かんたん動画マニュアル作成ツール「tebiki現場教育」を展開する、現場改善ラボ編集部です。
製造業では顧客やユーザーの要求品質/当たり前品質を満たす製品を届けるために、設計品質から製造品質までを作りこむ一連の品質管理をする必要があります。不良率の低減を生産工程で目指すためには、生産活動に関わる従業員が「品質に対する意識」や「品質問題の原因究明と対策方法」の内容を理解している必要があるでしょう。
そこでこの記事では、品質向上をさせる上で重要になる「品質教育」について紹介します。具体的なやり方や教育を通して伝えるべき内容、実際に品質教育を行っている企業の事例も解説しますので、品質管理に関わる方は是非ご覧ください。
目次
品質教育では何を教える?テーマ例
品質教育は、企業の製品やサービスの質を維持・向上させるために欠かせないプロセスです。しかし、どのようなテーマを取り上げるべきか悩むことも多いでしょう。そのようなときは、以下のテーマで教育を進めてみてください。
実践的な学びを提供するためのポイントを1つずつ詳細に解説します。
品質意識を高める方法
「品質意識を高める方法」を取り入れることで、組織全体のパフォーマンス向上が期待できます。社内で改善手法を共有し、品質意識を高める試みとして以下4つを解説します。
5S活動の徹底
5S活動とは、環境改善を行う取り組みのことです。以下の言葉の頭文字をとって、5Sと呼ばれています。
- 整理
- 整頓
- 清潔
- 清掃
- 躾(しつけ)
現場のムダを発見・改善することで、品質の向上だけでなく職場の環境改善や、怪我・事故の防止につながります。トヨタ自動車株式会社は5Sを重視しており「トヨタ式5S」と呼ばれるほど環境改善活動に力を入れています。
5S活動に取り組んでいるのにも関わらず、失敗に終わってしまう企業も多いです。5S活動で生産性を向上させるには、正しい手順で取り組む必要があります。
現場改善ラボでは数々の企業で5S改革を行ってきた5Sコンサルタントによる、現場で実践できる「正しい5S活動」の実践方法の動画を無料で公開しています。具体的にとるべきアクションを知りたい方は、ぜひ本記事と併せてご覧ください。
4Mの変化点や変更点を共有する
4Mとは、製造現場を構成する主な4要素の頭文字を取った言葉です。以下の言葉の頭文字をとって、4Mと呼ばれています。
- Man(人)
- Machine(機械)
- Material(材料)
- Method(方法)
製造業では、4Mに該当する何らかの意図的な変更や、意図的ではない変化が生じた場合に、品質不良が発生しやすい傾向があります。
作業手順の変更や設備/原材料の変更など意図的な変更を行った際、作業ミスを防ぐために情報共有が必要です。また、過去データに基づく傾向値や熟練者のカンコツなどから、何らかの変化を感じ取って品質不良の予見ができるケースもあります。
このような変更点/変化点を言語化し共有することで、不良発生を防止する品質教育になります。変更点はその事実を共有すればいいものの、変化点を感じ取る方法は経験やカンコツによる部分も大きく難易度が高いでしょう。4M変化点を管理する方法は、デンソーの製造現場で品質管理を担っていた専門家による以下の解説動画でご覧ください。
>>元デンソーの専門家による「トヨタ式4M変化点管理の方法」を見てみる(視聴無料)
3H(初めて/変更/久しぶり)に該当する作業の教育
3Hとは、ミスの起こりやすい3つの要因のことです。以下の言葉の頭文字をとって、3Hと呼ばれています。
- 初めて
- 変更
- 久しぶり
「初めてやる作業」「手順が変更された作業」「久しぶりに行う作業」は、ヒューマンエラーによるミスが起こりやすいです。そのため、品質教育では、3Hに関係するヒューマンエラーがないかを確認・対策してみましょう。
品質不良につながるヒューマンエラーの対策方法については、別記事か、ローランドや良品計画の製造現場で品質管理を担ってきた専門家による以下の解説動画もご覧ください。
5ゲン主義に沿った不良原因の追求と対策を徹底する
