業務品質の向上に成功すれば、より良い製品やサービスを提供することが可能となり、増収・増益を実現することが期待できます。
この記事を読んでいる方は、
「製品やサービスの質を向上させたい!」
「品質向上の具体的な方法やプロセスに関する情報が知りたい!」
「品質向上のツールやテクノロジーの情報が知りたい!」
といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
そこでこの記事ではまず業務品質を定義し、業務品質を向上させるための視点として「可視化」「定量化」「課題化」「実践化」「標準化」「自動化」「定着化」の7つを解説します。また、業界別の品質向上の具体例や方法、業務品質向上の3ステップ、おすすめのツールなども紹介します。
現場改善をしようと日々努力している方は、この記事を通じて業務品質向上を実現するための情報が得られるでしょう。現場改善を目指す方は、この記事を参考にして業務品質の向上に取り組むことをおすすめします。
目次
業務品質とは?
業務品質とは、企業や組織が提供するサービスや製品の品質だけでなく、製造や提供に関わる業務そのものの品質を指します。業務品質の向上には「業務」と「製品・サービス」の2つの側面に分けられます。
業務そのものの品質向上
業務の品質とは日常の業務プロセスや手順の質を指します。業務の品質向上は社内の誰もが同程度の業務を遂行できる状態を目指すものです。
3M(ムダ・ムリ・ムラ)を排除することで業務効率化や業務改善、サービスや品質、生産性の向上が実現可能です。
例えば、製造現場の機械メンテナンスや部品の取り扱い方法など、一貫した手順や方法を確立することで、製品の欠陥率を低減させることができます。
製品・サービスの品質向上
製品・サービスの品質は顧客からの評価や売上によって向上の度合いを測定することが可能です。
製品であれば、ユーザーにとって魅力的な製品を設計・製造することが品質向上の目標となります。製品の品質が高ければ顧客満足度やリピート購入率の向上が見込めるでしょう。
サービスの場合は、顧客のニーズに応じたサービス提供やアフターサービスを徹底することで品質の向上が期待できます。
製造業の例として、自動車産業で新しい技術導入や製品の耐久性、安全性を向上させることで製品やサービスの品質を上げることができます。
業務品質の向上に必要な視点7選
業務品質向上に必要な視点として、以下の7つが挙げられます。
- 可視化
- 定量化
- 課題化
- 実践化
- 標準化
- 自動化
- 定着化
可視化
製造業における品質向上には、プロセスやデータを明確に可視化することが不可欠です。
可視化とは情報やデータを視覚的に表現し、全体の流れや状況を一目で把握できるようにする手法を指します。例えば、製造ラインの動きや生産設備の稼働状況、リソースの配分などをグラフやダッシュボードで表示することにより、課題やボトルネックを迅速に特定することが可能です。
可視化を行うことで組織全体の意識が高まり、迅速な意思決定や効果的な改善策の実施ができます。
現場改善ラボでは、可視化の効果やメリット・デメリットなど詳しく解説した記事を用意しています。ぜひこの機会に参考にしてみてください。
関連記事:見える化/可視化の違いは?意味はある?効果などを分かりやすく解説!
