現場の標準化を手助けする教育ツール「tebiki」が運営しているメディア、現場改善ラボです。
変化点とは、製造工程で何かを変化させたときのことを指します。そして変化点管理とは、変化点を管理・コントロールすることで不良品や異常の発生を未然に防ぐことです。
この記事を読んでいる方は、
「品質向上のために変化点を管理する必要が出てきた…」
「効率性の向上とコスト削減のために変化点管理が必要になった!」
「変更管理の手法やフレームワークに関する情報が知りたい!」
といった疑問を抱えているのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「変化点管理とはいったい何なのか」や変化点管理のやり方などを詳細に説明していきます。
現場改善ラボでは、トヨタの品質管理手法を参考にした変化点管理を動画形式でも解説しています。
- これからはじめて変化点管理に取り組む方
- 変化点管理に取り組んではいるが、上手くいっていない方
上記のような方におすすめの内容となっております。以下の画像をクリックして、ぜひご視聴ください。
目次
変化点管理とは?
変化点管理は、製造工程における変化を正確に捉え、コントロールすることで品質不具合や異常の発生を未然に防ぐ手法です。製造現場では日々変化が起こり、変化が品質不具合の原因となりえます。
例えば、自動車部品製造において、材料の微妙な変更や作業方法の変更が品質に大きな影響を及ぼす可能性がありますが、変化点管理を行うことで変化を早期に検知し、適切な対応をとることで製品の品質維持やトラブルの未然防止が可能です。
変化点とは
変化点とは、何かが変わる瞬間や場所、または状況が変わる具体的な点を指します。製造業では、小さな変化が大きな品質問題を引き起こす可能性があるため、変化点を正確に把握することが重要です。
例えば、製造ラインで使用する材料の変更や作業者の配置転換、設備の変更などが変化点に該当します。
例に挙げた変化は製品の品質に直接影響を及ぼす可能性があるため、変化点を正確に把握し管理することが品質維持の肝といえます。
さらに細分化すると、変化点には計画的変化点と突発的変化点の2種類があり、次の文章で2種類の変化点や似た言葉との違いについて詳しく解説するので参考にしてみてください。
計画的変化点
計画的変化点とは、特定の目的や目標を達成するために設定された変化の瞬間や段階を指します。
計画的変化点は製品の品質向上や生産効率の改善を目的として意図的に行われるため、変化の影響を正確に理解し管理することが重要です。
例えば、製造ラインの効率化を目的とした新しい機械の導入や、製品の品質向上のための材料の変更などが計画的変化点に該当します。
例に挙げた変化は、製品の性能や品質に直接影響を及ぼすため、変化の前後で品質の変化を正確に評価し、必要に応じて追加の対策を講じる必要があります。
突発的変化点
突発的変化点とは、予期せぬ状況や事故によって生じる変化のことです。突発的な変化は予測が困難であり、製品の品質や生産の安定性に大きな影響を与える可能性があるため迅速かつ適切な対応が求められます。
例えば、突然の機械故障や予期せぬ原材料の品質問題、作業者の急な欠勤などが突発的変化点に該当します。
これらの原因を迅速に特定し適切な対処を行うことで、品質問題の発生を防いで生産の安定性を維持することが可能です。
変化点と異常の違い
変化点と異常の違いは、変化点が製造工程における任意または不可避の変更を指すのに対し、異常は製造工程が正常な状態から逸脱した状態を指す点にあります。
変化点は製造工程の変更や調整の一環として発生するものであり、必ずしも品質問題を引き起こすわけではありません。
一方で、異常は通常の製造プロセスからの逸脱を意味し、品質問題や生産遅延の原因となりえます。
例えば、計画的に行われる設備のアップグレードは変化点ですが、機械の突然の故障は異常と考えられます。変化点は管理の対象であり、異常は問題解決の対象となります。
変化点管理と変更管理の違い
変化点管理と変更管理の違いとしては、変化点管理は予期せぬ変化による影響に対応する一方で、変更管理は意図的な変更を効果的に実施するという点が異なります。
変化点管理は、製造プロセス内で発生する予期せぬまたは計画的な変化を識別し、変化が製品品質に与える影響を管理・制御することに重点を置いています。製造業では、小さな変化が製品の品質に大きな影響を及ぼす可能性があるため、変化を迅速に識別し、適切に対応することが重要です。例えば、材料の微妙な変更や環境条件の変化などが変化点に該当します。
一方、変更管理は、製品やプロセスに対する計画的な変更を管理する工程です。新しい材料の導入、製造プロセスの改善、設備のアップグレードなどが含まれます。
変更管理の目的は、変更が製品の品質や生産効率に与える影響を評価し、変更をスムーズに実施することにあります。
製造業における品質不良を防ぐためにはその原因と対策方法を知ることが大切です。現場改善ラボでは、製造業において製品の品質向上と不良の削減について紹介している記事を用意しています。
製造過程における変動やバラツキを減らすためにも是非参考にしてみてください。
関連記事:製造業における品質不良の原因と対策方法は?実際の取り組み事例も紹介!