5ゲン主義は、現場/現物/現実にあたる「三現主義」の視点で現状を捉え、原理や原則といった本来目指すべき状態に向けて改善を行っていくことを指します。現場/現物/現実/原理/原則の頭文字をとって、5ゲン主義と呼ばれています。
下記のような視点で、品質問題を捉える考え方を品質教育で行うことで、現場主体による品質改善活動の推進や徹底といった効果が期待できるでしょう。
5ゲンの要素 | 見るべき点 |
---|---|
「現場」に足を運ぶ | ・作業環境 ・作業の流れ ・従業員の動き ・設備や機械の状態 |
「現物」を手に取る | ・製品や部品の品質 ・原材料の状態 ・不良品や問題の発生物 |
「現実」を自分の目で見る | ・問題や課題の具体的事例 ・現場での実際の状況 |
「原理」から 外れていないかを確認する | ・品質管理の基本原則 ・標準作業手順 |
「原則」と異なることが 行われていないかを確認する | ・品質管理の基本原則 ・遵守すべきルールや規範 |
しかし、品質の考え方や重要性だけでなく、改善のための考え方やプロセスを伝えることが品質教育には必要です。品質の改善ステップやプロセスを伝えることで、具体的な行動ベースの改善提案が現場主体で挙げられることが期待されます。
次からは、品質教育で教えるべき「品質改善のステップやプロセス」についてご紹介します。
品質改善のステップやプロセス
品質改善を効果的に行うには、以下のような品質改善のステップやプロセスを教えることも重要です。「品質向上のためにどのような施策を行うべきか、洗い出すための視点」として教えるとよいでしょう。
可視化 | 製造に関わる情報を可視化(目に見えない情報をデータ化)すると、改善策が実際に効果をもたらしているかを明確に確認できるようになります。 製造に関する情報を数値化してデータ管理ツールで整理すると、効率的に品質改善を行えるようになるでしょう。 |
定量化 | 製造に関わる可視化した情報をより細かく数値化することで、効率よく製造工程を改善できます。 統計ソフトを使って製造データの傾向を分析することで、数字に基づいた具体的な改善案を提案できるようになります。 |
課題化 | 目標と現状の数値を比較して問題点を明確にすることで、効率的に業務改善できるようになります。 業務管理と製造を行っているメンバーが一緒に行うことで、効率的に問題点を発見できるでしょう。 |
実践化 | 実践化とは、設定した目標に沿って品質改善を行うことです。課題化を行って目標を明確にした後、実践を繰り返していくことで短時間で品質を向上させられます。 ただ、計画通りに進むことは少ないため、定期的に目標と現状の差分を計測して、計画を修正していく必要があります。 |
定着化 | 人事異動や原材料の質によって品質が変わってしまうため、実践化で目標の品質に達した後に品質が悪くなることがあります。 そのため、定期的に業務マニュアルの更新や再教育を行い、品質を安定させるための施策を行いましょう。 |
品質改善に向けた可視化の手法としては、製造日報や不具合報告書などの「現場帳票」を活用するケースが多いでしょう。しかし、紙やExcelベースで運用される場合が多い現場帳票は、記録や集計に膨大な工数が発生して改善に向けた分析が着手できないというケースも少なくありません。
そこで、「現場帳票のデジタル化」も行うことで、記録や承認工数の削減/記録データの自動グラフ化ができるため、品質教育で改善意識を標準化させた現場主体で、不良の分析から改善活動まで取り組めます。
現場帳票のデジタル化のメリットや導入方法、デジタル化ツールの選び方については以下のガイドブックをご覧ください。
品質管理の手法
品質教育では、従業員に対して品質管理の手法を伝えることも重要です。組織全体の品質向上のために具体的に何をすべきかを明確にできるため、教育を通して伝えると良いでしょう。
ここでは、代表的な品質管理の手法を7つご紹介します。品質管理の基本についておさらいしたい方は、是非以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:品質管理とは?品質保証との違いは?管理手法や品質改善のポイントを解説