定量化
定量化とは、品質向上のための具体的な指標や目標を設定することです。定量化は製造プロセスや業務の状況を具体的な数値で捉え、分析や評価の基盤とするために必要な指標です。
例えば生産量や不良品率、稼働率などを設定し、数値を定期的にモニタリングすることで進捗状況や課題を明確に把握できます。定量化により、目標達成のための具体的なアクションや改善策を計画的に進めることが可能です。
課題化
課題化とは、製造プロセスや業務の中で発生している問題・課題を明確に特定し、解決するための取り組みを計画することです。課題化には現状の分析やボトルネックの特定、改善策の立案が含まれます。課題化を行うことで組織全体が同じ目標に向かって取り組むことができ、品質向上の取り組みが効果的に進められます。
実践化
実践化とは策定した計画や改善策を実際の現場で実施することです。実践化にはPDCAサイクルを基盤とした継続的な改善活動が必要です。実践化を行うことで計画やアイデアが現場の実情に合致しているかを確認し、必要に応じて計画の修正や再策定を行います。
標準化
標準化とは製造プロセスや業務手順を統一する取り組みのことです。標準化により業務の効率化や品質の安定化を図ることが可能です。標準化された手順やマニュアルをもとに業務を行うことで、ミスの削減や業務のスムーズな進行が期待できます。
現場改善ラボでは、クレインテクノコンサルティングの門眞 博行氏をお招きした動画が視聴可能です。どのように業務標準化を実現できるのかを解説した動画になっておりますので、ぜひこの機会に参考にしてみてください。
自動化
自動化は人の手を介さず業務を効率的に行うための取り組みです。例えば、AIを活用して定型的な業務を自動化することにより業務の効率化や品質の向上を実現することが可能です。近年の技術進化により、自動化の重要性はより一層重要視されています。
定着化
定着化とは、一度取り組んだ改善策や新しい方法を組織の文化や日常業務として根付かせることを指します。製造業において、新しい技術や手法を導入するだけでは持続的な品質向上は難しいです。定着化を実現するためには定期的な教育やトレーニング、組織全体でのコミュニケーションが不可欠です。
業界別に見る業務品質向上の具体例と方法
業界別に見る品質向上の具体例と方法を解説します。解説する業界は以下の4つです。
- 製造業
- 介護
- 飲食産業
- 宿泊業
製造業
製造業における業務品質向上は、企業の信頼性を維持するために不可欠です。近年、販路やサプライチェーンのグローバル化が進む中で高品質な製品づくりのハードルは上がり続けています。
製造業における業務品質向上の取り組みとしては、異物混入を許さない製造工程の整理やHACCPに基づく衛生管理が挙げられます。例えば、食品製造工程では原材料の受け入れから最終製品までの危害予測と継続的な監視が重要です。また、新たな品質管理ツールや技術の導入も製造業における品質向上に関係するでしょう。
HACCPとは、原則として全ての食品関連事業者に求められる食中毒を起こさないための義務です。HACCPの対象や進め方、導入方法について詳しく解説した記事を用意してあります。ぜひこの機会に参考にしてみてください。
関連記事:HACCP(ハサップ)とは?義務の内容、導入の進め方を簡単に解説!
介護
介護の現場では高齢者のQOL(生活の質)を向上させるためのサービス提供が求められているため、介護業界でも品質向上は非常に重要です。
具体的な取り組みとしては感染症対策が挙げられ、手洗いや清拭時の専用タオルの使用などがあります。
飲食産業
飲食産業における品質向上は消費者の健康と安全を守るために必要です。
具体的な取り組みとしてはHACCPの実践や食品の衛生管理手順の見える化が考えられます。これらの取り組みにより、食物アレルギーや宗教上の理由で特定の食物を摂取できない消費者にも安心して製品を提供することが可能となります。
宿泊業
顧客満足度の向上やリピート利用の促進に直結するため、宿泊業でも業務の品質向上は非常に重要です。宿泊施設を利用する際、顧客は快適で安全な滞在を期待しています。
具体的な取り組みとしては部屋の清掃品質の向上やアメニティの質的向上が考えられます。また、スタッフの教育やトレーニングもサービス品質向上のために重要です。
業務品質向上の3つのステップ
業務品質向上するために行うべき3つのステップは以下の通りです。
- 業務品質改善する部門を設置し担当責任者を決める
- 計画を作成し改善マニュアルを作成する
- 従業員へ発信・周知する
業務品質改善する部門を設置し担当責任者を決める
製造業における業務品質の向上は一部門だけの取り組みだと限界があるため、組織全体の取り組みとして進める必要があります。
具体的には主体となる推進部門を設置し、部門の責任者を明確にすることが重要です。推進部門と責任者が業務品質向上の主導権を握り、全社的な取り組みを引っ張ります。