変化点管理の目的
製造現場では予期せぬ変化が常に起こり得るため、適切に変化点管理をすることが製品の品質保持と生産効率の向上に直結します。ここではそんな変化点管理の目的として以下の3点を解説します。
- 品質を保つため
- トラブルを未然に防ぐため
- トラブルの原因を解明し、再発を防止するため
品質を保つため
変化点管理の目的の一つは、製品の品質を保つことです。製造プロセスにおける小さな変化が製品の品質に大きな影響を与える可能性があるため、変化を適切に管理することが品質維持のポイントとなります。
例えば、電子機器の製造において、使用する部品の微妙な変更や組立プロセスの変更が最終製品の性能に影響を及ぼすことがあります。
変化点管理により、例に挙げた変化を早期に検知し、必要な対策を講じることで、製品の品質を維持することが可能です。
トラブルを未然に防ぐため
変化点管理のもう一つの重要な目的は、トラブルを未然に防ぐことです。製造工程における予期せぬ変化がトラブルの原因となることが多いため、変化を早期に検知すれば、適切に対応することでトラブルを未然に防ぐことが可能です。
例えば、化学製品の製造において、原材料の品質変動や製造条件の変更が製品の不良や安全性の問題を引き起こす可能性があります。
変化点管理により変化を早期に検知し、適切な対策を講じることで、トラブルの発生を未然に防ぐことが可能です。
トラブルの原因を解明し、再発を防止するため
変化点管理はトラブルの原因を解明し、再発を防止するためにも重要です。製造工程における変化がトラブルの原因となることが多いため、変化を詳細に分析することでトラブルの原因を特定し、再発防止策を講じることが可能です。
例えば、食品製造業において、製造ラインの温度や湿度の変化が製品の品質問題を引き起こすことがあります。
変化点管理により、変化を詳細に分析し、原因を特定することで、同様の品質問題の再発を防ぐことが可能です。
品質不良のトラブルを防止するために、品質向上は不可欠です。現場改善ラボでは、品質向上のための動画を配信しているので、ぜひこの機会に動画に申し込んでみてください。
変化点を可視化・管理するために重要な4つの要素
変化点を可視化し管理するためには、製造業における4M(Man、Machine、Material、Method)の理解が不可欠です。
4Mは製品の品質に直接影響を与える主要な要素であり、それぞれの変化を適切に管理することが、品質の維持と改善につながります。
4M
4Mとは、Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)の4つの要素の頭文字を取って作られた言葉のことです。製造業の変化点管理は4Mを中心に行うことが原則です。ここでは4Mについて詳しく解説します。
Man(人)
Man(人)は製造現場の作業者やその人のスキルを指し、作業者の技能や経験、注意力が直接製品の品質に影響を与えるため重要とされています。
例えば、精密機械の製造では作業者の技術力が製品の精度を左右します。作業者の教育や適切な配置が品質管理、変化点管理には不可欠です。
Machine(機械)
Machine(機械)は製造に使用される機械や設備を指します。機械の性能や状態が製品の品質に直接影響を及ぼすため、重要とされています。
例えば、自動車の組み立てラインにおいて、機械の正確な調整やメンテナンスが製品の品質を保証します。機械の適切な管理と定期的なメンテナンスが重要です。
Material(材料)
Material(材料)は製品製造に使用される材料を指します。材料の品質が製品の品質に直接影響を与えます。
例えば、電子機器の製造において、使用する半導体や電子部品の品質が最終製品の性能に大きく影響します。材料の品質管理と適切な在庫管理、さらには変化点管理が必要です。
Method(方法)
Method(方法)は製造プロセスや作業手順を指し、製造方法や作業手順の適切さが製品の均一性と品質を保証します。