PDCAサイクル
PDCAサイクルとは、仮説・検証を繰り返して品質を高める手法のことです。
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとってPDCAサイクルと呼ばれています。製造現場で発生している品質問題の対策を計画し、実際に検証と効果を計測したうえで、効果が見込める改善サイクルを繰り返すことで、品質改善の効果が期待できます。
製造業の場合、Plan(計画)ではなくStandardize(標準化)を指す「SDCAサイクル」の手法でも良いでしょう。
改善が見込める手法や施策を現場の標準として落とし込むことで、品質改善を期待することができます。一方で、実際に標準化を進めようとするのは難易度が高いことも事実です。
現場改善ラボでは、トヨタの製造現場で品質管理を担っていた専門家による「トヨタ式標準化の考え方」の解説動画を無料でご覧いただけます。ぜひこの機会に、以下のリンクよりご覧ください。
>>専門家による「品質のバラつきを抑えるトヨタ式標準化の進め方」の解説動画を見る
シックスシグマ
シックスシグマ(6σ)とは、品質のばらつきを小さくするための改善手法のことです。
データのばらつきを表す「標準偏差」の単位であるシグマが名前の由来で、6σ(不具合が100万回あたり3.4回以内)が最も厳しい基準です。プロセス改善手法「DMAIC(ディーマイク)」やプロセス開発手法「DMADV(ドマドブ)」を使うことで、個人のスキルや発想力に左右されずに改善を行えます。
シックスシグマの具体的な手法である「DMAIC(ディーマイク)」や「DMADV(ドマドブ)」の詳細や、シックスシグマを行うメリットについて知りたい方は、是非以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:シックスシグマ(6σ)とは?経営/品質管理で必要な概念をわかりやすく解説!
QCストーリー
QCストーリーとは、品質改善(Quality Control)を行うための考え方や手順のことです。QCストーリーを実践することで、問題解決までのステップが明確になり、順序に沿って効率よく改善を行えるようになります。
「問題解決型」「施策実行型」「課題達成型」という3つの型があり、業務や問題によってアプローチを変えて改善を行えるという特徴があります。
QCストーリーの正しい進め方を知りたい方は、以下から元トヨタ自動車九州の主幹が解説する「トヨタ式QCストーリーの進め方」の解説動画をご覧ください。NG事例もわかりやすく解説します。
3Mの削減
3Mとは「ムリ・ムダ・ムラ」の3つの頭文字を取った言葉で、主に製造業で効率と品質を最大化するために解決すべき要素のことです。3Mの削減により、製造プロセスの効率化と品質の向上を図れます。
製造現場の3Mに気づくための視点や改善方法を知りたい方は、以下の専門家の解説動画も併せてご覧ください。3Mの削減活動の実施後の標準化のポイントまでしっかり解説しています。
QC7つ道具 / 新QC7つ道具
QC7つ道具と新QC7つ道具はいずれも、製造現場の品質問題を改善するために使う分析ツールです。それぞれの7つ道具は、以下のグラフの通りです。
QC7つ道具 | ・パレート図 ・特性要因図 ・グラフ ・ヒストグラム ・散布図 ・管理図 ・チェックシート |
新QC7つ道具 | ・系統図法 ・連関図図法 ・親和図法 ・マトリックスデータ解析法 ・アローダイアグラム ・PDPC法 ・マトリックス図法 |
2つの違いを簡単にまとめると、QC7つ道具は数値データを、新QC7つ道具は言語データを扱うという違いがあります。
現場改善ラボでは、実務で使える「QC7つ道具の使い方」を専門家が解説している動画を無料公開しています。基本的なことから応用的・実践的なことまで解説していますので、併せてご覧ください。
なぜなぜ分析
なぜなぜ分析とは、問題が発生した原因を「なぜ?」と何度も質問をしながら深掘りすることで、根本的な問題を明確にする手法です。
