使って教育することで教育のムラがなくなり、教育者の突発的な休みにも対応できるようになりました。「ノウハウは会社の財産」と考え、今後は製造業務全体を動画マニュアル化していきたいという意気込みもいただいています。
ロイヤル株式会社の導入事例をより詳細に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
インタビュー記事:繁忙期だと1日50名以上の新人受け入れ教育にtebikiを活用
株式会社大商金山牧場
食肉の生産から販売までを手掛けている株式会社大商金山牧場では、FSSC22000取得拠点とそれ以外の拠点で衛生管理教育に大きなばらつきがあるという問題を抱えていました。また、現場ではベトナム実習生が多いため、言語の壁が原因で作業内容を正しく伝えられないことも多々ありました。
そこで、全拠点の衛生教育内容を統一するためにtebikiで動画マニュアルを作成し、拠点ごとのマニュアルを一元管理することに。その結果、質の高い教育内容を全社に展開でき、衛生管理教育のばらつきを解消できました。
さらに、tebikiの自動翻訳機能を活用することで、外国人実習生向けのマニュアル作成と教育のコストを削減することにも成功。マニュアル作成以外のテスト機能も効果的にご活用いただき、従業員の理解度把握も行っているそうです。
株式会社大商金山牧場の導入事例をより詳細に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
インタビュー記事:衛生管理教育を徹底し、食肉の安全性を確実なものとするために動画マニュアルを活用!
より多くの企業事例を知りたい方は、以下の導入事例集も併せてご覧ください。 各社がどのような現場教育の悩みを抱えて、tebikiで解決してきたのかがわかりやすく1冊にまとまっています。
実際に起きた異物混入事例 / ニュース
実際に日本国内で起きた以下の異物混入事例を3つ紹介します。
- シェイクうどんにカエルが混入(2023年)
- 給食のご飯に脱酸素剤が混入(2024年)
- 豚まんに樹脂が混入(2024年)
記憶に新しい事例もあるかと思いますので、どのようなものが混入したのか、なぜ混入したのか、チェックしていきましょう。
【丸亀製麺】シェイクうどんにカエルが混入(2023年)
2023年5月22日、丸亀製麺が販売する持ち帰り用「丸亀シェイクうどん」にカエルが混入していたという内容の投稿がX(旧Twitter)に投稿されました。
これを受けて、丸亀製麺は同月23日に公式サイトで「お詫びとお知らせ」を掲載。原材料由来の混入と判断して、生野菜を扱う取引先の全工場において立入検査を実施することを報告しました。
同月25日の第2報では、当該工場への立入検査が完了したことを報告し、対象商品の販売を当面の間中止しました。
【横浜市の給食】ご飯に脱酸素剤が混入(2024年)
2024年6月10日、横浜市の中学校で給食として調理中だった麦ごはんに脱酸素剤が混入しているのが見つかり、22校の生徒や教員およそ5,700人分の提供を中止しました。
横浜市教育委員会によると、中学校の給食調理を請け負っている事業者が調理施設で容器に盛り付けた麦ご飯を金属探知機で確認したところ、食品の酸化を防ぐための脱酸素剤が1つ混入しているのを発見。もともと麦の袋に入っていた脱酸素剤が、麦を炊飯器に入れる際に誤って混入したと説明しました。
【551蓬莱】豚まんに樹脂が混入(2024年)
2024年3月16日、大阪の人気豚まんブランド「551蓬莱」に樹脂が混入していたことが判明し、19万個を自主回収する事態に至りました。
製造元の株式会社蓬莱が公開した、お詫びと回収についてのお知らせによると、大阪市浪速区の本社工場で豚まんの具材に使用される玉ねぎの洗浄カットラインの水はね防止カバーが欠損し、樹脂が混入したとされています。
樹脂を誤って食べても吸収されずに排出されるため健康被害は起きないと説明しましたが、万全を期すため料金着払いでの返送を受け付け、代金返金の対応を行いました。
【Q&A】異物混入に関するよくある質問
異物混入に関するよくある質問について解説します。
異物混入のクレームには、どう対応すればいい?
異物混入のクレームには、迅速かつ誠実に対応することが重要です。
クレームを受けた際は、まず顧客の話をしっかりと聞き、感謝の意を示した上で誠実に謝罪をしましょう。次に、怪我や健康被害を受けていないかを確認し、問題がある場合は医療機関への受診を勧めます。
その後、異物の種類や商品の状態を確認し、原因が分かり次第すぐに連絡する旨を伝えましょう。
食品に異物が混入したらどうなる?
異物混入が発覚するとメディアに報道されたり、SNSで拡散されたりして、企業のイメージが低下する恐れがあります。また、健康被害が生じた場合は、企業は法的責任を負うリスクもあります。
そのため、食品に異物が混入しないように、品質管理や衛生管理を徹底することが重要です。
異物混入を発見したら、どこに連絡すればいい?
異物混入を発見したら、まずは製造現場や販売者に連絡しましょう。すぐに製造現場や販売者に知らせることで、商品が流通する前に対応し、被害の拡大を抑えられます。
そのため、従業員が異物を発見した場合は品質管理部門に報告し、品質管理部門が発見した場合は責任者や工場長に報告することが必要です。
異物混入の被害が大きくなる恐れがある場合は保健所に報告し、意図的な混入が疑われる場合は警察にも連絡しましょう。
まとめ
発生数の多い異物ランキングや異物混入対策の3原則について解説しました。適切な対策を講じて異物混入を防止することで、消費者の安全を守り、安定して経営が続けられます。
異物混入の原因には、ヒューマンエラーや害虫の発生、設備の劣化などさまざまな要因があります。そのため、異物混入を防ぎたい方はこの記事で紹介した3原則を徹底し、あらゆる異物混入の原因を排除していきましょう。
効率的に異物混入を防止するためには、現場教育システム「tebiki」の活用がおすすめです。tebikiを使用することで、業務内容を標準化し、作業ミスやメンテナンス不足による異物混入を減らせます。さらに、100ヶ国語以上に対応した自動翻訳機能が搭載されているため、外国人スタッフに衛生管理の方法や重要性を理解してもらうことも可能です。
動画マニュアル「tebiki」の資料は、以下の画像から無料でダウンロード可能ですので、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
参照ページ
株式会社丸亀製麺「お詫びとお知らせ 」/「お詫びとお知らせ(第二報)」
NHK「給食の麦ごはんに脱酸素剤混入 約5700人分提供中止 横浜」
株式会社蓬莱「製品への異物混入についてのお詫びと回収について(更新)」