例えば、化学製品の製造において混合や加熱の手順が製品の品質に大きな影響を与えます。作業手順の標準化と従業員への適切な教育が重要です。
現場改善ラボでは、4Mについて詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:4Mとは?分析方法や変更管理の目的とポイントを解説
5M+1E
5M+1Eは、4M(Man、Machine、Material、Method)に加えて、Measurement(計測)とEnvironment(環境)を含む言葉です。5M+1Eは、製造業における品質管理とプロセス改善において重要な役割を果たします。
Measurement(計測)
Measurement(計測)は、製品やプロセスの品質を定量的に評価するための計測を指します。製品の品質を確保し維持するためには、定量的なデータに基づく客観的な評価が不可欠なためMeasurement(計測)が重要とされています。
例えば、自動車部品の製造において部品の寸法や耐久性を正確に計測することは、製品の安全性と信頼性を保証する上で極めて重要です。
計測データを用いて対策を行うことで、プロセスの改善や品質のばらつきを最小限に抑えることが可能になります。
Environment(環境)
Environment(環境)は、製造プロセスに影響を与える環境要因を指します。製造環境の変化は製品の品質に直接影響を及ぼす可能性があるため、Environment(環境)が重要とされています。
例えば、電子部品の製造では温度や湿度の変化が製品の品質に大きな影響を与えることがあり、これを防ぐには環境条件を適切に管理し、製品の品質を一定に保つことが重要です。
また、作業環境の改善は従業員の作業効率やモチベーションにも影響を与えるため、間接的に品質向上に影響します。
6M
6Mは、製造業における品質管理とプロセス改善において重要なフレームワークです。6Mは、4M(Man、Machine、Material、Method)に加えて、Measurement(計測)とManagement(管理)を含む言葉です。
6MのManagement(管理)は、製造プロセス全体の管理を指します。製造プロセスの効率化や品質向上には、全体を見渡し適切に管理する能力が必要です。
例えば、電子機器の製造では製造ラインの効率化、品質管理システムの導入、従業員の教育やモチベーション管理などが、製品の品質に大きく影響します。
Management(管理)により、製造プロセス全体を最適化し、品質の維持と向上を図ることが可能です。
3H
3Hは「初めて」「変更」「久しぶり」という三つの状況を指し、製造業における品質管理やプロセス改善において重要な考え方です。3Hの状況は、製造のトラブルや品質問題の発生に大きく関わっています。
初めて
「初めて」の状況は、新しいプロセスや作業を行う際に発生します。新しい作業は未知の要素を含み、予期せぬ問題が発生しやすいことがあります。
例えば、新しい製品の生産開始時、従業員はまだその製品に慣れていないため、品質問題が発生する場合があり、注意が必要です。
「初めて」の状況では、徹底した教育と試運転を通じて問題を未然に防ぐことが重要になるでしょう。
変更
「変更」は、製造プロセスや材料、機械設定などに変更が加えられた際に発生します。変更はプロセスの安定性を損ない、品質に影響を与える可能性があります。
例えば、材料の仕様変更は製品の品質に直接影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
変更が行われる際には、変更の影響を詳細に分析し、適切な対策を講じるようにしましょう。
久しぶり
「久しぶり」の状況は、長い間行われていなかった作業が再開される際に発生します。長期間行われていない作業は作業者が手順やカン・コツを忘れている可能性があり、ミスが発生しやすい傾向があります。
例えば、季節商品の製造再開時は前回の製造から時間が経過しており、作業者が正確な作業手順を忘れている可能性があるため注意が必要です。「久しぶり」の状況では、事前のリフレッシュトレーニングや手順の再確認が重要です。