現場改善ラボでは、トヨタ社内にてなぜなぜ分析を教えていた訓練指導者である伊藤氏による「なぜなぜ分析の進め方」や「具体例」についての無料動画をご用意しております。ぜひ、以下のバナーをクリックしてご覧ください。次章からは、実際に品質教育を通じて、品質向上や品質改善を推進している企業事例をご紹介します。
品質教育で品質向上を推進している事例
実際に品質教育を行っている企業事例を4社分ご紹介します。具体的な事例を通じて、各社がどのように品質教育を行っているかを学ぶことで、自社の取り組みに役立ててください。
児玉化学工業株式会社
児玉化学工業株式会社は、住宅設備や自動車向けの合成樹脂加工を行っている化学メーカーです。
同社は、新人に加えて社内異動など職種が変わる人に向けて、品質と現場の基礎を勉強し直す「品質道場」という独自の取り組みを行っています。品質管理の基礎知識を学んでから現場に配属することで、品質道場の取り組み開始から8年で60〜65%の品質向上に成功しました。
品質不良を削減する取り組みの一環として、動画マニュアルの活用も行っています。簡単に動画マニュアルが作成でき、自動翻訳機能などを有している「動画教育システムtebiki」を導入したことで、手順書作成の工数は紙の1/3にまで削減。動画だからこそ、学ぶ側もわかりやすくなり、社内の作業も標準化されているとのことです。
▼インタビュー動画:児玉化学工業株式会社▼
児玉化学工業株式会社における、品質改善に向けた取り組みの詳細は、以下のインタビュー記事もぜひご覧ください。
▼インタビュー記事▼
・品質とは”人の質”『不良ゼロ』を目指す児玉化学工業の現場改善
・工場の作業手順や異常処置、安全指導を動画で作成。手順書作成の工数は紙の1/3に。自動翻訳で外国人教育にも活用。
トヨタ自動車株式会社
トヨタ自動車は、従業員数7万人以上(連結37万人以上)の国内最大手の自動車メーカーです。「お客様第一」「品質第一」のクルマづくりを行っていて、毎月11日を「品質教育の日」と定め、全工程の作業者が品質知識を学んでいます。
顧客の生の声を聞いて品質意識の向上を図る「品質講話会」や、品質向上活動事例を社内で共有するための「品質事例展示会」も実施。品質管理の意識を高めています。
現場改善ラボにて、トヨタ自動車株式会社元副社長が講演した「品質経営の歴史と課題」の内容を知りたい方は、以下のレポート記事も併せてご覧ください。トヨタにおける品質経営の歴史をお届けしています。
関連記事:自工程完結を発案したトヨタ元副社長が語る『品質経営の歴史と課題』【IMPROVE開催レポート】
沖電気工業株式会社
沖電気工業株式会社は、通信機器を製造する電機メーカーです。同社は、社員全員がQC(Quality Control)を実務に活用することが大切だと考え、入社後の早いタイミングで品質教育を実施しています。
具体的には、以下のような技能教育を行い、品質への意識を高めているそうです。
- QC7つ道具・統計的品質管理などを学ぶ新入社員教育
- 製造物責任(PL)法および消費生活用製品安全法・製品安全規格などの教育
- はんだ付け技能・ソフトウェアテスト技法などの教育
(参照元:沖電気工業株式会社「品質への取り組み」)
沖電気工業株式会社にて品質管理課長を務めた濱田氏による「品質改善活動・QCサークルのポイント」を聞きたい方は、以下から講演動画をご覧ください。QCサークル活動の現状と問題点なども解説していますので、品質教育のネタとしてもご活用いただけるでしょう。
新日本工機株式会社
工作機械などの製造販売を行う新日本工機株式会社では、「人が育つ環境づくり」が最も大切であると考えて、現場作業のプロフェッショナルな作業はもちろんのこと、仕事に対する向き合う姿勢など作業以外のことも直接伝える教育を行っています。
具体的には、「教育道場」と銘打って、社内で認定されたマイスターがものづくりに必要な基本作業を何度も繰り返して教育しているとのこと。教育道場の対象は、主に現場で作業をする若年者や新入社員向けですが、設計技術者にも現場作業を体験してもらうことも行っているそうです。