例えば、製造業では生産ラインの効率化や欠陥品の削減など具体的な品質向上の目標を設定し、目標を達成するための戦略を策定する役割を担います。
計画を作成し改善マニュアルを作成する
品質向上の取り組みを進めるためには、具体的な計画とその実行手順を示すマニュアルの作成が不可欠です。
製造業の例で考えると、生産ラインの効率化を目指す場合、どの工程をどのように改善するのか、どのような機械や技術を導入するのかなど具体的な計画を立てる必要があります。
加えて、計画にもとづき実際の作業手順や注意点をまとめたマニュアルを作成し、従業員に周知することで品質向上の取り組みをスムーズに進めることが可能です。
従業員へ発信・周知する
従業員一人ひとりの行動が品質向上に直結するため、品質向上の取り組みを成功させるためには従業員全員が取り組みの意義や目的を理解し、協力して行動することが必要です。
製造業でも生産ラインの作業者や品質管理部門のスタッフなど多くの従業員が業務に関わるため、全員が同じ方向を向いて取り組むことが重要です。そのため、計画やマニュアルを作成した後は従業員に発信し、周知することが必要です。
具体的には研修やミーティングを通じて、品質向上の取り組みの内容や意義を伝え従業員の理解と協力を得ることが求められます。
マニュアル作成におすすめなツール「tebiki」
製造業において業務の品質を向上させるためには明確でわかりやすいマニュアルが不可欠です。特に現場の作業手順や安全対策、機械の操作方法など正確な情報伝達が求められる場面が多いため、マニュアルの質が業務の効率や安全性に直結します。
そこでおすすめなツールが動画マニュアル「tebiki」です。
動画マニュアルのtebikiは直感的な操作でマニュアルを作成できる点が最大の特長であり、ITに不慣れな方でも簡単にマニュアルを作成・編集できるため現場のニーズへと迅速に対応することが可能です。
また、製造現場では作業手順や機械の仕様が頻繁に変わることがあります。tebikiはオンライン上でマニュアルを共有することが容易であり、リアルタイムの更新やフィードバックが可能であるため変更点をリアルタイムで共有し、常に最新の情報を手に入れることができます。
製造業の例として、新しい製造ラインが導入された際、操作方法や安全対策を対象者全員に伝える必要があります。tebikiを使用することで新しいマニュアルを迅速に作成し、オンライン上で全員に共有することが可能です。
また、作業者からのフィードバックや質問もリアルタイムで受け取ることができ、マニュアルの内容を即座に更新することもできます。
tebikiの導入によってマニュアルの作成・共有・更新がスムーズに行えるようになるため業務の品質向上も期待できるでしょう。
tebikiの資料は無料でダウンロード可能ですので、ぜひこの機会に資料をダウンロードしてみてください。
tebikiの動画マニュアルによって業務品質が向上した事例
新日本工機株式会社はプレス機やシャーリング機、ベンディングロールなどの金属加工機械を製造・販売する企業です。
新日本工機株式会社は製品のマニュアルが多岐にわたり、従業員に伝えることが難しくなっていました。新しい従業員や研修生が作業を行う際はマニュアルを理解し、正確に作業を行う必要があります。しかし、テキストベースのマニュアルでは作業の手順や注意点を正確に伝えるのが難しく、作業ミスや事故の原因となる可能性がありました。
そこで新日本工機株式会社は動画マニュアルtebikiを導入したことで、従業員や研修生が実際の作業の様子を直接見ることができるようになり、テキストだけでは伝わりにくい作業のポイントや注意点をより理解することが可能になりました。
参考元:人が育つ環境づくりとして動画マニュアルtebikiを活用。技術の蓄積と作業品質の安定を実現。
tebikiを使って業務品質向上を実現しよう[まとめ]
業務品質とは企業が提供するサービスや製品の品質だけでなく、製造や提供に関わる業務そのものの品質を指します。
業界別に見ると製造業はもちろん、介護や飲食産業、宿泊業などの業界で品質向上の取り組みが行われています。
業務品質を向上させるためには業務の「可視化」や「定量化」、「標準化」、「自動化」などの7つの視点が必要です。
また、業務品質を向上させるためのステップとして「業務品質改善する部門を設置し、担当責任者を決める」ことを進め、次に「計画を作成し、改善マニュアルを作成する」ことが求められます。さらに、そのマニュアルや取り組みを「従業員へ発信・周知する」ことが挙げられます。
業務品質向上のためのマニュアル作成には、動画マニュアルtebikiがおすすめです。tebikiは動画マニュアルを簡単に作成でき、業務の手順やポイントを視覚的に伝えられます。実際に新日本工機株式会社はtebikiを使用して業務品質を大きく向上させることに成功しています。
この記事で紹介したtebikiの資料は無料でダウンロード可能です。業務品質の向上のために、ぜひこの機会にtebikiの資料を無料でダウンロードしてみませんか?