変化点管理の進め方
変化点管理は、製造業における品質不具合を未然に防ぐために重要です。変化点管理を効果的に進めるためには、以下の手順に沿った対策が効果的です。
- 管理対象について洗い出す
- 変更点の優先順位を決める
- 管理方法を決め実施する
- 変化を検知した際の対処法を標準化させる
- 変化を検知した場合
- 変化を検知しなくとも定期的に改善する
ここで紹介しきれていない、より詳細な内容は無料の動画でまとめています。ぜひ、以下をクリックしてご視聴ください。
管理対象について洗い出す
どの要素が変化する可能性があるかを明確にすることで変化に迅速かつ適切に対応できるため、最初に管理対象を洗い出します。
例えば、自動車製造業では使用する部品、機械の設定、作業員の配置などが管理対象となります。
管理対象について明確にすることで、変化が発生した際に迅速に対応し、品質不具合を防ぐことが可能です。
変更点の優先順位を決める
すべての変更点に対応するのは現実的ではないため、優先順位を決めることで効率的な変化点管理ができます。
例えば、電子機器製造業では、重要な部品の変更や主要な製造プロセスの変更が優先順位が高い変更点となります。
最も影響が大きいと思われる変更点に焦点を当てるためにも、優先度の高い変更点に注目することで品質管理の効率を高めることが可能です。
管理方法を決め実施する
変更点の優先順位を定めたら、管理方法を決めて実施します。具体的な管理方法を定めることで、変化が発生した際の対応が明確になり、迅速な対応が可能です。
例えば、化学製品の製造業では原材料の変更が発生した際の品質テストの手順や、新しい機械を導入した際のオペレーターのトレーニング方法を決定することなどが管理方法に含まれます。
具体的な管理方法を事前に定めておくことで、変化に迅速かつ効果的に対応することが可能です。
変化を検知した際の対処法を標準化させる
管理方法を決めた後、変化点管理の効率化のために変化を検知した際の対処法を標準化します。
例えば、食品製造業では原材料の品質に変化があった際の再検査の工程や、製造ラインの温度変更が発生した際の調整手順などが標準化の対象だといえます。
対処法を標準化することで、変化が発生した際に迅速かつ効果的に対応することが可能になります。
変化を検知した場合
変化を検知した場合には、以下の2つの進め方による対策を実践することをおすすめします。
- 変化点を記録する
- 真因について解明する
変化点を記録する
記録された変化点は将来的な品質改善のための貴重なデータとなるため、変化点を記録することは変化点管理において重要です。
例えば、機械部品製造業では機械の故障やメンテナンスの履歴、生産ラインの変更点などが記録されます。記録を分析することで、将来的な品質改善や効率化のための参考になります。
真因について解明する
真因を理解することで、同様の問題の再発を防げます。
例えば、製造業では製品の不良が発生した際は原因分析が行われることが多いです。分析を通じて、不良の真因を特定し、再発防止策を講じることが可能です。
再発防止策を立てて標準化させる
再発防止策を立て、標準化することは、変化点管理の最終段階であり重要です。なぜなら、再発防止策を標準化することで、同様の問題が再発した際に迅速に対応できるからです。
例えば、製造業においては特定の機械の故障が原因で品質問題が発生した場合、故障の原因を特定し、同様の故障を防ぐためのメンテナンスプロセスを標準化することは多々あります。再発防止策を標準化することで、将来的な品質問題の発生を防ぐことが可能です。
変化を検知しなくとも定期的に改善する
予期せぬ変化が発生しない状況でも、常に改善の余地があるため、変化を検知しなくとも定期的に改善することは、変化点管理の継続性という意味で重要です。
例えば、製薬業界では製造プロセスが安定していても、新しい技術の導入や作業効率の向上を目指して定期的な改善活動が行われます。