教育道場では、一気に全ての基本作業をマイスターが全て教えています。そのため、教え漏れがなく、教育内容を標準化できているという効果を得られているそう。その結果、新人の即戦力化を実現しています。
同社では、作業を標準化させるための手段として他にも「動画教育システムtebiki」を活用しています。文字ベースのマニュアルから動画に置き換えて、作業品質が安定するようになりました。品質の面だけではなく、ベテラン従業員に依存していた作業の技術伝承も推進できているとのことです。
▼インタビュー動画:新日本工機株式会社▼
「人材育成の領域が形になってきた」と語る新日本工機株式会社の詳しい取り組み内容については、以下のインタビュー記事でぜひご覧ください。
インタビュー記事:人が育つ環境づくりとして動画マニュアルtebikiを活用。技術の蓄積と作業品質の安定を実現。
多くの製造業者がぶつかる品質教育の課題と解決策
品質教育は製造業において欠かせない要素ですが、多くの企業がその効果的な実施に苦労しています。製造業者が直面しがちな品質教育の主な課題としては、以下の通りです。
- 教育を行う時間やコストがない
- 教育を行える人が少ない
- 教育者によって教える内容にバラつきが生じる
- 外国籍スタッフへの教育が難しい
- 習熟度の把握が行えていない
このような課題があるため、品質教育を実施しても品質意識が定着しないという状況に陥ってしまいます。
課題解決には「動画マニュアル」が有効
上記でご紹介した課題を解決するには、作業手順や安全指導などを視覚的に示せる「動画マニュアル」の活用がおすすめです。
紙のマニュアルと比べると直感的に理解できるうえに、言語化しにくい作業ノウハウも共有できるというメリットがあります。対面での教育を動画に置き換えることで、教育時間・コスト・教育者の負担といった課題をまとめて解消できるでしょう。
以下の動画のように、正しい手順だけではなくNG例もわかりやすく動画化すれば、より効果的に知識をインプットでき、品質への意識醸成につながります。
▼企業で活用されている動画マニュアルサンプル▼
(音量にご注意ください)
動画マニュアルの教育効果をより詳しく知りたい方は、以下の資料も併せてご覧ください。
動画マニュアルを簡単に作れる「tebiki」とは
動画マニュアルのメリットはわかっても、「編集スキルがないから、動画マニュアルの導入に踏み切れない」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。しかし、「tebiki」という動画マニュアル作成ツールを使用すれば、誰もが簡単に動画マニュアルの作成から教育管理が可能になります。
▼動画マニュアル作成ツール「tebiki」紹介動画▼
tebikiには、主に「動画を簡単に作成できる機能」と「教育管理ができる機能」があります。
- 音声認識による自動字幕生成
- 100カ国語以上への自動翻訳
- 字幕の読み上げ(多言語にも対応)
- アクセス履歴等がわかるレポート機能
- オリジナルのテストを作成できるテスト機能
- 従業員のスキルを評価・可視化できる機能 など
実際に導入いただいている企業からは、「tebikiは単なる動画作成ソフトではなく“社員教育ツール”」という声もいただくほど現場教育に特化したツールです。そのため、品質意識を定着させる教育体制の整備が可能になるでしょう。
tebikiには、まだまだ現場教育に便利な機能が搭載されています。より詳細な情報や無料サポート体制については、以下のサービス紹介資料からぜひご確認ください。
tebikiを品質教育の場で活用している事例
動画マニュアル「tebiki」を活用し、品質教育を効果的に進めている事例についても解説します。
理研ビタミン株式会社
理研ビタミン株式会社は、調味料や加工食品の製造を行う食品・化学メーカーです。同社では、紙マニュアルでは業務手順が伝えきれず、業務にバラツキが生じてしまうという課題を抱えていました。