定期的な改善を行うことで、製造プロセスの効率化や品質向上を図ることが可能です。
定期的な改善活動をするために参考となる記事を、現場改善ラボでは用意してあります。ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:製造業における品質改善/向上5つの手法は?品質バラつき防止の取組事例を解説
現場の標準化を進めるときの課題と対策
現場の標準化は、製造業において効率的な生産と品質の維持を実現するために不可欠ですが、標準化にはいくつかの課題があります。
ここでは標準化を進める際の課題と役立つツールについて解説します。
標準化を進めるときに直面する課題
標準化を進めるときに直面する課題には主に以下の2種類が存在します。
- 属人化した業務のマニュアル化
- 管理・更新がしやすい環境の整備
属人化した業務のマニュアル化
特定の個人に依存する業務は、その人が不在の場合に業務が滞るリスクがあるため、属人化した業務のマニュアル化は標準化を進める上での大きな課題です。
例えば、ある特定の機械の操作を一人の作業者しか知らない場合、その作業者が休むと生産が止まってしまう可能性があります。
属人化を解消するためには業務を文書化し、全員が理解できるようにする必要があります。
管理・更新がしやすい環境の整備
標準化されたプロセスや手順は、常に最新の状態に保つ必要があるため、管理・更新がしやすい環境の整備も標準化の大きな課題です。
例えば、製造プロセスが変更された場合、それに伴いマニュアルや手順書も更新する必要があります。
そのためには、文書の管理と更新が容易なシステムやプロセスを導入することが重要です。
標準化を効果的かつ効率的に進めるには「動画」がおすすめ
標準化を効果的かつ効率的に進めるためには、動画を活用することがおすすめです。なぜなら、動画は複雑な手順を視覚的に示せるため、作業者の理解の助けとなるからです。
例えば、新しい機械の操作方法を動画で示すことで、作業者は実際の操作を見ながら学ぶことが可能です。
結果として、文書だけでは伝わりにくい細かなポイントも効果的に伝えることが可能になります。
また、動画は再生回数に制限がなく、必要な時に何度でも見返して復習ができるため、学習効果を高められる点もメリットです。
おすすめの動画マニュアル「tebiki」と活用事例
標準化を進めるためは動画マニュアルである「tebiki」の利用がおすすめです。
tebikiは、現場教育の効率化を目指す製造業において特に有効な動画マニュアル作成ツールです。
tebikiの特徴として、スマートフォンでの撮影と音声認識による自動字幕生成機能により、誰でも簡単に動画マニュアルを作成できることが挙げられます。
日々の業務やマニュアルを動画化することで伝わりにくい作業の「カン・コツ」を可視化し、データ蓄積することが可能です。また、100ヶ国以上の言語に対応する自動翻訳機能があり、外国人スタッフへの言語の壁を越えた効果的な教育が実現可能です。さらに、誰がどのマニュアルをどれだけ見たかが一目でわかり、理解度テストによる教育効果の検証もできます。
ここではtebikiの活用事例として、以下の2社の事例を紹介します。
- 新日本工機株式会社
- アスクル株式会社
新日本工機株式会社
新日本工機株式会社は、1898年に若山鐵工所として創業し、1949年に現在の名前で設立された製造業の企業です。新日本工機株式会社は主に工作機械、遠心力鋳造管、産業機械の製造販売を行っており、工作機械の売上が全体の約9割を占めています。日本国内に3つの生産工場を持ち、海外では7カ国に営業・サービスを担う100%子会社を有しており、重工業・一般機械業界、航空機業界、自動車業界を主な顧客とし、技術開発にも力を入れている企業です。
新日本工機株式会社は、現場作業において「人が育つ環境づくり」を最も重要視しており、マイスターが作業だけでなく、仕事に対する姿勢なども直接伝える道場教育を行っています。
しかし、実際の現場では作業方法のバラツキや作業の後戻りが課題となっていました。