課題解決のために、乳化剤を製造している大阪工場で動画マニュアル「tebiki」を導入。一部の部門で従来の紙マニュアルの40%を動画マニュアルに変更した結果、紙マニュアルではわかりにくい部分の理解が進んだだけでなく、OJT教育にかかる時間を20%削減できました。現在は、品質管理・生産技術・安全教育・研修・点検業務・メンテナンス業務など、幅広い業務の人材教育で活用しています。
理研ビタミン株式会社のより詳しい導入経緯や効果は、以下のインタビュー記事よりご覧ください。
インタビュー記事:品質保証部門と製造部門がONEチームで取り組んだ業務標準化と技術伝承
株式会社かめや
株式会社かめやは、長野県発のたこ焼き・たい焼き専門店「焼きたて屋」を全国に90店舗展開している企業です。同社では、品質統一のため紙マニュアルを採用していましたが、読まれないマニュアルになってしまっていたことや、改訂管理にもムラがあり活用できていないということを問題視していました。
効率が悪い教育方法から脱却するために、動画マニュアル「tebiki」を導入。その結果、店舗ごとでばらつきが生じていた商品の品質が安定しただけでなく、新人が自学自習できるようになり、教育時間の削減に成功しました。また、新人の心理的な負担軽減や教える側のストレス削減の効果もあり、売り上げアップにも繋がっています。
株式会社かめやのより詳しい導入経緯や効果は、以下のインタビュー記事よりご覧ください。
インタビュー記事:教育効率大幅アップで、店舗ごとにバラつく商品品質が改善されました。
そもそも品質教育とは?実施の目的
品質教育とは、品質向上を行う人材を育成する取り組みのことです。実際に製品を作っているパート社員や、製造管理をしている管理職など、全ての従業員が対象になります。
品質教育を行うことで、効率よく品質向上を行えるようになります。品質向上により不良品が減ると、製品や企業のイメージが向上するため、売上アップも期待できます。
一方で不良品が多くなると、購入者からのクレームが増加することで企業のイメージが悪くなり、結果的に売上が下がってしまいます。それだけでなく、不良品が原因で顧客が怪我をしてしまうと、損害賠償金の支払いが発生するリスクがあります。そのため、適切な品質管理を行い、できるだけ不良品を販売しない仕組みを作ることが重要です。
品質教育と似た取り組みとの違い
「品質教育」と見ると、品質管理や品質保証など他の用語や取り組みとの違いを、言葉から理解するのは難しいでしょう。ここでは基礎知識として、品質管理と品質保証の概要を解説します。
詳しい解説を見たい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:品質管理とは?品質保証との違いは?管理手法や品質改善のポイントを解説
品質管理
「品質教育」は人材を育成する取り組みですが、「品質管理」は検査や検証を行って、一定の品質を維持するための取り組みのことを指します。不良品が発生すると大きな問題に発展するリスクが高い、製造業をはじめ自動車や医療などの業界で盛んに行われている取り組みです。
品質保証
「品質保証」は、製品の品質を維持しているかを確認して、顧客を満足させられる製品を作り続けるための活動のことです。製品に視点を置いた品質管理とは異なり、品質保証は顧客に視点を置いています。
まとめ
品質教育は、製造業において品質を確保し、顧客満足を向上させるための重要な取り組みです。本記事でご紹介した、品質教育のテーマ例から具体的な手法などを参考にお取組みいただけますと幸いです。
「教育を行う時間やコストがない」「教育を行える人が少ない」といった各企業が直面する課題に対しては、動画マニュアルの活用が有効です。正しい手順だけではなくNG例もわかりやすく動画化すれば、より効果的に知識をインプットでき、品質への意識醸成につながるでしょう。
動画マニュアルの作成には、「tebiki」というツールがおすすめです。tebikiならば誰でもかんたんに動画マニュアルを作成できるだけではなく、自動翻訳による外国人教育のサポート・テスト機能などによる教育管理も行えます。tebikiの詳細な情報やプランについては、以下の資料からぜひご覧ください。