そこで新日本工機株式会社はバラツキをなくし、標準化するために動画マニュアルのtebikiを導入しました。
tebikiの導入により、新日本工機株式会社では、ベテラン技術者の技術やノウハウを動画で可視化し、技術伝承を効果的に行えるようになったとのことです。また、作業手順の標準化を進め、作業品質の安定化を実現したほか、tebikiの自動翻訳機能により海外の拠点やスタッフへの教育が容易になり、翻訳にかかる工数が削減されました。
新日本工機株式会社では、tebiki導入後の1年間で1,500本以上の動画マニュアルを作成し、作業要領書の内容だけでなく、安全作業や保守・点検作業など多岐にわたる作業をマニュアル化しています。
結果として、紙マニュアルの限界を超え、効果的かつ効率的にマニュアル整備に成功しています。
参考元:人が育つ環境づくりとして動画マニュアルtebikiを活用。技術の蓄積と作業品質の安定を実現。
アスクル株式会社
アスクル株式会社は、事業所向けECサイト「ASKUL」と個人向けECサイト「LOHACO」を運営する企業です。全国に10カ所の自社物流拠点を持ち、必需品を迅速に届ける「明日来る」サービスを提供しています。アスクル株式会社の特徴は、各物流センターで高度に自動化されたマテハン設備を駆使し、安定稼動させることにより、スピーディなサービスを実現している点です。
アスクルが抱えていた主な課題は、教育が属人化されており技術伝承が進まないこと、紙の手順書ではベテランのノウハウが伝わりにくいこと、そして人によって習熟度が異なることでした。課題は主に物流量の増加と人手不足の状況下で、高度に自動化された物流設備のメンテナンス業務において特に顕著に現れていたとのことです。従来の教育手法では、教育担当者の属人化や正確性のバラつきが生じ、非効率な状況に陥っていました。
そこでアスクル株式会社は動画マニュアルのtebikiを導入し、属人化されていた知識や技術が動画マニュアルによって可視化されたため、効率的に伝承することが可能になりました。
また、tebikiにより、作業手順が視覚的にわかりやすくなり、新人社員の習熟度が向上。結果として、教育期間が半減し、新人の独り立ちまでの時間が短縮されました。
参考元:高度に自動化された倉庫の安定稼働を支えるために動画マニュアルtebikiを導入!
tebikiの資料は無料でダウンロード可能です。ぜひこの機会にtebikiの資料を無料でダウンロードしてみてください。
tebikiを利用して、変化点管理をスムーズに【まとめ】
変化点管理は、製造工程における変化を正確に捉え、コントロールすることで品質不具合や異常の発生を未然に防ぐ手法です。
変化点には計画的変化点と突発的変化点があり、それぞれ異なるアプローチが必要です。また、変化点と異常の違い、変化点管理と変更管理の違いを理解することが重要になります。
変化点管理の目的は、品質を保つこと、トラブルを未然に防ぐこと、そしてトラブルの原因を解明し再発を防止することにあります。
変化点管理を実現するには、4M(Man、Machine、Material、Method)、5M+1E(Measurement、Environmentを加えた6M)、そして3H(初めて、変更、久しぶり)といった要素の理解と管理が不可欠です。
変化点管理の進め方には、管理対象の洗い出しから始まり、変更点の優先順位の決定、管理方法の実施、変化を検知した際の対処法の標準化、変化点の記録、真因の解明、再発防止策の立案と標準化、そして定期的な改善が含まれます。
現場の標準化においては、属人化した業務のマニュアル化や管理・更新がしやすい環境の整備が課題となります。
なかでも現場の課題に対処するためには、動画マニュアルtebikiが有効です。実際の事例として、新日本工機株式会社やアスクル株式会社がtebikiを活用して現場改善に成功しています。
tebikiの資料は無料でダウンロード可能です。ぜひこの機会に現場改善のために、tebikiの資料を無料でダウンロードしてみませんか?